トヨタ自動車が、ハイブリッド車(HV)の低速走行時に接近を音で歩行者に知らせる「車両接近通報装置」のオプション販売を、今月末から始めることが分かった。同様の装置を市販するのは国内自動車メーカーでは初めてで、主力車「プリウス」などへの標準装備も検討する。次世代エコカーの“弱点”だった静音走行を改良し、環境と同時に歩行者にも優しいクルマを目指す。
トヨタが販売する通報装置は、人工モーター音を発生させ、一定の車速に達してエンジン走行に切り替わると、音が自動的に止まる仕組み。系列販売店で販売し、価格は一万三千円前後になる見通しだ。
プリウスなどトヨタのハイブリッド専用車は、発進時に電気モーターだけで走るため、周囲に走行音が聞こえにくい。このため、市街地などで低速走行する際に、歩行者が車の接近に気付かない恐れがあり、歩行者保護への対応が自動車メーカー共通の課題になっている。
視覚障害者団体などからも接触事故ヘの不安の声が寄せられ、国土交通省は昨年七月、専門の委員会を設置。「少なくとも発進から時速二十キロまでの自動発音」などのガイドラインをまとめ、メーカーに自主対応を求めているほか、将来の義務化も検討している。
トヨタ以外のメーカーでは、三菱自動車が今秋、電気自動車「アイミーブ」に通報装置を標準装備するほか、日産自動車は十二月に発売する電気自動車「リーフ」に搭載。ハイブリッド車「インサイト」を販売するホンダは「モーターだけで走る方式ではないためエンジン音が出る」(広報)として、現時点では検討していない。
東京新聞
トヨタが販売する通報装置は、人工モーター音を発生させ、一定の車速に達してエンジン走行に切り替わると、音が自動的に止まる仕組み。系列販売店で販売し、価格は一万三千円前後になる見通しだ。
プリウスなどトヨタのハイブリッド専用車は、発進時に電気モーターだけで走るため、周囲に走行音が聞こえにくい。このため、市街地などで低速走行する際に、歩行者が車の接近に気付かない恐れがあり、歩行者保護への対応が自動車メーカー共通の課題になっている。
視覚障害者団体などからも接触事故ヘの不安の声が寄せられ、国土交通省は昨年七月、専門の委員会を設置。「少なくとも発進から時速二十キロまでの自動発音」などのガイドラインをまとめ、メーカーに自主対応を求めているほか、将来の義務化も検討している。
トヨタ以外のメーカーでは、三菱自動車が今秋、電気自動車「アイミーブ」に通報装置を標準装備するほか、日産自動車は十二月に発売する電気自動車「リーフ」に搭載。ハイブリッド車「インサイト」を販売するホンダは「モーターだけで走る方式ではないためエンジン音が出る」(広報)として、現時点では検討していない。
東京新聞