5/3より1日遅れとなりましたが、今回でこのシリーズも終わろうかと思います。
前2回では主に、我国の外交、安保面から現憲法の抱える問題を点検してみましたが、今夜は前者と同じ位重要な、内政面の問題を見て参りたいと思います。
これも昨日の事ですが、読売新聞社より「憲法改正2004=平成16年試案」が発表されました。これの大見出しを引用しながら進めて参ります。
「前文に[自律]と[相互の協力]の精神。その精神の下に[自由で活力があり、かつ公正な社会]を目指す。地球環境の保全を謳う」
特に後者は強調願いたい所。環境保全は日本だけでなく、人類の今後の命運を握っていると言っても過言ではないでしょう。
「家族条項を設ける。様々な社会問題が顕在化している現状を受け、社会の基礎としての家族の重要性を再確認する」
これは主に、深刻化している家庭内暴力等に対応したものと言えます。この条項は現憲法の制定時も構想され、時の進駐軍からさえ認知されていながら、何故か見送られた経緯があります。もし実現し「家族は人類社会の基礎であり、その伝統は善かれ悪しかれ国全体に浸透する。従って婚姻と家族は法によって保護される」なる、欧米でも当たり前のこの条項が現憲法に盛り込まれておれば、我国の現状は変わっていたかも知れません。全く片手落ちとしか言い様がなく、現憲法の第9条をも上回る、最たる欠陥がここにあると私は思います。
「生命倫理、情報、知的財産権の条項新設。生命科学の急速な進展、高度情報化社会の到来、知的創造物の重要性の高まりを背景とする」
最近の大問題、遺伝子操作への適正な規制、知的財産の保護等を謳ったもの。
「社会保障に社会連帯の理念。[自己の努力=自助][相互の協力=共助]の考えを盛る」
「国際平和協力活動の枠を拡大」
「国会の役割[国政の適正な運営を図る]を
明記。議院内閣制の機能強化の為、国会を役割の面から動的に捉える」
「司法への国民参加の条項を設ける」
これから具体化する「裁判員制度」などがこれに当たります。
「地方財政の基本原則を定める。地方財政再建を進め、分権社会の実現を目指す」
危機的な地方自治体の財政問題の解決を図ると共に「地方の事は地方で」との中央よりの権限委譲を進め、地方の自立を促す条項です。行政の健全化の為にも、実現の必要大です。
この他試案では、皇室の皇位継承と政党に関する法制にも触れていますが、これらについては又の機会に譲りたく思います。
とに角国内面でも余りにも多くの問題を抱え、やはり現憲法は大きな曲がり角にある、と声を大にして申したい所です。
国会での早い改正発議、そして国民の総意を問うて頂きたい所です。この項終わり。(当HP「トイレの雑記帳」にも関連記事があります)*(注意)*
前2回では主に、我国の外交、安保面から現憲法の抱える問題を点検してみましたが、今夜は前者と同じ位重要な、内政面の問題を見て参りたいと思います。
これも昨日の事ですが、読売新聞社より「憲法改正2004=平成16年試案」が発表されました。これの大見出しを引用しながら進めて参ります。
「前文に[自律]と[相互の協力]の精神。その精神の下に[自由で活力があり、かつ公正な社会]を目指す。地球環境の保全を謳う」
特に後者は強調願いたい所。環境保全は日本だけでなく、人類の今後の命運を握っていると言っても過言ではないでしょう。
「家族条項を設ける。様々な社会問題が顕在化している現状を受け、社会の基礎としての家族の重要性を再確認する」
これは主に、深刻化している家庭内暴力等に対応したものと言えます。この条項は現憲法の制定時も構想され、時の進駐軍からさえ認知されていながら、何故か見送られた経緯があります。もし実現し「家族は人類社会の基礎であり、その伝統は善かれ悪しかれ国全体に浸透する。従って婚姻と家族は法によって保護される」なる、欧米でも当たり前のこの条項が現憲法に盛り込まれておれば、我国の現状は変わっていたかも知れません。全く片手落ちとしか言い様がなく、現憲法の第9条をも上回る、最たる欠陥がここにあると私は思います。
「生命倫理、情報、知的財産権の条項新設。生命科学の急速な進展、高度情報化社会の到来、知的創造物の重要性の高まりを背景とする」
最近の大問題、遺伝子操作への適正な規制、知的財産の保護等を謳ったもの。
「社会保障に社会連帯の理念。[自己の努力=自助][相互の協力=共助]の考えを盛る」
「国際平和協力活動の枠を拡大」
「国会の役割[国政の適正な運営を図る]を
明記。議院内閣制の機能強化の為、国会を役割の面から動的に捉える」
「司法への国民参加の条項を設ける」
これから具体化する「裁判員制度」などがこれに当たります。
「地方財政の基本原則を定める。地方財政再建を進め、分権社会の実現を目指す」
危機的な地方自治体の財政問題の解決を図ると共に「地方の事は地方で」との中央よりの権限委譲を進め、地方の自立を促す条項です。行政の健全化の為にも、実現の必要大です。
この他試案では、皇室の皇位継承と政党に関する法制にも触れていますが、これらについては又の機会に譲りたく思います。
とに角国内面でも余りにも多くの問題を抱え、やはり現憲法は大きな曲がり角にある、と声を大にして申したい所です。
国会での早い改正発議、そして国民の総意を問うて頂きたい所です。この項終わり。(当HP「トイレの雑記帳」にも関連記事があります)*(注意)*