とにかく寒かった。
エイドのあるテントに入ると一緒に来たakiちゃんはサポートがいるようでサポートの方へ。
気づかなかったけれど、決まっているのね。サポートのいる人の部屋と言うか区画。ちょっとうらやましいような・・・
装備点検もあった。
雨合羽にフリースの帽子、ライト、エマージェンシーシートのチェック。
ストーブの前にHIDEKI君とサポートのみおちゃんがいて
一緒に温まらせてもらった。
みおちゃんの差し入れ、塩きゅうり、いちごがものすごくおいしかった。
エイドの食べ物はコロッケパンを頂いたんだっけ・・・?
で、忘れないようにハイドレーションに水の補給。温かいレモンティーも頂いたっけ。
ここは仮眠場所はないのだっけと思っているとテントの外に設けてあるらしい。
どうやら温かいようなので、やはり少しでも横になろうかと入ってみるとほぼ満タン。
しかし、一人二人はスペースがあるようなので、HIDEKI君たちと雑魚寝しようと行こうとすると
一つ空いたので私はそこへ。
30分ほど横になったが、眠れはしなかったように思う。
多少はウトウトしたかな。でも横になるだけでずいぶんスッキリするのでよし。
ブルベでもそうよ、横になるだけでも違う。
人間、横にならなあきませんわ。
で、先ほど一緒だったakiちゃんも仮眠してから行くと言っていたので、どこにいるかとあちこち探したがわからず。
わからないので、防寒をしてスタートだ。またどこかで会えるかな。
スタートは何時だったか記録撮り忘れた。
ゲートを出ていくところで六花先生のメディカルチェック。
身体が冷え切ってものすごく寒い、ぶるぶると震えている。
スタートする3人で先生に言われるままに屈伸し、眠くないか?と質問。
これからのコースプロフィールを告げられる。標高も高くなりより寒くなる。
そして次の二十曲峠のエイドはまだ標高も高く、仮眠所もないので、眠いならここで寝ていってくださいと。
絶対に無理をしないでください、足が止まるようならそうなる前に引き返しなさい。
寒さに耐えがたくなり、上だけ来ていた雨合羽のズボンも履いた。
当初はダウンも持っていたが、いらないかとこどもの国でデポの荷物に入れて返してしまった。
で、スタートした。
とにかく寒かった。ちょっとダウンを戻して失敗したかと思ったが
すぐに急登が始まり茹でだこのようになり、とまって合羽のズボンを脱いだ。
すると同じように茹でだこ状態で今、脱いだんやと言う男性と一緒になり進む。
さすがに身体が疲れているので登りが辛い。乳酸がかなり溜まっているようでずっしりと重い。しかも結構な急登りなのだ。
標高がどんどん上がっていく気がするよ。息もあがる。
「あれピークちゃう?」「んなわけないでしょ~短すぎるって、雪見やて死ぬほど長かったやん、こんなわけないやん~」だと。彼も関西弁な感じだったのでツラれるツラれる~(≧▽≦)話も弾む。
べらべらしゃべりながら、ひーひー登っていると
上の方に火。
焦げ臭い灰が飛んでいるんだろ、見えないけれど。そして温かくなったw
もっと登ってやっと石割山山頂 23:17
「ほら、やっぱピークやったやんか~(≧▽≦)」
で引き続きべらべらしゃべりながら下る。
ゆっくり行くので後ろから来る速い人にはどうぞ行ってくださいと声をかけながらね。
話は関西だと地元の人のことを『地の人』と言うのに関東だと『痔の人』にとられてしまうとかねw
『カナブン』のイントネーションが違うだの。
しょうもない話をしながら歩くとあっという間にエイドに着いた。
A9 二十曲峠 127.8km 23:39
トイレ駆け込み。その後ちょっと座って休憩した。
しばらく一緒に話して歩いてきた彼、初めてお顔を観たw
三重県で創業100年の畳屋さん 石川畳店の4代目だそうです。かれはUTMBの経験者
今年も行くそうです。
真っ暗な中進んでいると、前からいきなりライトが来た。
白いビニールが浮かびあがって出た~!!とびびったら、テープがなくなったから戻ってきたと女の人。
