漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
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咳がなかなか収まらない主な原因は気逆ですが

2024-12-04 | 肺、咳、喘息
このごろ咳のご相談が多いなあと思ったら、入口に小さいながら咳のポスターを張っていたのでした。
それにしてもご相談者は深刻で、ずっと咳が治らず悩んでいる人ばかり。
咳止めを飲んでも吸入薬を使ってもなお、収まらないのです。
気管が過敏になってアレルギー状態になっていると言われたりするのですが。

なぜ咳がなかなか収まらないのか中医学的に考察してみましょう。
咳は、体の問題があっておこしている信号なのです。

・気の流れが逆流している(気逆)
鼻から空気を吸うとそれはすーっと下に降りていくべきです。しかし胸のあたりで「気が停滞」していると、スムーズに降りていかず痞えて、こみ上げて咳払い、呼吸が浅くなる、激しく咳き込むという症状が出ます。
緊張やストレスから解放されず体がこわばっている人に多いです。

・潤いが不足している(陰虚)
咳が長引いて粘膜が弱ってしまったり、加齢により潤い不足の体質だったり、咳止めや風邪薬の飲み過ぎで分泌液を抑え込んだりしていると、粘膜がカサカサになり、痰が濃縮して絡みやすくイガイガしがちです。

・疲労が溜まっている(気虚)
咳をすることはとても疲れます。これが長引くとすっかり疲労が蓄積してしまいます。もともと疲労蓄積が原因でカゼをしっかり治せず、体の外側であるのどや気管が弱ったままで外気に触れるだけで咳き込むということもあります。

というわけで、咳は「止める」でなくても、これらの問題を上手に解消すればおのずと収まります。
今のところ、相談者の方々は、数日ごとの漢方対策で匙加減して、生活養生も行い、徐々に収まり顔色もよく元気になられています。

早く咳から解放されるよう、よくご相談になりご自分の体質の偏りを改善してください。

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