( http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/38449064.html からの続き)
今年は太郎の昇天から ちょうど10年、
多くの人の力が集まって、天才の魂が込められた壁画が 息を吹き返し、
人々の目の前に 姿を現わしました。
本当にそれは 幸運なことだと思います。
もちろん作品にとっても、我々にとっても。
汐留の展示場で、観客たちは携帯で 絵を撮りまくったり、
ピースをして 記念写真を撮ったりしていました。
普通の美術館では 許されない行為ですが、皆が作品を身近に感じて、
太郎と敏子も 天国から微笑みながら 見ているのではないでしょうか。
ちなみに、先日の日本テレビの番組で 「明日の神話」の 除幕式が放送されたとき、
世界初公開のはずなのに、僕はその絵に はっきりと見覚えがありました。
20数年前、新宿・小田急百貨店で開催された 「岡本太郎展」の カタログに、
「明日の神話」の 写真が載っていたのでした。
「明日の神話」の写真は 日本でもすでに出回っていたのだろうかと、
岡本太郎記念館や岡本太郎美術館に 問い合わせてみました。
その結果、実物の壁画の写真は 制作過程のものだけで、完成品の写真はなかったが、
下絵は4枚存在していて、その写真は 日本にもあったと聞きました。
「岡本太郎展」カタログに 掲載されているものは、
名古屋美術館に保管されている下絵の 写真だということです。
この下絵は 1m×7mだそうですが、
ほとんど実物そのままで 克明に描き込まれています。
大阪万博「太陽の塔」の制作に 忙殺されるなかで、
日本とメキシコを 何度も往復しながら、こんな完璧な作業を こなしていたとは、
正に岡本太郎のエネルギーには ただ驚くばかりです。
(続く)
http://blogs.yahoo.co.jp/geg07531/38522946.html