コナサン、ミンバンワ!9月も当ブログを宜しく願います。
表日記にても触れたのだが、今夏は例年にも増して多過ぎる事件事故と共に、飲酒運転による事故も多かった様だ。
最も悪質なのが、幼少3兄弟が犠牲となった福岡市の飲酒追突事故。加害者の男子公務員は相当量の飲酒のみならず、事故後海中に転落した相手車乗員の救助もする事なく現場よりの逃走を図り、揚句同乗者に飲酒量を少なく見せかける為、多量の水を調達させ飲んでいたと言う悪質ぶりである。言うまでもなく、重罪と言われる危険運転致死傷罪の適用を逃れようとしたものと思われる。最早情状酌量の余地もない。あるのは限界の厳罰だけだろう。
さて今夜は、全国で悲劇を引き起こす飲酒運転の背景を少し見てみたいと思う。
昨年より罰則が大きく引き上げられたにも関わらず、飲酒運転やその関連事故は減っていない。夜間の飲食に係る飲酒にて、そのまま乗って帰ろうとする古くからの形態に加え、危険運転致死傷罪のきっかけとなった高速道での長距離トラックやバス運転手の飲酒も問題視され、これらはまだ決して根絶された訳ではないと思う。
これらの問題の背後にあるのは、飲酒運転をする者の人間関係による所が大きいのではないか。つまり、普段より馴れ合いの様な間柄になっている為、飲食の席でも運転しない者と同じ気にて酒気をあおり、その結果相当に酔っていても「まだ良い、大丈夫」と言わば自信過剰の状態に陥り、又周囲も易々と許してしまうのである。これは酒類を提供した飲食店も同様の責任があるだろう。そもそも公共交通の通わない郊外の駐車場完備の店舗にて、酒類を扱う事自体が異常ではないのか。
一方プロと言われるトラック、バスなどの運転手の飲酒も遺憾だ。高速道のSA等の飲食店、売店にては酒気の扱いは禁止のはずだが、運転手達は高速道への手前にて、酒類のあるコンビニ店などで酒を手に入れていた様だ。これは言わば、コンビニ店にも酒販を認めた規制緩和の負の側面ではないのか。
酒販は原則、深夜は行なえないが、店員のいる店舗なら多少の融通が利いて、その時間帯にても入手できる可能性はある。そうした網の穴を掻い潜って不心得なドライバーは酒気を入手していたのである。経済学者 内橋克人さんのご指摘にもある様に「規制緩和は良い面だけでなく、悪夢の様な負の面もある」と言う事を酒気の売り手も買い手も、もう少し深刻に受け止めるべきだろう。又、酒を扱う店に対しては、取り扱い時刻の厳守を強く求める必要もあろう。
安全教育による啓蒙も必要とは認めるが、これからはもっと、運転者の周囲が酒気を取らせない様働きかける姿勢も必要だろう。又、酒気を扱う飲食店は、公共交通の完備している地域以外は出店を認めないと言う行政の姿勢も、強く求められる事となろう。