健康を科学する!

豊橋創造大学大学院健康科学研究科生体機能学のつぶやき

老化を引き起こす物質を特定

2012-06-10 08:30:55 | 研究
体の筋肉が衰えるなどの老化を引き起こす物質が特定されたそうです(NHK NEWS WEB)。加齢に伴いマウスの血液中にある「C1q」と呼ばれるタンパク質が増えるそうです。若いマウスの足にC1qを注入したところ、筋肉の繊維化が進み、筋力が衰えるなどの老化を引き起こすことが確認できたということです。また、年老いたマウスからC1qをなくしてしまうと、筋肉の細胞が再生され、若いマウスのように繊維化した部分が少なくなることも確認されたというのです。驚きですね。これまでC1qは、体内に侵入した細菌などを殺す免疫に関係していることは知られていたそうですが、老化を引き起こす働きがあると分かったのは今回が初めてだそうです。さらに、C1qは心不全や動脈硬化など、老化に伴って起きるさまざまな病気に関係している可能性があるそうです。免疫でも重要な役割を果たしているため、なくせばよいというものではないが、この物質の働きがさらに分かれば、老化に伴うさまざまな病気を治療できるかもしれません。
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貧しいから太る

2012-06-09 08:30:24 | 研究
貧しく、食料の確保が難しい人ほど体重が増え、肥満になる可能性が高い。以前は、豊かさの象徴であった肥満が、いつの間にか貧困の象徴に。これは偏食や生活習慣によるものと考えられますが、この法則がホームレスにもあてはまるものでしょうか?その研究結果が明らかに。結果は、ホームレスのうち肥満指数が標準体重を下回ったのはたったの1.6%で、またおよそ3分の1が標準体重の枠内に収まるそうです。しかし、残りの65.7%は肥満気味であり、さらにその約半数にあたる32.3%ははっきり肥満と見なされる体重であったそうです。この割合は、一般の人々の肥満度とほぼ同じで、表面上は貧しくて十分な食糧を購入できないと見えるホームレスの人々にも肥満の傾向が見られるそうです。ちなみに、この調査は米国のもの。日本人では違う結果が出るかもしれませんが・・・・・。
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長期記憶にはマグネシウムが必要

2012-06-08 08:30:32 | 研究
記憶の分類にはいくつかありますが、最も単純な分類は短期記憶と長期記憶の2つに分けることです。両者の違いは、記憶を保持できる時間がの違いです。そして、後者の長期記憶にはマグネシウムイオンが必要であることが明らかになったそうです。マグネシウムを欠乏させると長期記憶ができないということをショウジョウバエの実験で示されたというニュースですが、マグネシウム欠乏の状態がいまいちよくわかりません。マグネシウムの欠乏は様々な問題を引き起こすことが知られていますので、脳内にだけマグネシウム欠乏状態にすることができるのかどうかが不明です。あるいはマグネシウムが不足し始めると長期記憶ができなくなるのでしょうか。ちょっと、そうした実験詳細が把握できていないので何とも言えませんが、記憶の仕組み解明に向けた大きな一歩かもしれません。
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アスタキサンチン

2012-06-07 08:30:45 | 研究
アスタキサンチンというとすぐに思い浮かべるのが鮭。そうです。魚の鮭の筋肉のピンク色はこのアスタキサンチンによるものだそうです。そのアスタキサンチンは高い抗酸化能力を持つことが知られています。紫外線から細胞を保護するなどの働きをしているそうです。最近は肌の美白効果があることも明らかにされて化粧品にも添加されていますね。そのアスタキサンチンの美白効果の分子機構が明らかになったそうです。そのメカニズムによるとアスタキサンチンの抗酸化能力によるものではなく、別の仕組みによるものだそうです。つまり、アスタキサンチンは細胞内のシグナルを修飾して、遺伝子発現を調節する働きがあるということです。
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高齢社会に関する見通し

2012-06-06 08:30:24 | 研究
超高齢社会にある日本。今後の日本における高齢者社会に関して面白い論評を見つけましたので紹介します。それは『高齢社会に関する「三つの勘違い」』というものです。これは国際医療福祉大学大学院教授の高橋泰氏によるものです。

「三つの勘違い」とは、以下の通りです。

1.今後数十年に、日本中で高齢者が増え続ける
 ⇒ 「高齢化率の上昇=高齢者数の増加」と思い込んでいると、勘違いが生じる。65歳以上の高齢者数は、2015年を過ぎるとほとんど増えなくなり、2030年過ぎには75歳以上の後期高齢者が減り始める。一方、「0歳から64歳」は2005年頃から急速に減少し始め、その傾向は今後数十年続く。つまり、「高齢化率」の分母が減少するため、分子は大きくならなくても、高齢化率は上昇する。「支える世代はずっと減少していく。支える人にいかに負担をかけない老い方・死に方をするかが、重要になってくる。その意識転換をしないと社会がもたない」。

