Blog~続・トイレの雑記帳

鉄道画像メインの「ゆる鉄写真ブログ」のつもりでしたが、
政治社会の事共について記したくなり、現在に至ります。

食品ロス問題とアメリカニズム

2016-06-24 12:46:59 | 社会・経済

先日来話題の、英国の欧州連合EU離脱の可否を問う国民投票が締め切られ、目下開票中だ。速報によると、どうもEUからの離脱「出るよ出るよ」派が優勢な様で、一部では離脱濃厚との報も聞いた。

ただ、まだ今夜まで確定はされず、現状どちらと断定できる訳ではない。「出そうで出ない」の残留も、「出るよ出るよ」の離脱も、それぞれに一長一短があるだろうから、我々は、ここは歴史ある立憲国家たる英国民の、賢明な判断を信じて待つ事にしたい。

さて本題。今朝のTV報道によると、以前からの事だが我国でも賞味或いは消費期限が間近になった食品の廃棄問題、所謂「食品ロス問題」が今も大きくある。一説によると、我国だけで年間数百万tが無駄に捨てられているらしい。勿論憂慮すべき事態であるのは事実であり、今後農業用地、従事人口共に減少が予想される事を考えると、早急な改善が望まれる所ではある。

悪名高い、宴会料理の大量残を初め、慶事など人生の節目の宴席も、これからは少しずつ見直しを迫られる事になるだろう。こうした席では「残が出るのは当たり前」の風潮が未だに強く、食べ残しを持ち帰る文化も、決して定着しているとは言えない。日常利用する飲食店や施設でも、程度こそ違え、こうした問題と無縁ではないだろう。人生に「これから」を多く持つ子供達や若者達を、無駄の少ない生き方に導く為にも、我々大人達がまず自覚を新たにすべきであるのは事実だ。

前出の報道では、主に小売店向けの食材について追っていたが、食品流通には俗に言われる「1/3ルール」があるとかで、例えば賞味期限が6ヵ月とすれば、その1/3の2ヵ月経過時点で、メーカーなど供給元を出荷されない商品は廃棄されると言う。又、流通段階にあっても、もう1/3の4ヵ月経過時点で売れなかった商品は、後2ヵ月の賞味期限を残しながら、その多くが廃棄されると言う。報道は、そうした食品流通の不条理な実態に疑問を投げかけるもので、今回は概ね好感できるものだった。

この様な決め事、と言うよりこだわりがあるのは、やはり昭和中期の高度成長の頃や、平成初め頃のバブル期に、物資があり余る程潤沢に出回っていた頃の、悪しき習慣の名残りではないだろうか。最近、当地でも問題化している、外来生物による生態系破壊の問題とも通底していると感じるのだが、環境保全が声高に叫ばれ(俺は、健全でバランスに優れた環境保全運動なら支持する。偏執的な不健全運動は不可だが)、物品の有効利用が個人レベルでも問われる様になると、すぐ消費する食品などは、何も先まである賞味期限や消費期限に拘泥する必要はないのでは、とも思う。期限が保証されている以上、食品事故の懸念は一応安心レベルだし、この辺りの価値観は、国民市民の草の根レベルでも、少しずつ変革する必要があるのだろう。

もう一つ指摘しておきたいのは、我国の民生全般が、質の悪い不健全な20世紀型アメリカニズムに、未だ金縛りの様に支配され続けている事だろう。この時代の米合衆国の価値観、アメリカニズムは、ただただ「大量生産」「大量消費」「大量廃棄」の三点に尽きる。特に、昭和中期の高度成長期は、この思考が真に受けられてまんまコピーされ、国民生活のムダは勿論、無理無茶な国土開発の手法にまで取り入れられ、乱開発や各種公害の元凶となった負の所を忘れてはなるまい。この単純で功利優先の思考は、我国の人心をも蝕み、教育面でも大きなマイナスの爪痕を残した。

かく申す俺も、特に父がこの思考に毒されて、アメリカン・モデルの努力目標を強要された揚句失敗、人生の多くをフイにした所があるので、そのダメージは察するに余りある。この弊害の多い「輸入されたオンボロ思考」は未だに我国の随所で幅を利かし、放置していては、勿論祖国日本のこれからを閉ざす事ともなりかねない。安倍政権は、この問題を「戦後レジームからの脱却」と位置付けているが、大筋で当を得たものだろう。国民的努力で、この歴史のトラウマを是非克服して参らないと、と言う所だろう。

今回画像は、今夏特集中のJR中央線沿線、岐阜県下、瑞浪市内の拙悪友の居所近くの様子。一昨年の今頃の撮影です。紹介中の渡辺貞夫さんの楽曲、今回は「イヴニング・タイド(Evening Tide)。亡き音の盟友 松岡直也さんとの共演。下記アドより視聴できます。P.S 次回は6/28(火)以降に掲載予定です。

https://www.youtube.com/watch?v=JYzkwMX8p0I

コメント (2)
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