「CP+ 2013」では行列待ちがすごく、触れずじまいだった「FUJIFILM X100S」が発売されたので、大阪・梅田の量販店で触ってきました。
外観はほとんど前のモデルの「X100」と同じクラシックスタイル。
新開発のAPS-Cサイズ「X-Trans CMOS II」センサー(1,630万画素)を採用、ローパスレスです。
また、回折現象(小絞りボケ)などの光学的影響を補正する点像復元技術が導入され、「X100」より大幅に画質がアップしているそうです。
センサー上に、位相差画素が配置されたことで、コントラストAFだけだった「X100」と違い、位相差AFが使えるようになっています。
AFでとくにユニークなのは、センサー上に置かれた、位相差画素を活用して、昔のフイルムカメラにあったスプリットイメージでのマニュアルフォーカスができること。
実はこのスプリットイメージを試したくて見に行ったのです。
画面を見ると中央にモノクロの四角形のエリアがあります(モノクロなのは位相差画素にカラー情報がないため)。
レンズ周りのフォーカスリングを回しながら、エリアにある4本の帯のイメージを一致させると厳密にピントがあうというもの。
背面液晶のほか、ファインダーを見ながらでも操作できます。
完全にボケた状態からマニュアルでピントを合わせるには、フォーカスリングをかなり回さないといけません。ただ、このことによって細かいピント合わせが可能になっています。
スプリットイメージは見やすくクリア。昔のようにファインダーを見ながらマニュアルでピントをきっちり合わせる“快感”は、フイルムカメラを経験した人なら分かると思います。カメラの原点に返ったようで、何とも言えず良いものでした。
ワイドコンバージョンレンズを装着すると、固定の35mmが28mmの広角(35mm判換算)になるというのも選択肢が増えていいですね。
売り場に置かれたサンプル画像もきれいでした。
高いですけど(平均12万円程度)、お金に余裕があれば1台ほしいなと思う、魅力的なカメラでした。
こちらも新製品の「X20」。
外観、手触りとも「小型で高級」という感じ。センサーサイズは小さいけれど、ローパスレスですから、画質は良いでしょうね。