漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
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鼻づまりとチョコ

2010-02-15 | 薬膳・食育
バレンタインに水を差すようですが、
花粉症の人に聞くと『チョコレートを食べ過ぎると症状が悪化するのがわかる』と言います。

チョコレートの原料カカオ豆に含まれる「チラミン」は
血中に増加すると一時的に血管を収縮させるのですがその後、
濃度が下がると血管は拡張しすぎてしまいます。
その結果、粘膜は充血して鼻づまりが酷くなったり、
鼻血が出たりします。
また血管拡張性の片頭痛を起こすことがあります。

チラミンは、チーズ、バター、赤ワイン、ビール、鶏レバー、
バナナ、イチジク、ニシン、タラコ、スジコなどにも含まれているので
花粉症シーズンは控えめにするほうが良いかもしれません。

鼻づまり解消用の点鼻薬も要注意。
血管収縮剤によって粘膜の腫れを解消するはずのものが、
長期連用していると、点鼻薬の作用が切れた時に反動で血管が拡張し、
鼻づまりが酷くなることがあります。
いざという時だけ利用するのがオススメ。
ステロイド剤配合の点鼻薬も、血管収縮剤よりは反動が少ないようですが
花粉症期間のみの利用にとどめておくほうが良いでしょう。

さて、今年の花粉症症状はどのようでしょうか。
ふだんの養生と漢方薬対策もしっかり行いましょう。

花粉症タイプ別養生法


花粉症・鼻水、鼻づまり解消のツボ

指の腹でゆっくり押したり、ツボをほぐすようにマッサージする
と鼻の通りが回復します。おやすみ前に行って安らかな睡眠を。

・迎香(げいこう):小鼻の両脇約1cm
香りを迎えるという意味。嗅覚の要衝で鼻の疾患の要穴。

・禾りょう(かりょう):両鼻穴の下約1㎝
唇の上にあり、飲食物(禾)が入る関門(孔・りょう)を表す。

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