水ケ塚公園であった女性、くるみちゃんだった。
名前はこれから歩いているうちに聞いたのだけど。
彼女は寒いからか大きな透明ビニールを二枚重ねにかぶっていた。
防寒は持っていないのか不思議だったが。
で、いろいろ聞くと桜道と川の道を走って完走していると。それを走るまではずっと萩往還を走っていたんだと。最年少完走者。トレイルは八ヶ岳100mileに出たけれど、低体温症でドクターストップで止めれれてしまったと。
歳は27歳。そんなに若くして只者ではないと思ったら本当にただものではなかった。
帰ってからなんとなく観ていたネットの検索に引っかかってきたのは、2009岡本太郎賞をとった新鋭芸術家『若木くるみ』さん。やっぱ独特の雰囲気があったね。
だんだん登りは険しくなり、手と足駆使して登っていくから、ビニールからちゃんと手を出してねとおせっかいなおばちゃんは気にする。
が、I川くんは「ここまでやて一人で来ているんやから、余計な心配やろが」
うん、確かにね。気にしないでおこう。余計なおせっかいなだけだ。
そのうちにくるみちゃんはちょっとペースを落とすのでと離れて、引き続きI川君と進む。
コースは登り、立の塚峠、子の神峠と岩登り、ロープ、鎖場。
それ自体はそんなでもないのだが、かなり標高も高く下を見るとああ、ここで足を滑らせたら終わりだなと思う。四苦八苦している人もいてかなり人が詰まっているのだが、これが一人だったら心細いだろうなぁ。
しかもこんな冷たい風が吹きさらしの夜中。
私自身は割と岩場は得意と言うか好きなので割と平気だったけれど
あまり下を見ると怖くなってしまうので見ないようにしたw
怖くなっちゃうと足も竦んで動きも悪くなるからね。
やっとそんな鎖場も登って着いたけれど、杓子山はもう一つ先だった('◇')ゞ
同じように岩場を下ってそれから登って、見た目よりはすぐだったけれど。
杓子山山頂 2:27
そうそう、これこれ。このベルが杓子山だよね(≧▽≦)
えっ?登っているんだった、私。忍野トレイルレース
逆走だけど。覚えているのはこの山頂のベルだけだったよ(^^ゞ
杓子山からの下り、あまりに寒いが防寒のため合羽のズボンを履こうかとも考えたが
停まってくる冷えのが怖い。とにかくもう少し降りてからにしようと下る。
下りも急だから慎重にね。
下っていると前にの人に追いついた。なんとHIDEKI君だった。
ここからはHIDEKIとK口さん、I川くんと私、みんなお友達トレインになったw
(お友達と言ってもHIDEKI以外は数時間~数十時間前に知り合った人たちだけどねw)
で、HIDEKIの後ろをみんなで行くわけだが、滑るのなんの。
なんと土の下が凍っていたのだ。HIDEKIがズルズル滑ってくれたおかげで後ろは気を付けることができて
とても助かったよ、ありがとう。
そして急下りは終わり、林道に出て
またひたすらに下る。この林道の長いこと長いこと。しかも下っていっても全然温かくならない。
時間帯も一番冷え込む時間だし。
だいぶ夜が明けつつあるがとにかく寒かった。
そしてものすごく眠気が来ていた。急下りも終わり、ただ走るだけの下りだったから余計に眠気を誘うのだ。
何度もすぐ隣に人がいてしゃべりかけてくるから振り向くといない。
そんな幻覚、幻聴をくりかえす。
フラフラするし自分でも危ないと思うのだが、ここで停まって休むと絶対冷え切ってしまう。
それこそ命取りだ。なんとか進まなければ。
お友達トレインもそれぞれが自身と戦って進んでばらけていた。
しかし待つ余裕もない。自分もいっぱいいっぱいだしね。
とにかく早くエイドについて寝たい。
だいぶ下ったところに案内のスタッフさん、あと6kmくらいと言う。(もっとだったけか)
ひょえ~6kmもあるのか・・・
辛かった。足の裏も痛いし、眠いし、寒いし。でも停まれない。
なんとか進み、道路に出てまた距離を案内してくれると「あと3kmくらい」
