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(特に若き日に)誰と出会い、どのように生きるか…
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いやはやメジャーリーガーの大谷選手と共に、ドナルド・トランプ・アメリカ合衆国大統領の動静が伝えられない日はないですね😅。どれだけ一人で世界を振り回してんねん?(笑)
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先日、TBS日曜のドラマ『御上先生』に有名私立進学校の理事長役で出演中の俳優北村一輝が、久しぶりに同ドラマで共演中の松坂桃李について、「(人は良くも悪くも変わって行く中で)彼は全然変わっていなくて、寧ろより謙虚になっていて驚いた。おそらく彼はこれまで素晴らしい人々と(出会い)、良い仕事をして来たんでしょうね」と言うようなことを、トークバラエティ番組「A-Studio+」で述べていた。
映画『アプレンティス〜ドナルド・トランプの創り方』を見終わった後、ふと、そのことを思い出した。
と言うのも、映画『アプレンティス』は、ドナルド・トランプ現アメリカ合衆国大統領の、彼が大学を出たての若い頃から米国有数の不動産業者としてのし上がって行くまでを描いた伝記映画で、綿密な取材をもとに正(まさ)しく彼がどのような人々と出会い、深く関わり、どのようにビジネスを展開して行ったかを描いた作品だからだ。
80年代当時、ニューヨークの中でも垢抜けないイメージ(その名を聞くとニューヨーカーは一様に鼻で嗤うのだ)を持たれていた?クイーンズ地区。そこで生まれ育ったドナルド・トランプ(以下、ドナルド)は大学卒業後、中堅不動産会社を経営する父の下で働いていた。
彼には航空会社でパイロットとして働く兄がいたが、厳格な父はその職業を蔑み、家族の前でも平気で兄をなじるのだった。そのことに心を痛める家族。それはドナルドも例外ではなかった(質実で敬虔なキリスト教徒の家庭に育ったと言うのも、彼の芯となる部分を知る上で参考になるだろう)。逆に父は自身のビジネスを継承しようと意気込む次男のドナルドには大きな期待を寄せていた。
若くして野心家の萌芽を見せていたドナルドは、分不相応にもニューヨーク中の名士が集う会員制クラブに足繁く通う。そこでオドオドとした態度ながらも常連客の観察に余念のない金髪のハンサムな青年に目を付けた人物がいた。当時、剛腕弁護士として知られたロイ・コーン(以下、ロイ)だ。
父親のビジネスを継承し拡大することに邁進したいドナルドは、時に強引で冷徹なロイに当初は戸惑いながらも、その薫陶を受けて、次第にビジネスマンとして頭角を顕して行く。
そして、そのサクセス・ストーリーは彼自身の内面にも確実に変化をもたらして行くのだった。
ロイ直伝の勝つための3つのルール
①攻撃・攻撃・攻撃
②非を絶対に認めるな
③勝利を主張し続けろ
本作で私達は「クイーンズ育ちの中産階級の気の良い坊ちゃんが、後に強引な物言いで度々物議を醸しながらも2度も合衆国大統領に就任する、独特のカリスマ性を持った稀に見る自信家へと変貌する過程」を“目撃”することになるのだ。
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タイトルの「アプレンティス(The Apprentice)」は「弟子」や「生徒」を意味する。
ドナルドにビジネス指南だけでなく、「何が何でも勝ち続ける」と言う価値観を叩き込んだロイは、ドナルドにとって、「メンター(The Mentor)=指導者、助言者」とも言うべき存在だったのだろう。
本作は「日本経済の黄金期(ゆえに起きたJAPANバッシング)」や「社会問題化したエイズの蔓延」など80年代の世相も、当時のヒット曲をBGMにテンポ良く描く。
さらに、(本作では当時の社会規範から外れていたがゆえに)人間が抱く背徳感、劣等感の反動としての他者への攻撃性(=攻撃は<自らの弱点を覆い隠す為の>防御)も描いていて興味深い。
いかにしてドナルド・トランプと言う稀代の強烈なキャラクターが形成されたかを知る上で、かなり参考になる映画です。オススメ❗️
(キノシネマみなとみらい、にて鑑賞)
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【追記】
以前、映画「ニクソン対フロスト」のレビューでも言及したように、「人物の公正な評価」は同時代では様々な思惑も絡んで難しく、ある程度の時間を経て漸く定まるものなのでしょう。果たして後の歴史はドナルド・トランプ氏をどう評価するのか?それを私が生きているうちに目にすることができるのか?
映画の宣伝広告では彼を「怪物」と称していますが、人間が多面性のある存在と言う前提で考えるならば、私達が見ている彼の人物像は、メディアの恣意で切り取られた一部分でしかない可能性がある。もし彼が既に人の心を失った真の「怪物」ならば、彼の家族は彼と距離を置いているはずです(尤も実母とは疎遠になってしまったようですが)。
私は本記事中で彼を「稀代の自信家」と位置付けていますが、これも悪口で書いたわけではなく、経営者として名を上げた人物だからこその自信に裏打ちされた彼の「決断力」と「実行力」は刮目に値します。
本作のパンフレットに書かれていましたが、本作は大統領選前に公開されるも、決して反トランプ派のプロパガンダ映画ではなく、そのスタンス(制作側と主人公との距離感)が、トランプ支持派、反トランプ派両陣営を戸惑わせたと言われています。
本作を手掛けたのはアリ・アッバシ監督。イランのテヘランに生まれ、スェーデンへの留学を経て、デンマークの大学で映像制作を学び、現在はデンマーク国籍を取得して、社会派要素を巧みに取り込んだ意欲作を次々と世に送り出している気鋭の監督です。
彼は前作「聖地には蜘蛛が巣を張る」で、イランで実際に起きた「連続娼婦殺害事件」の真相を探る女性記者の活躍をスリリングに描いたのですが、「敬虔で家族思いのイスラム教徒の凶行」がモチーフの映画を現地で撮影するのは同国の体制的に難しく、紆余曲折を経てヨルダンで撮影を敢行したと言うエピソードも。
今作「アプレンティス」では、(米国人<当事者>ではない)外国人のアッバシ監督だからこその絶妙な距離感で、若き日のドナルド・トランプ氏を活写したのが良かったと思います。
(了)
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最初に書いた記事に追記したら二重投稿になってしまい、せっかく「いいね」を幾つかいただいていた最初の投稿を削除してしまったおバカなはなこです😅。
私も金融の仕組みについては無知なので人のことは言えませんが、百戦錬磨のタフ・ネゴシエーターであるトランプ氏に、これまで長く政権の中枢から遠ざかっていて交渉ごとにも疎い石破氏は太刀打ちできないと思います。
日本製鉄のUSスチール買収案件も、当事者の頭越しに首脳陣同士で話を進めてしまって、トランプ氏は買収ではなく投資だと言い張るし、それを石破氏は横でニコニコ聞いているしで、日本製鉄の思惑からは大きくズレてしまった形。この案件、どうなるんでしょうかね?
石破氏にせめて今は亡き安倍氏の1/10程度の太々しさでもあれば、トランプ氏の手玉に取られずに済んだものを。
しかしまあ、東西各国のドラマを見ていると、何事も交渉ありきで、強気で駆け引きしないと負けてしまいますね。日本人はそういうのが苦手なのかな?大阪人を除いて(笑)。