トムが今朝方死んでしまいました。
もう2、3日生きられると思っていたのに。
娘は、彼をなでつづけ泣きじゃくって。
もの心付いた頃から一緒だったんだから、おとうとのように思っていたんだから。
妻は彼の面倒を殆ど見続けてきたので、思うことは私や娘のいく倍もあることでしょうか。
気力も体力も消耗したんだろうなあ。
ご苦労様という言葉しかない。
次女猫のチーはきっと何日も前から、トムの今日のことをわかっていたに違いない。
そのようなそぶりが今思えばなるほどと思えることがある。
会社へ向かう電車で、いつか妻が言っていたことを思い出しました。
「私が流産した子がちゃんと生まれていたらきっと男の子だったんだよ。このトムはその子の生まれ変わりのような気がする」
不覚にも喉の奥から声がもれてしまって、それを誤魔化すのに顔が真っ赤になってしまったのを感じました。
今、トムの元気なころの写真を額に入れ、好きだった刺身を盛って、香を焚いていた。
娘が勤めから帰ってきて、それらを見て香に火を付けた時、...。
初めて抑えようの無い涙が出ました。