やっぱり自分がずいぶん疲れていて、思ったより全然進めていないので自分ではあと1km位ではと思うのですが、それよりずいぶん長いのです。
そんな時にせっかく案内してくれたスタッフさんにお礼も言えず
苦渋の表情で「え~まだそんなに・・・」と。本当に申し訳なかったなぁ。
ロードに出てからまだかまだかと進むがあっち行ってこっち曲がって、ものすごく長かったけど
ようやく着いた。
富士小学校 4:42
ここの関門は7:30 5:30に出れば2時間の余裕があるので少し寝よう。そればかり考えてここまできた。
とにかく体育館に入り仮眠だ。
イチローさんが起きていくところでその後の場所に寝る。エマージェンシーシートにくるまった。
が、入口があくとビュンビュン風が来るので寒くて向きを変えたりしたが、ろくに眠れない。
でももう時間になり、トイレと補給をしていかなければ。
水はある、補給は吉田うどん。麺が少ないので2杯いただいた。
おトイレは・・・2基しかなく長蛇の列。
選手でない方も並んでいて、数十分かかりそうだ。
あきらめようかと思ったけれど、スタッフさんに携帯トイレで陰で用を足して来たらと言われ
奥の倉庫の間に行き、用を足してスタート。
助かったなあ。正解だった。
出発は5:42
ちょっと食い込んだが、大丈夫。まだまだ余裕だ。
陸橋を渡り進み始める。
しばらくして山道に入り登っていく。比較的楽な登り。だけど身体が重いのでしんどいね。
登っていくと太陽も登り、日差しが出てどんどん暑くなりそうなので、
停まって脱ぐ。ありったけの防寒をしていたからね。
ダラダラと登るとまた高くなった分、寒くなったけれど、もう着るほどではないだろ?
登りきり、また下って林道に出た。7:23
ゴールまで12km!!
この林道は右、登っている。少しの登りかと思ったら
緩やかだったが延々と続いていた・・・ここは心が萎えてほとんど走ることが出来なかった・・・
先を見るとずっとガードレールが続いている。
まさかあの先の方までこの道を行くわけ・・・?
行くんです。行ったのでした・・・
でも今日も富士山は応援してくれている。
本当にきれいだった。
どのくらい走った(歩いた)だろうか、やっと林道下りへの分岐。
8:14
やっと降りられるのか。
また石ごろごろの林道の下り。
さっきが12kmだったからあと
6km位かな~とつぶやくとお隣の女性がいや、そんなことない、もっとあるはず。
下りきってからゴールまで3~4kmあるから。
う~ん、辛かったなぁこの下りも。
しかもまたお腹がごろごろしてきたし。
気を入れて走っていないから、また眠気も来た。でも下って来る若い女性が
「眠いの、もう少しぢゃん、ゴールしたら眠れるよ」
そうだ、頑張らなくちゃ。
そして上着をしまうのでザックを下ろしたりして「めんどくさいのよね~」と私が言うと
「でもこの装備が身を守ってくれたから」
素敵な女性だったな。若いお姉さん。
もったいないばばぁのしぶとさだけでは太刀打ちできませんね(^^ゞ
たくさん力をもらいました。
9:03
ようやく下ってきた
神社のおトイレに駆け込む
あと3kmか4km進めばゴールだね
長かった道のりを思い出す
やっと帰ってきたんだ。思いがこみ上げる。
ゴールできるんだ。
初めての161km、ロングトレイルはハセツネ77kmしか走ったことないのに、
残り90kmの未知の世界を越えてきた。やればできるもんだ。できちゃったよ。
道中会った人とみんなでがんばってきた。スタッフさんやボランティアさんに励まされて。
河口湖大橋を渡って、階段を降りあともう少しだ。
「まきさ~ん!!」
ああ、イッシーさん。またもや応援してくれている。今までも何度か大会で現れてサプライズ応援をくれている。奥様がSTYを走ったそうで会場に来ていたんですって。嬉しいよ~
一緒に撮ってもらったw
さらには伊豆で一緒の宿だったご夫婦ともばったり!!嬉しいサプライズ!!
