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正反対のところから

2012-07-13 18:46:00 | イーグルス
 何も考えないでワイドナインとTBカバー2って似てるんじゃないか。なんて思ったのですけれど、経歴と言う点では正反対のシステムでした。

 TBカバー2と言うとDLはパスラッシュ重視でディープに投げる時間を与えない、LBとCBの5人でショートゾーンを固め、S2人が後方を広く守る。派生型として、LBを下げてS3人にする事で欠点のサイドライン際のディープを守るタンパ3を織り交ぜる。これがTBカバー2なのですが。
 ワイドナインはDLを通常よりも広く離れてセットする事でパスラッシュに特化する。LBはやや深い位置でセットする(ブリッツは少ない)DBのカバーはチーム次第。
 共に、パスラッシュ特化のDLでLBは深めのセットでブリッツは少ないと言う点で似てます。

 ですが、ゾーンカバーの権化TBカバー2とワイドナインは源流を調べると正反対でした。
 ワイドナインと言えばJeff Fisher,Jim Schwartz,Jim WashburnとTENが源流なのですけれど、その親分Fisherの経歴を調べてみました。
 元々はCHIの選手で1985年にスーパーボウルに勝利した時のメンバーで、引退後EaglesのHCに就任していたBuddy Ryanの部下としてコーチを始め、TENのHCまで出世しました。Ryanのシステムは46ディフェンス、これは5人のスキルポジション全員を1対1でマンカバー、5人でパスラッシュ、残る1人が穴をカバーする。そのフリーで動くキーマンの背番号が46だったのすけれど、パスラッシュを強化して本来長い時間持たないマンカバーを成立させると言うものでした。
 ゾーンカバーのTBカバー2とマンカバーの46、正反対の所から似たようなシステムが出来上がった。パスラッシュ重視の流れが引き寄せたのかもしれません。