健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

頭頸部がん臨床試験

2014-04-28 08:30:30 | 研究
放射線を使った次世代のがん治療法「ホウ素中性子捕捉療法」で、喉頭がんや舌がんといった「頭とう頸けい部がん」に対する世界初の治験(臨床試験)が始まったそうです(YOMIURI ONLINE)。この療法は、がん細胞を狙い撃ちするため、従来の放射線治療に比べて副作用が少ないとされているようです。早ければ5年程度で薬事法上の承認を受け、実用化したいということのようです。点滴でがん細胞にホウ素を取り込ませ、弱い中性子線を当てることで、ホウ素が崩壊して放射線を発し、がんを内側から破壊する仕組みだそうです。放射線は細胞一つ分程度しか広がらず、正常な細胞は傷つけにくいため、副作用が少ないと期待されています。頭頸部がんは、手術で切除すると会話や食事に支障が出ることもあり、患者は放射線治療を選ぶことが多いようです。ですが、従来の方法では正常な細胞も傷つけてしまい、皮膚がただれるなどの副作用が問題でした。今回の臨床試験では、通常ならがん細胞が減るのに1か月かかるところを、2、3日に短縮できると期待されているようです。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする