山口県阿武町の新型コロナ給付金4,630万円の誤振込み事件で、返金しなかったT氏が逮捕された。
世の中の大勢は逮捕されたT氏を糾弾しているが、誰でも市役所から5千万近い金が振り込まれたら一瞬「生涯で二度と起こらないであろう。自分のものにできないか」と考えるに違いないと思っている。
確かに、10日間のうちにネットカジノで全額使い果たしたとするT氏の行動は犯罪であろうが、恬として被害者然と振舞う町長・役場幹部にも『?』を感じる。
これまでのT氏の素行・性向については報道以上のことは知らないが、誤振込みが無ければ、T氏が逮捕されることも残りの人生に汚点を残すこともなかった可能性がある。そう考えれば、町役場は5千万円の公金を失う以上に、1人の善良な町民を犯罪者に貶めるとともに残りの人生を奪ったことになり、公費の損失挽回の責任以上の道義的責任を表に出してもらいたいと思う。
補給艦で米軍艦船に燃料の洋上補給をした。
自衛艦への給油は、各艦からの請求量が極めて正確であるために請求量の全量を補給艦が主導して給油するが、米艦の請求は大雑把で7~8割方給油した時点で受給終了を告げられることも茶飯事であった。そんなこともあってか、米軍では海自と異なり受給艦が給油作業をコントロールする遣り方である。給油終了時の予告については海自艦には補給艦から「送油終了〇分前」と予告するが、米艦では受給艦が「ten minute standby」と予告してくる。勿論、大雑把な米艦であれば10分前ではなく予告直後に「ポンプ停止・受給終了」とされる場合も度々で、予告の真意は「そろそろ給油を止める準備をしろ」であると理解していた。
今回の阿武町の誤振込みの原因は、役場の会計担当者が振込手続きをミスしたことは明らかとされている。今後、町役場で再発防止のルール作りや手続きの見直しが行われると思うが、各担当者が一連の書式を整え終え「enter」キーを押す前に、「ten minute standby」と自分に予令・予告することを心掛けてはいかがだろうか。
「作業の終末に来ているが、間違いはないか?。指示された内容に合致しているか?。」を自問し見直しを促す標語として、「ten minute standby」は洒落たフレーズであるように思えるが。さて