イチョウ(公孫樹、銀杏、鴨脚樹)に青い実がついています。
先日読んだ牧野富太郎の伝記「ボタニカ」の中に、小石川植物園でのイチョウ研究の話が出ていたのを思い出しました。
4月に受粉(風媒花)して、雌株の花はこれを迎え入れて後、半年近く自分の中で育み、やっと9月ごろに精子が育って晴れて受精するのだそうです。そして10月ごろになると、私たちがギンナン(銀杏)拾いをするというわけ。
平瀬作五郎という研究者が、毎日毎日青い実を取っては、その切片を顕微鏡で見続けた結果この精子が発見されたそうです。
基礎研究の地道な努力には頭が下がります。
基礎研究あっての応用的発見があり経済につながるのでが、しかし基礎研究には企業がなかなか資金を投資しません。基礎研究の研究者たちを金銭的に手厚く保護しないと、いつか日本は足元をすくわれることになるのではないでしょうか。
イチョウの木の足元には、大量の若芽が伸びていました。ここでギンナンを拾う人があまりいないらしい(私は拾ったけど)
これから自然淘汰が始まるのでしょうね。
イチョウはイチョウ植物門、イチョウ網、イチョウ目、イチョウ科、イチョウ属の唯一の種。唯一無二の特殊な植物なのです。
秋の花だと思っていた萩がもう咲き始めていました。