もう少し~
行きかう人がみんなお帰りと迎えてくれ、そのたびに涙が出る。
過呼吸になりそうよ。今でも思い出すとジンジンくる。
深呼吸して落ち着いてゴールへ。
もうちょっともうちょっと。もうちょっとで終わる。歩ける。
嬉しい。でもなんだか終わってしまうのはもったいないような?(さすがもったいないばばぁ(^^ゞ)
そして公園到着。
両側みんな手を出してくれて、ものすごい選手が帰ってきたように迎えてくれる。花道だ。
両側どっちにもハイタッチしたくて両側うろうろ(もったいないばばぁだからね)
嬉しくて狂喜乱舞な感じ。
(オールスポの写真を見るとその様子がよくわかり笑えた)
そして9:43ゴールしました。
ゴールタイム速報は42時間43分01 506位 女子59位
(何人中かはまだわからず)
カブラギさん、六花先生ありがとうございました。
ゴール後は鏑木さんと握手。ずっと握っていたのは鏑木さんが離さなかったんだってば~(笑)
そこいらの主婦でもがんばればできるんだね~、よくやったね~と思ったら
↑ ↑ ↑
ポチッと一発お願いします(≧▽≦)
長い長いレポもやっとゴールwww
応援してくれた皆様、大会関係者の皆様、
読んでくれた皆様も本当にありがとうございました。
そこいらの主婦の大冒険はけがなく無事に帰ってこられて大成功!!
冒険とは無事に帰ってくることが一番だからね!!
そして毎度ながら家族にも感謝。
エイドのあるテントに入ると一緒に来たakiちゃんはサポートがいるようでサポートの方へ。
気づかなかったけれど、決まっているのね。サポートのいる人の部屋と言うか区画。ちょっとうらやましいような・・・
装備点検もあった。
雨合羽にフリースの帽子、ライト、エマージェンシーシートのチェック。
ストーブの前にHIDEKI君とサポートのみおちゃんがいて
一緒に温まらせてもらった。
みおちゃんの差し入れ、塩きゅうり、いちごがものすごくおいしかった。
エイドの食べ物はコロッケパンを頂いたんだっけ・・・?
で、忘れないようにハイドレーションに水の補給。温かいレモンティーも頂いたっけ。
ここは仮眠場所はないのだっけと思っているとテントの外に設けてあるらしい。
どうやら温かいようなので、やはり少しでも横になろうかと入ってみるとほぼ満タン。
しかし、一人二人はスペースがあるようなので、HIDEKI君たちと雑魚寝しようと行こうとすると
一つ空いたので私はそこへ。
30分ほど横になったが、眠れはしなかったように思う。
多少はウトウトしたかな。でも横になるだけでずいぶんスッキリするのでよし。
ブルベでもそうよ、横になるだけでも違う。
人間、横にならなあきませんわ。
で、先ほど一緒だったakiちゃんも仮眠してから行くと言っていたので、どこにいるかとあちこち探したがわからず。
わからないので、防寒をしてスタートだ。またどこかで会えるかな。
スタートは何時だったか記録撮り忘れた。
ゲートを出ていくところで六花先生のメディカルチェック。
身体が冷え切ってものすごく寒い、ぶるぶると震えている。
スタートする3人で先生に言われるままに屈伸し、眠くないか?と質問。
これからのコースプロフィールを告げられる。標高も高くなりより寒くなる。
そして次の二十曲峠のエイドはまだ標高も高く、仮眠所もないので、眠いならここで寝ていってくださいと。
絶対に無理をしないでください、足が止まるようならそうなる前に引き返しなさい。
寒さに耐えがたくなり、上だけ来ていた雨合羽のズボンも履いた。
当初はダウンも持っていたが、いらないかとこどもの国でデポの荷物に入れて返してしまった。
で、スタートした。
とにかく寒かった。ちょっとダウンを戻して失敗したかと思ったが
すぐに急登が始まり茹でだこのようになり、とまって合羽のズボンを脱いだ。
すると同じように茹でだこ状態で今、脱いだんやと言う男性と一緒になり進む。
さすがに身体が疲れているので登りが辛い。乳酸がかなり溜まっているようでずっしりと重い。しかも結構な急登りなのだ。
標高がどんどん上がっていく気がするよ。息もあがる。
「あれピークちゃう?」「んなわけないでしょ~短すぎるって、雪見やて死ぬほど長かったやん、こんなわけないやん~」だと。彼も関西弁な感じだったのでツラれるツラれる~(≧▽≦)話も弾む。
べらべらしゃべりながら、ひーひー登っていると
上の方に火。
焦げ臭い灰が飛んでいるんだろ、見えないけれど。そして温かくなったw
