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厚生年金基金の解散・・・⇒その後どうするかを、しっかり考えてください。

2012-12-04 08:19:54 | 厚生年金基金

厚生年金基金の制度廃止が厚生労働省から発表されて、今後どうするか、考え始めた
事業主は多いと思います。

基金に加入していた事業主の中には、高いと思いつつ、なんとなく掛金を払っていたと
いう事業主もいます。
そういった事業主にとっては、解散は納得できないと思われるでしょう。
払った掛金に相当する金額が、加入者等に支払われないからです。

そうなると、解散手続きを行っていく場合、紛糾してしまうことがあります。

基金に加入している事業主の皆様、まず、基金の現状をしっかり把握してください。
基金の事務局からの「解散」についてのお知らせ等によるものではなく、事業主自ら
基金の規約、決算書をみて判断していくことが重要です。

基金に、これまで払ってきたお金が無駄だったと、怒ってみても始まりません。
(お気持ちはよく分かりますが。。。)

今後どうするかが大事です。

そもそも、基金に加入していたのは何のためだったのか?
基金の加算部分は、自社の退職給付制度において、どのような役割をしていたか?

基金への加入は、昨日今日ではないので、基金へ加入した時点と現在では、企業の
状況も経済情勢も違っています。

基金の決算書・規約を読み、問題点等を確認し、基金に期待していた内容を、今後
自社ではどうするかを検討することです。

その上で大切なのは、基金の事務局や委託先金融機関の情報だけでなく、ご自身で
確かめていくことです。それが次に何をすべきかにつながっていくと思います。

言葉を変えて言えば、上からの情報に怒るだけでは問題は解決しないということです。

基金の解散による不足額は? いくら負担することになるのか?
その金額は自社の財務にどのように影響するのか。
加算標準掛金や基本特別掛金・加算特別掛金の現在の負担額は。。。
それらの負担がなくなるとどうなるか。
それで新しい制度を、どう作ったらいいか。

前向きに検討されることをお勧めします。