天空☆faya-y的毎天☆

~faye-yの日常~ 天空疊著層層的思念。

村木嵐『雪に咲く』

2014-02-10 22:02:48 | 
雪に咲く
クリエーター情報なし
PHP研究所


【あらすじ】
江戸に幕府が開かれてから50年近く――。越後高田藩主・松平光長のところへ、豊後に流されていた弟や妹が戻ってきた。その妹を娶ったのが、後に筆頭家老になる小栗美作である。
寛文5年(1665)12月27日、高田を大地震が襲う。美作は幕府に働きかけ、5万両を借用。城の修復、町の復興のため獅子奮迅の働きをする。さらに城下の整備・拡張を行い、災害に強い町づくりを進めていく。高田の町はみごとに甦った。
しかし光長の嫡子・綱賢が亡くなると継嗣問題が勃発。美作はあらぬ疑いをかけられ、藩内を二分する御家騒動に発展。そんな高田藩を取り潰そうと、幕府は虎視眈々と機会を窺っていた。
降り積もる雪、大火、美作の積極策をよく思わない保守派との争いなど、次々と降りかかる難題に美作はどう対峙していくのか。逃げず、媚びず、諦めず――。藩を守るため、一人立ち向かった男の壮絶な生涯を描く。
amazonより


「それでも人は生きていかねばありません。なにゆえ前に引かれた道がそれなのか、己では皆目分からぬまでも」

「越後騒動」を描いた歴史小説。
私の半分のルーツは新潟だというのに(記憶がないころに一回行ったっきり)、いやそれどころかこのあたりの歴史ものに弱くって、用語など{??}となりながら読みましたが、やはり物語は人物。
主人公・美作もさることながら、やさしい殿様・光長さまが物語の一条の光です。しかし、頼りにならん。
美作は自身のことについては欲がなく殿を慕い、藩を想い、我が子・大六に火の粉がかからないようにと願うのですが時代はうねり親子を飲み込むのです。
隠密姉妹、またこじれた親友との絆など歴史書にはでてこないところで肉付けしたエピソードが豊かに物語を彩り、ラストが胸に迫りました。
コメント (2)
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