もっと登ってやっと石割山山頂 23:17
「ほら、やっぱピークやったやんか~(≧▽≦)」
で引き続きべらべらしゃべりながら下る。
ゆっくり行くので後ろから来る速い人にはどうぞ行ってくださいと声をかけながらね。
話は関西だと地元の人のことを『地の人』と言うのに関東だと『痔の人』にとられてしまうとかねw
『カナブン』のイントネーションが違うだの。
しょうもない話をしながら歩くとあっという間にエイドに着いた。
A9 二十曲峠 127.8km 23:39
トイレ駆け込み。その後ちょっと座って休憩した。
しばらく一緒に話して歩いてきた彼、初めてお顔を観たw
三重県で創業100年の畳屋さん 石川畳店の4代目だそうです。かれはUTMBの経験者
今年も行くそうです。
真っ暗な中進んでいると、前からいきなりライトが来た。
白いビニールが浮かびあがって出た~!!とびびったら、テープがなくなったから戻ってきたと女の人。
水ケ塚公園であった女性、くるみちゃんだった。
名前はこれから歩いているうちに聞いたのだけど。
彼女は寒いからか大きな透明ビニールを二枚重ねにかぶっていた。
防寒は持っていないのか不思議だったが。
で、いろいろ聞くと桜道と川の道を走って完走していると。それを走るまではずっと萩往還を走っていたんだと。最年少完走者。トレイルは八ヶ岳100mileに出たけれど、低体温症でドクターストップで止めれれてしまったと。
歳は27歳。そんなに若くして只者ではないと思ったら本当にただものではなかった。
帰ってからなんとなく観ていたネットの検索に引っかかってきたのは、2009岡本太郎賞をとった新鋭芸術家『若木くるみ』さん。やっぱ独特の雰囲気があったね。
だんだん登りは険しくなり、手と足駆使して登っていくから、ビニールからちゃんと手を出してねとおせっかいなおばちゃんは気にする。
が、I川くんは「ここまでやて一人で来ているんやから、余計な心配やろが」
うん、確かにね。気にしないでおこう。余計なおせっかいなだけだ。
そのうちにくるみちゃんはちょっとペースを落とすのでと離れて、引き続きI川君と進む。
コースは登り、立の塚峠、子の神峠と岩登り、ロープ、鎖場。
それ自体はそんなでもないのだが、かなり標高も高く下を見るとああ、ここで足を滑らせたら終わりだなと思う。四苦八苦している人もいてかなり人が詰まっているのだが、これが一人だったら心細いだろうなぁ。
しかもこんな冷たい風が吹きさらしの夜中。
私自身は割と岩場は得意と言うか好きなので割と平気だったけれど
あまり下を見ると怖くなってしまうので見ないようにしたw
怖くなっちゃうと足も竦んで動きも悪くなるからね。
やっとそんな鎖場も登って着いたけれど、杓子山はもう一つ先だった('◇')ゞ
同じように岩場を下ってそれから登って、見た目よりはすぐだったけれど。
杓子山山頂 2:27
そうそう、これこれ。このベルが杓子山だよね(≧▽≦)
えっ?登っているんだった、私。忍野トレイルレース
逆走だけど。覚えているのはこの山頂のベルだけだったよ(^^ゞ
杓子山からの下り、あまりに寒いが防寒のため合羽のズボンを履こうかとも考えたが
停まってくる冷えのが怖い。とにかくもう少し降りてからにしようと下る。
下りも急だから慎重にね。
下っていると前にの人に追いついた。なんとHIDEKI君だった。
ここからはHIDEKIとK口さん、I川くんと私、みんなお友達トレインになったw
(お友達と言ってもHIDEKI以外は数時間~数十時間前に知り合った人たちだけどねw)
で、HIDEKIの後ろをみんなで行くわけだが、滑るのなんの。
なんと土の下が凍っていたのだ。HIDEKIがズルズル滑ってくれたおかげで後ろは気を付けることができて
とても助かったよ、ありがとう。
そして急下りは終わり、林道に出て
またひたすらに下る。この林道の長いこと長いこと。しかも下っていっても全然温かくならない。
時間帯も一番冷え込む時間だし。
だいぶ夜が明けつつあるがとにかく寒かった。
そしてものすごく眠気が来ていた。急下りも終わり、ただ走るだけの下りだったから余計に眠気を誘うのだ。
何度もすぐ隣に人がいてしゃべりかけてくるから振り向くといない。
そんな幻覚、幻聴をくりかえす。
フラフラするし自分でも危ないと思うのだが、ここで停まって休むと絶対冷え切ってしまう。
それこそ命取りだ。なんとか進まなければ。
