もうチョットで日曜画家 (元海上自衛官の独白)

技量上がらぬ故の腹いせにせず。更にヘイトに堕せずをモットーに。

小泉環境大臣の育休取得宣言に賛意

2020年01月16日 | 社会・政治問題

 小泉環境大臣が、妻の出産後に間欠的に6週間の育児休暇を取ると宣伝し、朝野の話題をさらっている。

 この宣言に対してメディアが報じる街の反応は、自分世代は疑問符を付け、若年世代は好意的に受け止めているように感じられる。若年者でも”世間には育休を取りたくても取れない人もいるのに”とする声も取り上げられていたが、これは低め平等を是とする悪しき唯物者の意見として無視すべきであろう。世界的にはイギリスのブレア氏、キャメロン氏が首相在任中に育休を取り、ニュージランドのアーダーン首相が産休を取っているが、両国国民は概ね好意的に受け止めていると伝えられているのが、常識的な潮流であろうと考える。国会議員として初めて育休を宣言した宮崎健介氏(後に不祥事で辞職)がTVで、議員の育休と歳費の明確化に対する問題点を提起していたが、もともと国会議員は老人の聖域で、暗に年中無休とされていたことを思えば、大臣の育休は想定外の出来事で法整備に欠陥があることは止むを得ないことかと思う。今回の小泉大臣の宣言を機に、議員・閣僚の産休・育休を肯定する法整備と、育休中の閣僚の指揮管制を可能とする体制構築が進むことを期待したい。勿論、現行法の下でも小泉大臣は環境・海洋汚染等の大規模災害が発生した時には、育休を中断して陣頭指揮に当たられることは覚悟しての宣言であるとは思っているが。ここまで育児休暇という言葉を使用していたが、正しくは「育児休業」であるらしい。育児休業は「育児介護休業法」に基づいて取り得る被雇用者の権利で、雇用主には義務として課されている一方、育児休暇は「単に育児をするために取る社内規定等による休暇」と使い分けるべきものであるらしい。ともあれ、小泉大臣は”先ず隗より始めよ(若干ニュアンスが異なるが)”の心意気で、育休を完遂させて欲しいものである。

 安住淳(立憲民主党国対委員長)議員が面白い発言をしている。曰く「小泉宣言は、”お花見問題”から国民の目をそらさせるためのパフォーマンス」と述べている。安住氏と云えば、民主党の若手論客・閣僚として注目を浴び、教育無償化(朝鮮学校までも)・待機児童解消・子供手当支給などの子育て支援に積極的であったと思うが、年移り”麒麟も老いては駑馬に劣る”か、江戸の敵を長崎で討つならぬ”国中の敵を東京で打たねばならぬ”心境か、捲土重来を期す最大野党執行部としては、なんとも理解できぬものである。この発言は立民の好感度に少なからぬ悪影響を与えるのでは?と危惧(歓迎)するものである。