健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

ネコの家畜化

2017-07-01 08:30:55 | 研究
ネコは古代エジプトを「征服」するはるか以前に、石器時代の農耕民を魅了していたとする研究論文がNature Ecology and Evolutionに発表されたそうです(AFPBB NEWS)。DNA分析で明らかになったところによると、これ以降にネコの家畜化と愛玩動物化が世界中に広まっていったということです。原産地を出て世界に拡散した最初の野生ネコで、今日の飼いネコの祖先となったのは、リビアヤマネコ(学名:Felis silvestris lybica)であることが今回、研究で明らかに。小型で縞模様のある中東産の亜種は全世界に生息地を拡大させるまでに。リビアヤマネコは約6000年前、現代のトルコ周辺のアナトリア地域から船で欧州に渡った可能性が高いそうです。石器時代の最終章に当たる新石器時代には、それまで狩猟採集民として各地を放浪していた先史時代の人類が作物の栽培と恒久的な村の構築に初めて着手した時期で、農耕の始まりとともに収穫物を食い荒らすネズミが現れ、これにネコが引きつけられたそうです。今回、埋葬やミイラ化された古代のネコ230匹のDNAを分析。古代エジプトで、像や絵、死骸のミイラなどによって「不滅化」されたネコ科動物が明白な崇拝の対象となっていたことを根拠に、ネコを初めて家畜化したのは紀元前数世紀ごろの古代エジプト人と考える人は多いそうです。しかしその一方で、地中海の島国キプロスにある紀元前7500年の子どもの墓で発見されたネコの骨を、「肥沃な三日月地帯(Fertile Crescent)」の古代文明がエジプトより早くネコを家畜化した証拠として指摘する説もあるとのこと。

http://www.afpbb.com/articles/-/3132755?page=2
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