透明な気圏の中から

日々の生活の中で感じたこと、好きな作家についての思いなどを書いてみたいと思います。

「答えの見えない問い」というコラム

2022-07-03 20:54:00 | 日記

晴れ。最低気温17.2℃、最高気温31.4℃。

北海道新聞の日曜日の紙面に毎週、読書ナビという欄が設けられていて、そこに「水原涼の降っても晴れても」というコラムがあります。

毎回、楽しみにしているコラムで、今回は「答えの見えない問い」という題名に惹かれて読み始めました。

 

水原涼氏は作家です。

コラムの冒頭で、水原氏はヴィスワヴァ・シンボルスカというポーランドで人生の大半を過ごしたという詩人が晩年に出版した「瞬間」(沼野充義訳・未知谷)所収の作品「雲」という作品を引用しています。

 あなたの人生のすべての

そしてまだすべてとは言えない私の人生の上空を

雲は昔も今もこれ見よがしに豪勢に漂っていく

この言葉に心をつかまれました。

 

また、「一覧表」という詩は、

答えを出すには早すぎたか

答が出ても理解できないような質問

のリストという体裁をとっているのだとか。

 

水原氏は

「日々の出来事のほとんどが、誰かが意味を教えてくれるものではなく、全てを理解するには人生はあまりにも短い。

詩人の、そしておそらく、大病で入院し、病室で本書を訳したという訳者のものでもある、長い人生の中で少しずつ育っていった諦念が、ひとつひとつの言葉からにじむ。」

と続けていました。

 

思えば、日々「答えの見えない問い」を投げかけられていたのかもしれませんし、これからも投げかけられ続けるのかなと・・・・・。

 

それでは今日はこの辺で。

明日が皆様にとって良い一日となりますように・・・・。

コメント (1)
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