つれづれ写真ノート

   カメラと写真 そして世の中の色々なこと---

6D試し撮り・シンデレラレンズ Part 1

2013年02月24日 | カメラ

軽量フルサイズのキヤノンEOS 6D。レンズも軽いものにと、EF50mm F1.8 Ⅱを付けてみました。

EOS 6Dと、EF50mm F1.8 Ⅱ。

1万円を切る安さと、高級レンズに負けない性能から“シンデレラレンズ”と呼ばれるEF50mm F1.8 Ⅱ。

6Dとあまりマッチしない外観で、チープさは否めませんが。

フードでも付けたら恰好良くなるかな…

でもとにかく軽い! 合わせて885グラム(バッテリー、SDカード含む)。フルサイズカメラとは思えない身軽さです。

 

ショルダーバッグにポンと入れて、大阪・ミナミの夜の風景を撮りに行ってみました。

(写真はいずれもRAW画像をDPPで現像。シャープネスを「3」にしたほかは、明暗、色調、コントラストなどの画像補正はしていません。また、100%拡大画像を除き、トリミングなしです。)

 絞り優先AE(F8、1/80秒)  露出補正:0   ISO感度:100  ホワイトバランス:オート  ピクチャースタイル スタンダード

なんばパークスから見たミナミの街。後方の高層ビルは「あべのハルカス」(来年春グランドオープン)。

 

 中央左のマンションあたりをピクセル100%で切り出してみました。

100%画像。

F8まで絞ると、このレンズはなかなかシャープです。

 

 絞り優先AE(F8、0.4秒)  露出補正:0   ISO感度:200  ホワイトバランス:オート  ピクチャースタイル スタンダード   マニュアルフォーカス

なんばパークスのキャニオンストリート。

中央部分の100%画像。

 

絞り優先AE(F8、1/15秒)  露出補正:0   ISO感度:1600  ホワイトバランス:オート  ピクチャースタイル スタンダード  マニュアルフォーカス

なんばパークスのキャニオンストリート。別の角度から。

中央付近の100%画像。ISOを1600に上げたので、それなりのノイズは出ています(高感度撮影時のノイズ低減:弱め)。

 

なんばパークス近くにある「ヤマダ電機 LABI 1 なんば」前の駐車場で、ISO感度を変えながら、6Dの高感度性能をチェックしてみました。(いずれも高感度撮影時のノイズ低減:弱め)

絞り優先AE(F8、0.6秒)  露出補正:0   ISO感度:1600  ホワイトバランス:オート  ピクチャースタイル スタンダード  マニュアルフォーカス

ISO感度:1600  中央付近の100%画像。

 

絞り優先AE(F8、0.3秒)  露出補正:0   ISO感度:3200  ホワイトバランス:オート  ピクチャースタイル スタンダード  マニュアルフォーカス

ISO感度:3200   100%画像。

 

絞り優先AE(F8、1/6秒)  露出補正:0   ISO感度:6400  ホワイトバランス:オート  ピクチャースタイル スタンダード  ワンショットAF

ISO感度:6400   100%画像。

 

絞り優先AE(F8、1/13秒)  露出補正:0   ISO感度:12800  ホワイトバランス:オート  ピクチャースタイル スタンダード  マニュアルフォーカス

(右側の夜空に見える青紫色の光は、他のコマにはないので、車のヘッドライトのゴーストと思われます。)

ISO感度:12800   100%画像。

 

絞り優先AE(F8、1/25秒)  露出補正:0   ISO感度:25600  ホワイトバランス:オート  ピクチャースタイル スタンダード  マニュアルフォーカス

 

ISO感度:25600(常用感度の上限)   100%画像。

 

どうでしょうか…

100%画像にすると、ISO感度が上がるごとにノイズが増え、画質の差が分かりますが、全景の画像ではそれほど差は感じません。

この程度の画像サイズでネットに載せるなら、ISO感度25600でも使えるように思います。

ISO 25600なんてこれまでの常識では考えられないレベル。6Dの高感度性能はやはりすごいです。

 

マニュアルフォーカスとAFで、ピント精度に差があるかどうかも試してみたのですが、今回の被写体でははっきり分かりませんでした。(マニュアルフォーカスといっても、三脚は使わず、手すりに乗せてのイージーな撮影。微細なブレの可能性も。)

 

絞り優先AE(F8、1/60秒)  露出補正:0   ISO感度:6400  ホワイトバランス:オート  ピクチャースタイル スタンダード

なんばパークスのグルメのフロア。回転寿司店で。

ISO感度:6400   100%画像。

 

EF50mm F1.8 Ⅱの、点光源のボケ味を見てみました。

絞り優先AE(F1.8、1/400秒)  露出補正:0   ISO感度:400  ホワイトバランス:オート  ピクチャースタイル スタンダード

なんばパークスのレストラン前で。

EF50mm F1.8 Ⅱのボケを100%に拡大。輪郭がはっきりした「二線ボケ」ですが輪郭線は細くて上品なほう。「年輪ボケ」は見られません。

 

参考までに、先日載せたEF24–105mm F4L IS USMのボケは…

EF24–105mm F4L IS USMのボケ。100%画像。

「二線ボケ」の輪郭線が太目で、かすかに「年輪ボケ」も。

 

さらに、別の日にTAMRON AF 28-300mm F3.5-6.3 XR Di VC LD Aspherical[IF]Macroで撮ったなんばパークスの夜景と比較してみます。

これを100%にしてみると…

TAMRON AF 28-300mm F3.5-6.3 のボケ。100%画像。

「何だこれは!」と驚きました。すごい「年輪ボケ」。輪郭線は目立たないものの、何やら汚いです。

 

「二線ボケ」の輪郭線は球面収差を補正すればするほど現れ、「年輪ボケ」は非球面レンズの干渉によって現れるそうです。

レンズ作りも、あちらを立てればこちらが立たず、ですね。

 

EF50mm F1.8 Ⅱは、開放だと一応使えるボケですが、絞るとダメです。

絞り優先AE(F2.8、1/60秒)  露出補正:0   ISO感度:400  ホワイトバランス:オート  ピクチャースタイル スタンダード

絞り羽根が5枚なので五角形のボケになってしまいます。

 

 


桜を切ったのは誰?

2013年02月24日 | モラル

長野県・しなの鉄道の沿線に植えられた桜4本が何者かに切られていたことをきっかけに、しなの鉄道のTwitter(非公式)が“炎上”する騒ぎになっていました。

地元のテレビ局でも報道されたようです。事実関係だけを引用させてもらうと…

『御代田町のしなの鉄道御代田・信濃追分駅間の線路沿いの桜4本が切られているのが22日までに見つかった。(中略)太い枝はチェーンソーなどで切られたとみられる。桜は同鉄道が約8年前に植えた。(2/22  テレビ信州)』

 

以下は、しなの鉄道のTwitter(キャプチャー画像)。

しなの鉄道のTwitterは、鉄道写真ファンが写真を撮るのに邪魔な桜を切ったと、強く批判する内容になっています。

これに対して、しなの鉄道に同調する声があった一方で、鉄道ファンと見られる側からは「どこに鉄道ファンがやったという証拠があるのですか?」と怒りの声が殺到。Twitterは炎上状態になってしまいました。

 

鉄道会社としては、鉄道ファンを大事にしないといけないし、弱いところですよね。

4月29日には、長年活躍した169系電車の引退イベントも予定されていました。

 

結局、しなの鉄道Twitterが謝罪する結果になりました。

 

誰が桜の木を切ったのか分かりませんが、剪定(せんてい)にしろ、花が咲く前にこんな切り方をするはずがありません。

俗に「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」と言います。桜の枝は、はさみを入れず伸びるに任せた方が花が美しい。また、桜は剪定に弱く、切ったところから腐りやすいのです。反対に、梅の枝は剪定したほうが枝ぶりが良くなるうえ、余計な枝を切らないとうまく花が咲かなくなるという話です。

というわけで、こんな切られ方をした桜はかわいそうですね。

 

さて、ネットにはこの現場を走る電車(引退間近の169系電車)の写真がアップされていました(クリックで拡大します)。

雪の浅間山を背景に走るローカル電車。絶好の撮影ポイントのようです。一応、詩情のある写真になっています。

ところが線路の手前には、なんと切られた4本の桜のうち3本が見えます。

 

どうなんでしょう。

桜が誰かに切られた後、偶然ここに来た無関係な人が写したのでしょうか?

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追記

しなの鉄道の「会いたかった!169系」のページでは撮影ポイントを紹介、一般からの投稿写真を載せています。

その中には、桜の咲くころの現場付近の写真や、桜が切られた後の写真が載っていました。

ウ~ン こんなに大勢、このポイントを訪れる鉄道写真ファンがいるとは。

こうなると、桜を切った人と、切られた後の写真を撮った人が同じであるとは必ずしもいえないですね…