新素材として注目される「カーボンナノチューブ(CNT)」を用い、物に塗るだけで電磁波を99・9%以上遮蔽できる塗料が開発されたそうです(YOMIURI ONLINE)。CNTは炭素原子が網目のように結びついて、直径数ナノ・メートル~数十ナノ・メートル(ナノは10億分の1)の筒状になったもので、細くても強度が高いなど優れた性質があり、産業に応用する研究が盛んに。CNTが金属などと同様、電気を通す性質に着目し、不要な電磁波の遮蔽材としての技術開発に取り組み、水の中に大量のCNTが分散した水性塗料の開発に成功。この塗料を樹脂製のシートに塗ったところ、100分の1ミリ・メートル程度の薄さのCNT膜ができ、この膜は電磁波を99・9%以上遮蔽でき、十分な実用性能があることが確認されたそうです。180度の高温に24時間さらしても、性能は維持できたそうです。また、水性なので様々な樹脂やゴムなどに塗ることができ、有機溶剤に金属を混ぜた従来品に比べ優位性が高いそうです。近年、至る所に電子機器が取り付けられていますが、外部から入ってくる電磁波で電子機器が誤作動するリスクが指摘されており、簡単に電磁波を遮蔽できる技術が望まれています。乗り物やロボットの部品に用いれば、誤作動防止などに有効のようです。
http://www.yomiuri.co.jp/science/20170626-OYT1T50113.html?from=ycont_top_txt
http://www.yomiuri.co.jp/science/20170626-OYT1T50113.html?from=ycont_top_txt