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詳細は不明なのですが、私の母は集団疎開で熊本にいた時に腸チフスに罹り、あわや死ぬところだったのだそうです。
そこで、実業家だった祖父の伝手で、乳幼児と世話係の女中さんを連れて宮崎の農家の離れに疎開していた祖母が熊本まで赴いて瀕死の母を引き取り、母は一命を取り留めたのだとか。
つまり、もし母が熊本で亡くなっていたら、今、私はここに存在していないわけです。自分がこの世に生を受け、今に至るまで生かされていることに、命の不思議を感じます。
その命を、最も残酷な形で容赦なく奪い去るのが戦争。残念ながら国家や地域間の争いだけでなく、一国の内戦も含めれば、世界の至るところで絶え間なく戦争は続いています。
他の種に先駆けて言語を用いた高度なコミュニケーション能力を獲得したにも関わらず、「弱肉強食」と言う生物的本能を制御できない人類は、つくづく愚かだなと思う。
もちろん、戦争が科学の発展に寄与した側面があることも否定は出来ないが、戦争がもたらす悲劇や惨劇は目にあまる。
さらに新型コロナの世界的な感染爆発のさなか、ロシアのウクライナ進攻をきっかけに世界情勢が不安定さを増している昨今ですが、だからこそ、私自身は終戦記念日の重さをいつも以上に感じています。
終戦の日は戦争に関わったそれぞれの国によって意味や重みが違います。呼称ひとつ取ってみても、日本のように「終戦」と呼称する国もあれば、「戦勝」「独立」「光復」e.t.cとさまざまで、それぞれの国の思いが反映されています。
さすがに日本は屈辱の「敗戦」記念日と呼称することはなかった。平和を希求する思いを込めて「終戦」としたのだと思いたいです。
しかし、日本の場合、なぜか「終戦」としたことで、例えば同じ敗戦国のドイツと比較しても、先の戦争への自省が徹底されなかったように思います。寧ろ、「臭い物に蓋をする」感覚で、自国に不都合なことには目を背けて来たのかもしれません。そういう「無責任体質」を近隣諸国に見透かされて、未だに事あるごとに口撃を受けているようにも感じます。
もちろん、日本の曖昧な態度は日本だけに問題があるのではなく、戦争によって国力を拡大して来た歴史を持つ好戦的な米国の軍門に下ったことも関係あると思います。日本は唯一の被爆国でありながら、核兵器禁止条約に参加すら出来ないのですから。
果たして、人類は戦争が勃発しないように知恵を絞れないのでしょうか?
広大な土地と天然資源を持つ覇権国家の欲望を抑え込む術はないのでしょうか?
日本は今、軍備増強の流れにありますが、自然災害が多発する中、自衛隊の災害派遣も多く、自衛隊においても人出不足は深刻化しています。このままだと徴兵制復活もあり得ない話ではないと思いますが、今の個人主義で自由を謳歌している若者に、それは受け入れられるのでしょうか?戦前戦中のような強権が現代に通用するのでしょうか?そもそも徴兵の対象となる若者人口も減少の一途です。そして、国力は経済、科学技術、国際的存在感と言った面で、衰退の一途を辿っています。
いろいろな意味で日本は今、岐路に立たされていると感じます。
終戦記念日に寄せて、下記のサンリオ創業者のインタビュー記事をご紹介します。
サンリオ創業理念の背景にある創業者の壮絶な戦争体験と平和への思いが、胸に迫るインタビューでした。理想を掲げることもしなければ、時勢に流されて行くだけです。「あなたは、それで良いのか」と問われているような気がします。ご参考まで。
【追記】
以前サンリオに勤めていらしたイラストレーターさんにも記事をご紹介したら、その方から辻氏の温かな人柄が伝わるエピソードを伺えました。
当時社長だった辻氏は「社員にも気軽に山梨弁で話しかける」気さくなお人柄で、「いい意味でインテリぽさは全くなく、悪く言えば“ガサツ”、でもそのイメージとは正反対にデザインやアート、新しい物に関する感覚は本当に鋭い人」でいらしたとのこと。辻氏が94歳の今もお元気そうな様子を知って、その方も喜んでおられました。
ジッちゃんの祖母はイタコさんだったみたい
でも恐山とかじゃなく地域密着型の神様みたいな人
だからか霊感が強いとかじゃなく自然に語る口調に誰も怖がる人が居なかったって、ジッちゃん祖母の名前は“はな”
“はなこ”さんと、まさかの親戚だったら嬉しいな
戦争反対
スイカとメロンが美味しい山梨が大好き💓
みゆきんさんの曽祖母にあたる方はイタコだったのですね!地域の方々にとって頼りになる相談相手だったのかもしれませんね。もしかしたら、みゆきんさんもその素質を受け継いでいるのかも。
戦争は本当に嫌ですよね。命が無駄に失われるだけでなく、平時ならその才能を存分に発揮出来たかもしれない人の人生を奪うに等しい。人間だけでなく、戦地に住む生き物の命も根こそぎ奪う。
本当に起きて欲しくない。でも、世界の状況を見ると、いつ、どこで起きてもおかしくない。ロシアのウクライナ侵攻はきっと中国の背中を押す形になっているだろうから、台湾や沖縄の尖閣諸島は危ない。ロシアも北方から睨みをきかせているし…凄く嫌な流れですよね。
サンリオ創業者の辻さんのような方が、日本の政財官学界全てのトップにおられたら、日本はもう少しマシな方向に行けると思うのですが…
コメントをありがとうございます。
ガンジーの含蓄ある言葉には、いつも叱咤激励されているような気がします(笑)。
ブログはそれこそ、認知症予防で書いています。
また、大学時代の恩師に、「常に世の中の動向に注視して、自分ならどうするか考えるように」と教えられたことも、今の私自身の行動原理になっています。
いかんせん長文系なのでアクセス数は伸び悩んであんいなすが、ゆめとさんのようなコメントは大きな励みになります。ありがとうございます。
温厚って言葉がピッタリ
それでも怒る時は怒る
正義感が強いのかもねー
苦労人だからか家族を大事にする涙もろいジッちゃんです
昭和一桁でも色んな人がいるものね
そんなジッちゃんだから傍にいる私なのだ^^