はぶて虫のささやき

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(旧:はぶて日記)

映画評1242 ~ ワールド・オブ・ライズ(CS)

2025-01-29 | 映画評
今回は「ワールド・オブ・ライズ(CS)」です。

レオナルド・ディカプリオ&ラッセル・クロウ主演のスパイ・スリラー。脚本は「ディパーテッド」のウィリアム・モナハン。監督は巨匠リドリー・スコット。

主演:レオナルド・ディカプリオ
共演:ラッセル・クロウ、マーク・ストロング、ゴルシフテ・ファラハニ、オスカー・アイザック、サイモン・マクバーニー、アロン・アブトゥブール、アリ・スリマンなど

<ストーリー>
中東で対テロ殲滅作戦を展開する米CIA中東局の主任ホフマン(クロウ)と現地工作員フェリス(ディカプリオ)。ヨルダン情報局GIDとともに爆破テロ組織のリーダー、アル・サリームを追う2人は、反目し合いながらも協力し、中東に架空のテロ組織をでっち上げ、アル・サリームをおびき出そうと試みるが・・・


2008年の作品である。

あのリドリー・スコットが監督を務めたということで、ちょっと期待していたのだけど、なかなか緊迫感もあって面白かった。

中東のテロ組織のリーダーを追いかけるCIAのエージェントの活躍を描く話だけど、テロ組織は「イスラム教を信じないすべての異教徒を抹殺する」みたいな存在で、それに対するアメリカは正義の味方だから、どんな手を使ってでもこれを撲滅する、というひと昔前の思想(?)に基づいているので、見ている方としては、ある意味わかりやすくて小気味いい。

ただ、そのためには、一般の市民(看護師)まで平気で巻き込んで、彼女を危険な目に遭わせるという、後半の描写にはさすがに感情移入することができない。

しかも、最後は主人公が彼女のために犠牲になって人質交換しようと持ち掛けるので、「こんなヤツがエージェントをやって大丈夫か?」とも思った。

世界平和のために命も賭さない、という役割を持つはずのエージェントが、単なる色恋物語の主人公になってしまったのは、ちょっと残念だった。

要するに、人物の描き方が中途半端に感じたのである。

主演のレオナルド・ディカプリオは、見た目がガキなので、面白そうな題材でも、どうも子供が走り回っているようにしか見えなくて、これまであまり彼の主演作は見なかったのだが、今作でもちょっと頼りないという印象はぬぐえなかった。

ラッセル・クロウ演じる彼の上司ホフマンも、最初は彼のやることを邪魔ばかりしているようだったけど、結果的にはホフマンの言っていることの方が正しかったので、それだけに主人公の存在がやや小さく見えてしまったわけだ。

ヨルダン情報局のエージェントを演じていた役者さんは、どこかで見たことがあるなあ、と思っていたら普段はスキンヘッドのマーク・ストロングだった。
カツラをかぶっていたのでわからなかった!?

ということで、最後はちょっとがっかりしたけど、全体的にはまずまずだったので、評価は「C」にしておきます。

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