Blog~続・トイレの雑記帳

鉄道画像メインの「ゆる鉄写真ブログ」のつもりでしたが、
政治社会の事共について記したくなり、現在に至ります。

帰郷~F-1日本GP

2007-09-30 11:11:00 | インポート
お早うございます。今朝の当地名古屋は「秋の長雨」を象徴する雨模様。交通を支障する程の強い降りではありませんが。
さて一昨日より、東隣の静岡県下の霊峰富士の麓、富士スピードウェイにて毎秋の大スポーツ・イベントたる自動車レース、F-1世界選手権日本GPが行われている最中です。このレース、昭和末期より去年までの20年間に亘り当地の南、三重県下の鈴鹿サーキットにて熱戦を繰り広げて参りましたが今年と来年は富士SWを舞台とする事が決まっています。実はここにてのF-1日本GPは事実上の「里帰り」でもあるんですね。

欧州にて先の大戦直後の1950=昭和25年より毎年欠かさず行われたこの自動車レースの頂点たるこのシリーズも、我国での開催は随分後年になってからでした。
私の見聞が正しければ、まず本開催に先立って1974=昭和49年に複数の国内外のカーレーサーとレースカーによって富士SWのテストが行われて条件面を煮詰めた上、2年後の1976=同51年に初開催に漕ぎ着けます。
奇しくもこの開催初年も雨天だった由。レーサーの中には雨天によるコース状態不良を理由に棄権する向きもあり、かなりの混戦だった様ですがその中にあって後年我国カーレースの雄となる星野一義選手が一時第3位につける壮挙を見せた事は記憶されて良いと思います。レース途中のピットインと呼ばれる停止作業にての部品不足の為、途中棄権を余儀なくされたのが何としても残念かつ悔やまれる所。これがなければこのシリーズの歴史上、初めて日本人選手が表彰台に立つ可能性もあった訳で、その夢が現実のものとなるまでは1990=平成2年の三重鈴鹿サーキットにての鈴木亜久里選手の第3位入賞まで待たなければならない事となります。

続く1977=昭和52年の日本戦は極めて遺憾な結末を迎えてしまいます。
既にこの年の総合勝者が決まり、その勝者がレースを欠場してやや興ざめの所へ、決勝にてあってはならない重大事故が生じてしまいます。
歴代の強者として世界より支持されるチーム・フェラーリの車が先行車に追突、宙に浮いたフェラーリ車が立入禁止だったコース外に突入して無断進入していた人々を巻き込み、報道関係者1名の犠牲と観客及びレース関係者複数の負傷と言う人的被害を生じました。
当時は自動車にて競うモーター・スポーツの意味や価値が今の様に深く理解されていなかった所があり、報道の扱いも単なる重大事故としての側面が大きかった様です。
確かに人身事故の発生は遺憾ですが、事故当事者は立入禁止区域に敢えて入っており、危険は覚悟すべき所です。
一方、事故のもう1人の当事者だったカーレーサー、G・ビルヌーブ選手は後年世界的に知られた積極果敢な走法が身の上で、追い越しの手法にやや無理があったとは言え、事故を生じた事自体を責められるべきではなかったと思います。なぜならカーレースにあって、事故発生はままある事で、この時は状況がやや不運であっただけの話であるからです。

とは言えこの一件でG・ビルヌーブ選手は、少なくともカーレーサーとしては永久に我国への入国が禁じられてしまったのも又遺憾でした。少なくとも今の視点では、明らかに厳しすぎる処分でしょう。
同選手はこの後チーム・フェラーリの勇者として5年間活躍し、1982=昭和57年のベルギー戦予選にて不慮の事故により落命してしまいますが、不惜身命とも言えるその闘いの姿勢は、その後多くのカーレーサーの崇高な目標となっている由。又、愛好者間では良く知られている様に同選手の子息、J・ビルヌーブ選手も前世紀末より今世紀初まで10年近くこのシリーズにて健闘、1997=平成9年には遂に、父君の果せなかった総合優勝を手中にしています。

そんなエピソードもある富士SWにてのF-1日本GPも後2時間余りで決勝スタートの時を迎えます。思えば今日も、31年前と同じといわれる雨天。不安定な天候は、思わぬレース展開を呼ぶ事もありますね。
昨日の予選にては大方の予想通りフェラーリ、そしてマクラーレンの両強豪が決勝順位の上位を独占しました。
既に報道されている様に、チーム・マクラーレンはフェラーリよりのレース・カー技術盗用事件にてチーム部門の入賞得点を取り消され、実に100億円を超える罰金を課せられる事が決まっています。
チームの、そして命を賭けて闘うレーサーの名誉の為にも今度こそはスポーツ競技に相応しい、正々堂々とした闘いをして欲しい。そして心ならずも予選下位に沈んだ日本人勢にも心よりの声援を贈りたいものです。
最後に、今日の決勝のつつがなきを祈って、この記事の締めくくりとしましょう。

P.S 今月の拙日記は、以上です。*(車)*

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