お友達トレインもそれぞれが自身と戦って進んでばらけていた。
しかし待つ余裕もない。自分もいっぱいいっぱいだしね。
とにかく早くエイドについて寝たい。
だいぶ下ったところに案内のスタッフさん、あと6kmくらいと言う。(もっとだったけか)
ひょえ~6kmもあるのか・・・
辛かった。足の裏も痛いし、眠いし、寒いし。でも停まれない。
なんとか進み、道路に出てまた距離を案内してくれると「あと3kmくらい」
やっぱり自分がずいぶん疲れていて、思ったより全然進めていないので自分ではあと1km位ではと思うのですが、それよりずいぶん長いのです。
そんな時にせっかく案内してくれたスタッフさんにお礼も言えず
苦渋の表情で「え~まだそんなに・・・」と。本当に申し訳なかったなぁ。
ロードに出てからまだかまだかと進むがあっち行ってこっち曲がって、ものすごく長かったけど
ようやく着いた。
富士小学校 4:42
ここの関門は7:30 5:30に出れば2時間の余裕があるので少し寝よう。そればかり考えてここまできた。
とにかく体育館に入り仮眠だ。
イチローさんが起きていくところでその後の場所に寝る。エマージェンシーシートにくるまった。
が、入口があくとビュンビュン風が来るので寒くて向きを変えたりしたが、ろくに眠れない。
でももう時間になり、トイレと補給をしていかなければ。
水はある、補給は吉田うどん。麺が少ないので2杯いただいた。
おトイレは・・・2基しかなく長蛇の列。
選手でない方も並んでいて、数十分かかりそうだ。
あきらめようかと思ったけれど、スタッフさんに携帯トイレで陰で用を足して来たらと言われ
奥の倉庫の間に行き、用を足してスタート。
助かったなあ。正解だった。
出発は5:42
ちょっと食い込んだが、大丈夫。まだまだ余裕だ。
陸橋を渡り進み始める。
しばらくして山道に入り登っていく。比較的楽な登り。だけど身体が重いのでしんどいね。
登っていくと太陽も登り、日差しが出てどんどん暑くなりそうなので、
停まって脱ぐ。ありったけの防寒をしていたからね。
ダラダラと登るとまた高くなった分、寒くなったけれど、もう着るほどではないだろ?
登りきり、また下って林道に出た。7:23
ゴールまで12km!!
この林道は右、登っている。少しの登りかと思ったら
緩やかだったが延々と続いていた・・・ここは心が萎えてほとんど走ることが出来なかった・・・
先を見るとずっとガードレールが続いている。
まさかあの先の方までこの道を行くわけ・・・?
行くんです。行ったのでした・・・
でも今日も富士山は応援してくれている。
本当にきれいだった。
どのくらい走った(歩いた)だろうか、やっと林道下りへの分岐。
8:14
やっと降りられるのか。
また石ごろごろの林道の下り。
さっきが12kmだったからあと
6km位かな~とつぶやくとお隣の女性がいや、そんなことない、もっとあるはず。
下りきってからゴールまで3~4kmあるから。
う~ん、辛かったなぁこの下りも。
しかもまたお腹がごろごろしてきたし。
気を入れて走っていないから、また眠気も来た。でも下って来る若い女性が
「眠いの、もう少しぢゃん、ゴールしたら眠れるよ」
そうだ、頑張らなくちゃ。
そして上着をしまうのでザックを下ろしたりして「めんどくさいのよね~」と私が言うと
「でもこの装備が身を守ってくれたから」
素敵な女性だったな。若いお姉さん。
もったいないばばぁのしぶとさだけでは太刀打ちできませんね(^^ゞ
たくさん力をもらいました。
9:03
ようやく下ってきた
神社のおトイレに駆け込む
あと3kmか4km進めばゴールだね
長かった道のりを思い出す
やっと帰ってきたんだ。思いがこみ上げる。
ゴールできるんだ。
初めての161km、ロングトレイルはハセツネ77kmしか走ったことないのに、
残り90kmの未知の世界を越えてきた。やればできるもんだ。できちゃったよ。
道中会った人とみんなでがんばってきた。スタッフさんやボランティアさんに励まされて。
河口湖大橋を渡って、階段を降りあともう少しだ。
「まきさ~ん!!」
ああ、イッシーさん。またもや応援してくれている。今までも何度か大会で現れてサプライズ応援をくれている。奥様がSTYを走ったそうで会場に来ていたんですって。嬉しいよ~
一緒に撮ってもらったw
さらには伊豆で一緒の宿だったご夫婦ともばったり!!嬉しいサプライズ!!
