健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

若い血で若返り

2017-05-05 08:30:50 | 研究
ヒトの臍帯血に含まれるタンパク質を高齢のマウスに投与した実験の結果、高齢者の脳の健康維持に効果をもたらす新薬を開発するための「標的」が明らかになったとする研究論文がNatureに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。そのタンパク質はTIMP2で、これまでの研究で、記憶の処理や空間認知能力に関わる海馬の働きを向上させる働きがあることが分かっていたそうです。研究では、高齢のマウスにTIMP2を投与する実験を実施。その結果、マウスの海馬内の活動が活発になり、学習能力や記憶、新たな情報への適応能力のすべてが向上。とりわけ迷路から脱出する能力に高い効果がみられたそうです。TIMP2または同タンパク質の作用を受ける脳細胞は、高齢者の認知機能低下を予防する薬剤を開発する上で有用な標的となり得ると。一方で、アルツハイマー病の専門家らは、マウスを使った今回の実験は、加齢に伴って自然に生じる認知機能の低下を対象としているため、病気に起因する認知症はプロセスが異なるという意見もあるようです。

http://www.afpbb.com/articles/-/3125771
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