健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

遺伝子の重複部分と環境への適応能力

2012-06-20 08:30:38 | 研究
突然変異が起きて遺伝子がコピーされ、重複部分が多いショウジョウバエほど様々な環境に適応する能力が高いことが明らかになったそうです(日本経済新聞)。ゲノム(全遺伝情報)がわかっている11種類を使い、遺伝子全体の中で重複している部分がどれだけあるかを調べた結果、生息する地域が広い種類のハエほど重複が多いことがわかったというものです。遺伝子の突然変異はまれに新しい能力を生むこともある一方で、遺伝子の機能を壊して病気を引き起こすことも知られています。その一方で、コピーされた遺伝子がスペアとなって生命活動を保った結果、突然変異をため込んで環境変化への対応力を獲得したと考えられるそうです。これまで、環境変化に対する強さを調べる方法はなかったそうです。したがって、他の動物や植物でも同じ結果が出れば、環境変化に強い種かどうかがわかる指標になりうるということとなり、生態系の保護に役立てられるとも。
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