老人雑記

生活の中で気づいた浮世の事

釜はじめ   ( 2 )

2016-01-08 10:43:43 | 俳句
         🐢    凧の尾の右に左に瀬戸の海   葉

         

         🍒   流れ星のよう幼子の銀の凧

 宇多津の塩田跡に着いたのは、11時をすぎていた。
釜はじめの神事は、10時からだったそうで、すでに終わっていた。

  

 それでも、せっかく来たと云うことで、釜屋を開けて、釜炊きの様子を見学させてくださる。
平釜で、天日干しにしたかん水(濃い海水)を煮詰めている。
釜屋は、もうもうと湯気が立ち上っている。
平釜の中には煮え滾っている海水から次々と生まれた灰汁が浮き、大きいうねりとなっている。
何度も何度も大きい網で灰汁をとる作業が続く。3時間余りの作業だそうである。

        🍒   釜はじめ松籟遠く聞こえけり

        🍒   釜はじめ神事の幣の湯気まみれ          



 煮詰めた塩を「塩受け」に入れ、「塩受け」から「塩床」と呼ばれる木の箱に入れる。

       

 ここでは、ミネラルを含んだ天然の塩が、年間3トン、製塩されるそうである。
塩を舐めてみた。
舐めた後の舌ざわりがまろやかである。

        🍒   小寒とつぶやけばこ寒きなれる

        🍒   天下る先の名刺や寒牡丹

        

 ここは宇多津道の駅に併設された、財団法人の運営となっている。 
昔ながらの塩づくりの体験ができるそうである。
春休みや夏休みには子供が予約をいれて経験すると、感動がわくと思う。

          🍒    太古よりとこしなえなる波の華

          🍒    地下足袋に半被いなせに出初式   



                  
コメント
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