Blog~続・トイレの雑記帳

鉄道画像メインの「ゆる鉄写真ブログ」のつもりでしたが、
政治社会の事共について記したくなり、現在に至ります。

バカになれ!夢を持て!その8

2010-04-27 07:52:00 | インポート
各位お早うございます。今朝の当地名古屋は、春雨の風情。明日までこの様な空模様で、これから風も出そうであります。

さて、我国の安全保障にも関わる、沖縄・普天間の米合衆国軍基地の引っ越し問題が結論を出す期限に近づき、鳩山民主党連立政権は対応を迫られています。政権内の方向性の異なる政党が寄り集まっているだけに、意思統一が難しいのは事実かも知れないが、想えば沖縄は1945=昭和20年夏の日米沖縄戦にて、戦闘に関わらない一般住民をも巻き込んで実に20万を超える犠牲を生じ、その挙句戦後合衆国との連携による我国の安保の為に、基地負担を余儀なくされて来た史実は顧みられるべき。
更に、普天間の合衆国軍基地は、学校よりも至近の市街地にあり、絶えず地元各位が危険に晒されている実態にも目を向けるべきでしょう。2004=平成16年には、航空機事故も生じており、人的被害を免れたのは不幸中の幸いでした。

「自らの祖国は、自らで守る」この自衛安保の大原則よりすれば、駐留合衆国軍や自衛隊基地の負担は、我国全土にて公平に負担するのが筋でしょう。
民主党連立政権も、鹿児島・徳之島の様な離党に固執せず、本当に沖縄の基地負担を減らしたければ、我国本土の過疎地帯のどこかに、基地に向いた土地があるか否かを地道に調査すべきなのだがそうした形跡は見当たらない。そうした努力も、我国永遠の夢たる「平和」の追求の大きな所だと思うのでありますが。

他方、基地問題につき、高校生の様な若い方々が少しずつ関心を抱き始めている事には、希望を感じます。
基地移転を推進する側、慎重な側のどちらでも良い。直接関係する方々との接触や交流を深め、「基地問題は自らの問題」との見識を深めて下されば、と今は思いますね。

コナサン、ミンバンワ!勝手ながら、夜に入って少しばかり本日拙記事に補足をさせて頂きます。
本日々中、勤務先の上司より、過日の全国紙S新聞を拝借する機会があり、その中よりJR社の重鎮であり、時事評論家でもある葛西敬之(かさい・よしゆき)さんの有意義な記事が載っていましたので、以下ご紹介して参る事とします。

「自立した安保観がない国」
鳩山政権の安全保障・外交政策は混迷の一語に尽きる。一方で日米安保は安全保障の基軸、地域の平和と安全に不可欠な公共財だと言いながら、日米両国政府で合意済みの普天間飛行場移設計画を弄び、核抑止力の均衡が国際平和の必須条件だという世界的な常識すらなしに兵器持ち込みに関する合意問題を蒸し返しにする。
そればかりか東アジア共同体構想なるものを中国に呼びかけさえしている。鳩山政権の真意は、日米を疎遠にし中国に擦り寄ることではないかと疑念を抱かれるのも当然だ。
迷走の原点は、敗戦から今日までの歴史にある。この65年間に世界は大きく変遷し、日本も形だけはそれに対応して来た。1952=昭和27年のサンフランシスコ講和条約により主権を回復、1960=同35年の日米安保条約改定で、日本の安全保障を米国の核抑止力に委ねる決定をした。

この2つの選択により、日本は安全と安定と経済的繁栄を手中にしたが、左翼マスコミと(自称)知識人が反米を煽り、政府が正面からの安全保障論議を避けた結果、世論の意識レベルは日本の国益を真剣に考えず、国際政治の現実にも目を閉ざし、占領国である米国の意向に追従するという心理状態だった。その結果、日本の安全保障に不可欠な「同盟軍」という在日米軍の本質が、多くの日本人の意識のなかでは「占領軍」のままで今日まで来てしまった。
日本にとって喜劇的だったのは、この受け身の姿勢が偶然にも奇跡の経済発展をもたらす成功体験と重なったことだ。現実から目をそむけ思考停止することこそ最良の策だという気風が日本中に定着してしまった。米ソ冷戦が終わり一時の解放感の後に世界は再び不安定化しつつある。そのさなかにおける現政権の迷走は、臨終を迎えた「戦後思考」の意識混濁としか言いようがない。

国家の根本課題は、安全保障と外交である。根本が定まって初めて経済の安定、持続的成長への道が開ける。21世紀の今日においても、安全保障の基本は依然同盟政策である。民主主義、自由主義、人権の尊重、法治主義を共有し、地勢的な国益を共通にする国が手を携えて並び立ち、潜在的脅威と向かい合う。これが同盟の原則である。
チベット、新疆ウィグルを力づくで征服し、固有の文化を抹殺するがごとき人権抑圧が日常化しているといわれる専制政治の惨状と、海・空戦力を増強・近代化し、太平洋・インド洋をうかがいながら核弾道ミサイルの照準を日本に向けて配備しているとされる大陸・(朝鮮)半島の脅威を直視すれば、日米同盟による米国の核抑止力が米ソ冷戦時代にもまして不可欠であることは自明だ。
彼らは(日米)同盟が不動の実効性を持つと感じたときにのみ、友好的で理性的な友人となるだろう。重要なのは、集団的自衛権に基づく対等な同盟関係を築き直し、実効性のある抑止力を機能させることである。
半世紀ぶりに迎える分岐点での判断を誤れば、日本は再び滅びるであろう。直ちに日本国民は思考停止から目覚めるべきである。こうした混迷の時代にこそ、日本の国益を直視できるリーダーの出現を期待する。

葛西さんのこうしたご見解を踏まえても、沖縄県一か所に在日合衆国軍の機能が集中し過ぎるのは如何なものかと思います。本土に住む我々も、もう少しそうした実態を自覚し、基地機能を可能な所で本土に移転する「痛み分け」の様な事を少しは考えても良いと思う。その上で、葛西さんが問題にされた国家の尊厳を保持する為の、安全保障のあり方と真剣に向き合わなければ、国民の「健全な夢」は育たないと強く思います。基地問題に関心を抱き始めた若い方々も、葛西さんのこうしたご指摘に留意の上、取り組んで行って下さればと思う次第であります。*(日本)*
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