◇避難所など
県は今月下旬から、地震や大雨など災害時に必要な情報を、清涼飲料水製造販売会社「コカ・コーラウエスト」(本社・福岡市)の自動販売機の電光掲示板を利用して発信する事業を始める。聴覚障害者向けに、避難所の情報などを文字情報として提供する。地方自治体が自動販売機の電光掲示板に聴覚障害者向け情報を発信する取り組みは、全国的にも珍しいという。
対象となる自動販売機は、県内に60台設置されている。地震や大雨など災害が発生した場合、「手話通訳者はこの避難所にいます」「福祉避難所が設置されました」といった聴覚障害者に役立つ被災情報を、県聴覚障害者情報センターからインターネットを通じて配信。電光掲示板に表示されるようにする。
ただし、障害者向けの情報を配信するには、自動販売機を設置している事業者の許可を得る必要がある。これまで調整が付いているのは、県立福祉のまちづくり研究所(神戸市西区)の1台のみ。県は今後、残り59台について各事業者と交渉を進める予定だ。
県内の聴覚障害者は約1万7000人。障害者や高齢者など「災害弱者」への対策は、阪神大震災を経験した県にとっても重要な課題となっている。コカ・コーラウエストは県内に1万台以上の自動販売機を設置しており、同社は電光掲示板付きへと順次、更新を進めていく方針だ。
県障害者支援課は「文字情報の提供は聴覚障害者のみならず、高齢者など『災害弱者』にとって有効な手段だ。少しでも情報発信できる台数を増やせるように取り組んでいきたい」と話している。
毎日新聞 2010年8月4日 地方版
県は今月下旬から、地震や大雨など災害時に必要な情報を、清涼飲料水製造販売会社「コカ・コーラウエスト」(本社・福岡市)の自動販売機の電光掲示板を利用して発信する事業を始める。聴覚障害者向けに、避難所の情報などを文字情報として提供する。地方自治体が自動販売機の電光掲示板に聴覚障害者向け情報を発信する取り組みは、全国的にも珍しいという。
対象となる自動販売機は、県内に60台設置されている。地震や大雨など災害が発生した場合、「手話通訳者はこの避難所にいます」「福祉避難所が設置されました」といった聴覚障害者に役立つ被災情報を、県聴覚障害者情報センターからインターネットを通じて配信。電光掲示板に表示されるようにする。
ただし、障害者向けの情報を配信するには、自動販売機を設置している事業者の許可を得る必要がある。これまで調整が付いているのは、県立福祉のまちづくり研究所(神戸市西区)の1台のみ。県は今後、残り59台について各事業者と交渉を進める予定だ。
県内の聴覚障害者は約1万7000人。障害者や高齢者など「災害弱者」への対策は、阪神大震災を経験した県にとっても重要な課題となっている。コカ・コーラウエストは県内に1万台以上の自動販売機を設置しており、同社は電光掲示板付きへと順次、更新を進めていく方針だ。
県障害者支援課は「文字情報の提供は聴覚障害者のみならず、高齢者など『災害弱者』にとって有効な手段だ。少しでも情報発信できる台数を増やせるように取り組んでいきたい」と話している。
毎日新聞 2010年8月4日 地方版