昭和58年版の、講談社「日本歳時記」には(あっぱっぱ)の例は一句も載っていない。
その、あっぱっぱを昨日はせっせと縫った。
風のように軽い青い花柄の木綿の生地は、徳島へ用事があって行った時に昔馴染の生地屋に立ち寄り、買ったもの。
ためらいもなく買ってしまった。
青い花が私に手を伸ばして、野の花なら「ねえー摘んでと」とささやいたような感じがした。
根っから紺や青色が好きな私だが、似合う、似合わないは二の次だったかも。
パソコンを開き、あっぱっぱの例句を検索すると、私のブログの記事がでてきた。
去年も私は「あっぱっぱ」の事を書いていた。
☆ 簡単な体・簡単な服の中 櫂未知子
この句のことを書いていた。
櫂未知子さんは、今年『カムイ』で 第57回俳人協会賞を受賞をした。
自選20句抄のなかに、この簡単な服・、、、の句も載せている。
我田引水になるが、私も俳句の選眼はあるのかな?
櫂さんおめでとうございます、、、と話は逸れるが、あっぱっぱの例句は他に見つからなかった。
そして自分では詠んだこともきれいさっぱり忘れている句がブログには載っていた。
🍏 あっぱっぱ酸いも甘いも噛みわけて
🍏 デパ地下をわがもの顔であっぱっぱ
🍏 あっぱっぱ切手の裏を舌でなめ
🍏 暖簾から首だけ出してあっぱっぱ
説明句の域はでていないが、自分としては記録に残しておいてもいいかなぞと思った。
🍒 梅酒漬けあっぱぱ縫ひ一と日過ぎ
🍒 母の肌羽のやう軽きあっぱっぱ
🍒 ノラ猫にちょっかいの傷大西日
🍒 木を登る蛇見し夜や睡魔来ぬ
🍒 あっぱっぱ一枚晩年こと足れり
🍒 あっぱっぱ野良の犬・猫に会い行く
🍒 腕の染み皺あらはなるあっぱっぱ
🍒 夏の星ロシアに心とばせけり
沢山作り、沢山捨てる俳句の常道の勉強。
一人で吟行、一人で作句、寂しい俳句人生だ。
昔の歳時記の方が愛着度が高く、評論家の育っていない現在は山本健吉を繙くことが多い。