もう少し~
行きかう人がみんなお帰りと迎えてくれ、そのたびに涙が出る。
過呼吸になりそうよ。今でも思い出すとジンジンくる。
深呼吸して落ち着いてゴールへ。
もうちょっともうちょっと。もうちょっとで終わる。歩ける。
嬉しい。でもなんだか終わってしまうのはもったいないような?(さすがもったいないばばぁ(^^ゞ)
そして公園到着。
両側みんな手を出してくれて、ものすごい選手が帰ってきたように迎えてくれる。花道だ。
両側どっちにもハイタッチしたくて両側うろうろ(もったいないばばぁだからね)
嬉しくて狂喜乱舞な感じ。
(オールスポの写真を見るとその様子がよくわかり笑えた)
そして9:43ゴールしました。
ゴールタイム速報は42時間43分01 506位 女子59位
(何人中かはまだわからず)
カブラギさん、六花先生ありがとうございました。
ゴール後は鏑木さんと握手。ずっと握っていたのは鏑木さんが離さなかったんだってば~(笑)
そこいらの主婦でもがんばればできるんだね~、よくやったね~と思ったら
↑ ↑ ↑
ポチッと一発お願いします(≧▽≦)
長い長いレポもやっとゴールwww
応援してくれた皆様、大会関係者の皆様、
読んでくれた皆様も本当にありがとうございました。
そこいらの主婦の大冒険はけがなく無事に帰ってこられて大成功!!
冒険とは無事に帰ってくることが一番だからね!!
そして毎度ながら家族にも感謝。
遅ればせながら、まきちゃん、完走おめでとうございます!
UTMF・・・ こんなに過酷なんですね。
なんという精神力でしょう。
まきちゃんの戦いを思い、泣けてきました。
まず、その 10分の1 ほどの強さを、私は身に付けたい。
まき先生、喝入れてくだされ!!
カラダ、十分癒してね 。
長文駄文(^_^;)
でも苦しいことより楽しいことの方が多かったよ。
みんなで一緒に走った(歩いた)感じ。
一人ではゴールできなかったよ、みんなのおかげ。
ロングってそうやってみんなでゴールを目指すから好きなんだな~。とてもドラマティックでさ。
とてもいい経験ができました。
それよりなによりまた熟女の集いしなくちゃね(^^)/
凄いなぁ。杓子山は、殆どのランナーが夜間で越えた事は想像していましたし、石割山も夜間の選手多いでしょうと思って居ましたが。
いや、本当に凄いです。お疲れ様でした!
杓子山の後の林道で眠くなるのは当たり前ですね。
完走記を読むと、まきさんはUTMFを上手く攻略していると思います。補給、防寒のタイミング、休憩&仮眠の調整等… その分、関門に大きな貯金をもってゴールしていますね。おめでとうございます♪
またもやアポなしバッタリでお会いできて嬉しかったですw
朝方にコースを逆走して、舗装路とジャリ道の境目までいってみたのですが、ちょっと時間が早すぎてコース上ではお会いできず残念でした。
それにしても40時間以上走ってあんなに元気なのはすごいですね。ゴールでお会いしたときもぜんぜん眠そうじゃなかったしw
こんどは川崎月例あたりでお会いしましょう!
ってUTMFとのギャップがデカすぎですが。。。
全く未知の世界で、タイムの予想も何も検討つかなかったので、行き当たりばったりでした。
ただ、自転車のブルベで20時間くらい稼動してから少しの仮眠でまた走っているので、今回もそれだけを目安にしていました。
寒いのもひたすら下に降りてから、とにかく停まるとダメ、だけを頭に入れて動きました。
ゴールしてみれば、もっといろいろ頑張れたかなとも思いますが、本当にゴールできてよかったです。
ありがとうございました♪
本当にびっくりサプライズ!!
去年の富士五湖もそうだったけれど、本当に嬉しい応援でした。
元気なわけでないけれど、ゴールできるんだって喜びでおかしくなっていたんでしょ(笑)
また月例も日が合うときに行くつもりです。
会えるのを楽しみにしています。
素敵なかわいい奥様にもお疲れ様~♪一緒に走りたいww