2.高齢化が過疎地を中心に進展
 ⇒ 2005年頃から都市部の高齢化のスピードが加速。2010年から2025年までの15年間で、全国で700万人の後期高齢者が増加するが、その増加分の約55%が、日本の国土面積のわずか2%にすぎない首都圏、大阪圏、名古屋圏に集中。

3.高齢化は全国共通の問題
 ⇒ 全国共通ではなく、地域別に考える必要がある。2010年から2030年までの間に、75歳以上の後期高齢者は、埼玉:2.15倍、千葉:2.03倍、神奈川:1.93倍などに倍増するのに対し、島根:1.18倍、山形:1.2倍、秋田:1.22倍などは1倍強にとどまる。

確かにその通りかもしれません。非常に参考になります。
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高校、優秀ならば2年で卒業

2012-06-05 08:30:43 | 日記
週末から紙面をにぎわしていた話題ですね。優秀ならば高校を2年で卒業。政府の国家戦略会議は、スポーツや芸術などで優れた才能を持つ生徒は、大学などで専門的な教育を早く受けられるよう、例外的に2年間で高校卒業を認める制度の創設を検討することなどを柱とした、教育改革の方針を決めたそうです(NHKニュース)。スポーツや芸術などで優れた才能を持つ生徒が、国内の大学や海外への留学で専門的な教育を早く受けられるよう、例外的に2年間で高校卒業を認める「早期卒業制度」の創設を検討し、来年度中をめどに結論を出すというものです。確かにこうした制度も必要でしょう。その一方、逆に高校の学習内容を修められない場合は卒業を認めないという制度の厳格的な運用の方が必要かもしれませんね。でも、地方の小規模な私立大学は入学定員を確保できなくなるかもしれません。と考えると、初等教育から高等教育までの抜本的な教育改革が必要なのではと思います。
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脊髄損傷でも歩行可能に

2012-06-04 08:30:16 | 研究
脊髄損傷で足が麻痺して歩行不能になってしまうと回復は難しいですが、少し光明が。後肢の麻痺したラットに機械式ハーネスを装着して再び歩けるようにするという研究結果が発表されました。脊髄切断後、化学療法に電気刺激を与えつつトレッドミルを使って歩行訓練をしたら麻痺した後肢に随意運動が認められたというのです。まだ実験動物の段階ですが、これまでは今回用いられているよう方がそれぞれ別々に適応されて、その成績はあまりよくなかったそうですが、今回は複数の方法を組み合わせて適応するということで成績が大幅に改善したというのです。もちろん、ヒトでの応用も時間の問題でしょうか。
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肝臓は細胞が大きくなることで再生する

2012-06-03 08:30:06 | 研究
肝臓が、たとえその4分の3を失っても元通りに再生する仕組みが明らかになったそうです。その仕組みとは、細胞数の増加よりも、むしろ個々の細胞が肥大することにより、元の大きさを回復していたというのです(YOMIURI ONLINE)。肝臓は、他の臓器と比べて再生能力が極めて高いことが知られているようです。その能力を利用して、健康な人の肝臓の一部を病気の人に移植する生体肝移植が行われていますが、この再生能力は活発な細胞分裂によるものと考えられていました。普通に考えれば、細胞の増殖ですね。でも研究チームが、約7割を切り取った肝臓で再生までの細胞分裂の回数を数えたところ、細胞1個あたり平均0・7回で、肝臓の完全再生には足りない数だったそうです。その一方で、再生後の細胞を顕微鏡で観察したところ、細胞の大きさ(面積)は、平均で約1・5倍になっていたというのです。なぜ、増殖でなく、肥大なのか、これも不思議ですね。
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夜食は代謝異常の原因に

2012-06-02 08:30:45 | 研究
夜食など不規則な時間に食事を取るとインスリンの作用で、代謝で中心的な役割をする肝臓の「時計遺伝子」のリズムが乱れ、正常に機能しないことが分かったそうです(47ニュース)。もちろん、実験動物(ネズミ)での結果ですが、ヒトでも同様のことは考えられます。つまり、規則的な食事は、メタボリック症候群や生活習慣病の予防にとって重要な事であるというですね。
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26年連続世界一

2012-06-01 08:30:50 | 研究
日本人のおととしの平均寿命は、女性が86.30歳、男性が79.55歳と確定したそうです(NHKニュース)。去年7月に公表された数値より男女とも0.09歳低くなったそうですが、女性は26年連続で世界一、男性も世界4位と、日本は世界でトップクラスの長寿国というのは変化はありません。厚生労働省は毎年、推計人口に基づいて日本人の平均寿命を公表していますが、国勢調査を行う5年に1度は、調査に基づいて平均寿命の確定値を公表しているそうです。国勢調査が行われた平成22年について、厚生労働省が改めて計算した結果、日本人の平均寿命は、女性が86.30歳、男性が79.55歳と確定したというのが今回のニュースです。これは、推計人口に基づいて去年7月に公表された数値より男女とも0.09歳低くなりましたが、国際的な順位は変わらず、女性は26年連続で世界一、男性も香港、スイス、イスラエルに次いで世界4位と、日本は世界でトップクラスの長寿国となっています。
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