漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

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インフルエンザは麻黄湯??SNSの恐怖

2018-02-07 | カゼ・インフル・ウイルス
店頭でいきなり「麻黄湯ください」と言われることがしばしば。
症状を伺おうとしても、「とにかく麻黄湯がほしいんです」
と押し切られる始末で耳を貸そうとしてくれません。
なぜそんなにネット情報を信じるのでしょうか

そもそも麻黄湯は「インフルエンザの薬」ではなく、
強い寒気がして関節の痛みもひどく、いよいよ熱がどっと上がるぞーというときに飲む処方
だけどそんな激しい症状は、体力のある人に現れる症状で、現れたとしても半日かせいぜい1日

今年のインフルエンザ症状の傾向は、
なんとなく熱っぽいとか、咳が出て体がだるく、風邪かなと思って
病院で検査したらインフルエンザだった・・・というタイプが多いようで、
あまり麻黄湯タイプはみかけません

だけどせっかくなので、麻黄湯の飲み方と養生法を書いておきます
麻黄湯の目的は汗をかかせて風寒邪を追い出すことなので
・温服:お湯に溶かして飲んでください
・飲んだ後は布団をかぶったりしてがっちり温かくし全身がしっとり汗をかくようにする

それより予防が第一!

イラストレーターの峰村友美の日記より

たとえばこんな処方もあります
《辛温解表剤》
桂枝湯:悪風(なんとなく寒気)発熱、頭痛身体痛、自汗(汗がでる)
葛根湯:悪寒(寒気)、背中や後ろの首がこわばる 無汗(まだ汗がでない)
麻黄湯:悪寒発熱、頭痛身体痛、無汗、咳や呼吸困難
小青龍湯:悪寒発熱、咳や呼吸困難、うすい痰
香蘇散:悪寒発熱、無汗、胸苦しい、腹が張る、食欲不振

《辛涼解表剤》
銀翹散:発熱、わずかな寒気あるいは全身が熱っぽい、無汗あるいは汗がすっきりでない、頭痛、咳、のどの痛み、のどが赤い
麻杏甘石湯:発熱、咳、呼吸困難(肺や気管支が熱っぽい)

《扶正解表剤》
参蘇飲:悪寒発熱、頭痛、鼻閉、咳、多い痰、胸苦しい、腹が張る
麻黄附子細辛湯:悪寒発熱無汗、頭痛、体がだるく眠い横になりたい、体が冷える

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