Blog~続・トイレの雑記帳

鉄道画像メインの「ゆる鉄写真ブログ」のつもりでしたが、
政治社会の事共について記したくなり、現在に至ります。

歴史~白と赤の風

2008-08-06 07:52:00 | インポート
各位お早うございます。今日「広島原爆の日」の当地の今朝は曇り。「降る降る」と言われながら空振りに終わる事の多い降雨予報が今度こそは当たるのでしょうか。いい加減に「狼少年」はやめにして欲しい所でもありますね。折しも昨日、東京都内にて鉄砲水が発生、下水道改修に当たっていた関係各位数名が流され犠牲となりました。まずは一言、ご冥福をお祈りしたく思います。

その広島原爆の日。1945=昭和20年のこの日、米合衆国軍の投じた一発のウラニウム型原子爆弾が、一瞬で20万を超える広島の方々の命を消し去った悪夢の記憶として、永遠に留め置く必要があるでしょう。原因究明、そして再発防止への心がけも大切ですが、同時に九死に一生を得ながら今も、そして最期まで後遺症に苦しみ続けた方々の事も忘れてはならないと思いますね。
後朗報として、一昨日は当地プロ野球々団、中日ドラゴンズの山本昌広投手が史上最年長での200勝投手に輝きました。
この栄誉を心よりお祝い申すと共に、当日の勝利に貢献した中村紀洋内野手の果敢な援護も讃えたい所です。それにしても同球団の制服は白地に青の紋章。東海道新幹線の外装とまんま同じと言うのは、単なる偶然でしょうか?

さて本題に入ります。新幹線と言えば、世界的な動きである鉄道の高速化と不可分の関係である訳です。
ご存じとは思いますが、我国の鉄道の初開通は1872=明治5年の事。この当時は私見ではスピードよりも大量輸送が重視されていた感があり、明治政府もその様な方針だったのではと思っている所です。
技術面では「鉄道総本家」とも言える英国の技術が取り入れられ、軌間と言われる線路の幅は、当時英国が遠方の植民地を開発する目的で敷設を進めていた狭い3フィート6インチ、約1067mm幅のものがそのまま採用されました。この選択はその後、山間や狭い海沿いに路線が伸ばされた事を考えると、まず正しかったと考えるのは私一人ではないと思います。

但し線路幅が狭い事は、カーブと呼ばれる曲線を中心に速度が大きく規制されると共に列車の車体を大きく取る事ができず、輸送力も制限を受けます。その為我国の進展と共に、線路幅を広げて輸送力を増大すべき、との主張が勢いを得る事となります。
この事は、カーブの箇所を減らすべく、トンネルの箇所が増えて線路の防衛上も有利な事から、戦前国策にも大きな発言力を有した軍部の支持も得られ、幾度か実現へと向かいましたが財務当局の抵抗もあり、又戦前最後のチャンスとも言えた先の大戦中も戦局の悪化に伴い、実現には至りませんでした。

この高速鉄道が難産の末実現の機運に至るにはやはり戦後。在来の東海道線の輸送力が上限に達する1950年代、即ち昭和20年代の終わり頃からだったのです。
1956=昭和31年11月、東海道線は長年の悲願だった電車や電気機関車の運転を可能とする所謂電化開業を成し遂げます。電力方式は直流1500V。
大規模な変電所など地上設備の大きな投資を要する代わりに電力や電流の性質は極めて安定し、高い頻度で多くの列車を運転する形態に適しているとされます。電車、機関車の車両コストを比較的安くし得る強みもありますね。

こうして東海道線は、東京~大阪間約550km強を戦前の最速記録8時間を30分短縮する7時間半で結び、高速化へ一歩を踏み出します。
1958=同33年秋には初の本格的な長距離特急電車「こだま」が出現。東京~大阪間を電化当初より更に1時間縮める6時間半とし、この2大都市の日帰り圏化への希望が見え始めます。
しかしその希望を脅かし始めていたのが、東海道線の輸送過密化でありました。全線電化の影響もあって一気に密度の上がった同線の線路は次第に容量の余裕を失い、電化よりわずか4年後の1960=昭和35年には全く列車増発のできない限界に達します。

勿論当時の政府運輸当局や実施主体の日本国有鉄道はある程度こうした事態を見越して、限界に達する数年前にはどんな形にせよ、東海道新線の建設を構想していたとされます。尤も新線建設の形態には少なくとも2通りあって、在来の東海道線を狭い線路幅のまま増設する。つまり複々線化して特急などの高速列車とそれ以外の列車とを別個に通す案と、線路幅をも広くした全くの新鉄道を通す案とが併存した様です。
電気技術の進歩などもあって次第に後者への意思統一が図られ、遂に東京~大阪間、厳密には新大阪間で今までの我国にはなかった新鉄道の建設が決せられたのでした。確か1959=昭和34年の事だったと記憶しています。
*(新幹線)*
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