今夕は、チェロとピアノのコンサートを聴きに行ってきました。
隣りの二宮町生涯学習センター内にある「ラディアン」というホールで、「音の情景/日本とラトヴィア」を。
冒頭で今回主催の「若手音楽家育成アヤメ基金」の理事、福井俊彦氏の挨拶がありました。
いつも見慣れた顔だと思ったら、前日銀総裁をされていた方でした。
<演奏者>
原萌葵[ピアノ]
松村茜[ピアノ]
マルチス・クープライス[チェロ]
チェロというと、これまでは「セロ弾きのゴーシュ」とかJCバッハ「無伴奏チェロ」など、低音域を受け持つ重要な弦楽器ではあるものの、私的にはどこかメジャーではない印象でした。
それが今日、2時間を超えるこのコンサートで、そんな印象は一掃されてしまったようです。
お馴染みの「アヴェ・マリア」「白鳥」は当然として、何といっても黛敏郎の「文楽」を聴いた途端です。
ピチカートは太棹三味線の糸が指板やバチが当たる音を、弦によるボーイングは太夫の唸り語りのそのような...動と静。
それでいて全く古さを感じさせない、現代音楽と古典の見事な融合。
これは衝撃でした。
きっとチェロの曲としてはとても難度の高い部類に入るのではないでしょうか。
そんな曲を弾きこなした、マルチス・クープライスさんに、大拍手!!
ピアノとチェロがとても相性が良いということも改めて知りました。
チェロは、オスカー映画「おくりびと」でもモチーフとして使われていたように思います。
これから、チェロがちょっとしたブームになるような気もします。
既に、私としてはマイ・ブームになりつつあり...。
また、このコンサートホール、大きさは中程度ですが、なかなか音響的にも優れているのではないでしょうか。
弦や鍵盤にはとっても良さそうな響きが感じられます。
ここでは映画やコンサートが月に何回か催されるようです。
これから時々チェックが必要かも。
コンサートが終わりホールから出てロビーでうろうろしていると、演奏を終えたばかりの3人がやって来ました。
早速カメラを向けると、しっかりアングルに納まってくれたので、これまたGooです。
此の時ぞ、とばかり焦って撮ったので、ピンボケでした。
余談です。
実は、このチェリストのマルチス君(失礼!)とは、開演前ちょっとしたやりとりがありました。
ロビー脇の休憩室の自販機で、奥さんがカプチーノを買ったとたん何故かココア以外すべて”売切”になってしまいました。
で、奥さんが”カプチーノ”私は”ココア”を飲んでいました。
そこへ、彼が自販機のところにやってきました。
”ココア”を指して「これは何だろう?」というそぶり。
奥さんが「ココア」というのに対して「coco?、a??」と彼。
私、思わず「chocolate」と言ったら、「Ah、chocolate」と納得。
そのあと”売切”を指してこれは?...
これはすぐ出てきました「It's sold out」
で彼、ちょっと残念そうに「OK、Thank you」
なかなか気さくで好青年かなあ、という印象でした。
彼がいなくなって、奥さん「あの子、今からチェロ弾く人よね、ラトビアの人って何語しゃべるの?英語が解るの?」
私「ロシアに近いとこだよな確か、...英語圏ではないけど、音楽家だからあちこち行っているので英語くらいはしゃべれるさ」
英語の不得意な私に「chocolate」も「sold out」も、たまたまですが知っている言葉でした。
奥さんには、「この程度の英語くらいはね!」 と鼻ピクピクの私。
今日はこれまで。