はなこのアンテナ@無知の知

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老婆心ながら「子育て」について

2012年04月05日 | はなこ的考察―良いこと探し
子育ては、親の人生から様々なものを奪う。自由な時間、睡眠時間、体力、美貌、お金、キャリア、エトセトラ…

さらに、産んだからには育て上げる責任が伴い、真摯に子育てに向き合えば向き合うほど悩みも尽きない。子供なんて、親が望むようにはなかなか育ってくれない。

自分の人生と子供を天秤にかけてみる。子供を持つ人生と持たない人生を天秤にかけてみる。損得勘定で見れば、子育てはたぶん損だ。但し、損得勘定で子育てを考える人は殆どいないと思うが…

戦後日本の社会がどんどん変化して、家族形態は大家族から核家族へ、コミュニティの在り方は濃密な近所付き合いから、隣の人は何する人ぞの希薄な付き合いへ、人間の在り方は集団の調和より個の重視へ。さらに経済的にも豊かになり、ある程度のものは容易に手に入るようになった。

その結果、多くの現代人はまず自分が一番大切で、自らの欲望に忠実になり、我慢することが苦手になっているように思う。そして、子育てと言う行為が極々個人的なものとなり、周囲に頼れる人があまりいなくなっている。それは心細さと同時に、子育てに口出しする人(指南役?)が周囲におらず、自分の欲望に歯止めがきかない状態とも言える。

だから、親になっても自分のライフスタイルを変えない人が多いような気がする。女性なら独身時代と変わらずおしゃれには気を遣うし、バギーに子供を乗せて友達とどこにでも出かけるし、乳幼児を連れて家族でラーメン屋にも行く。

でも、そこで忘れてはいけないことがある。自分のライフスタイルをあくまでも変えないと言うことは、幼い子供に犠牲を強いているということだ。

以下に列挙するのは極端な例かもしれないが…足下はハイヒールできめて、乳幼児を抱っこした状態で階段を下りる女性がいる。両親共にパチンコが止められず、幼子を駐車場に停めた車に残すケースも後を絶たないoniまた、乳幼児を人ゴミの中で連れ回す人も少なくない。しかも手もちゃんと繋がずにoniさらに夜の居酒屋に連れて行く人もいるようだ(有名タレントが、そのことを悪びれる様子もなく公言していたりする)。何れにしても、乳幼児には酷な環境だ。事件・事故に巻きこまれる可能性は高いし、生活リズムが乱れて体調を崩したり、将来的には心身の成長に悪影響を及ぼす族能性もある。親として、ほんの数年や十年我慢すれば良いものを、その数年、十年を待てない人がいる。

もちろん大多数の親は日々子育てに真摯に向き合っているとは思うが、その人達にも意外な落とし穴があるようだ。先日、人気のとんこつラーメン店に行ったら、思いの外乳幼児連れの若い親が多かった。以前なら考えられなかったことだ。はっきり言って、幼児にラーメンは塩分が濃すぎる。ほんの少量であっても肝臓に負担がかかる。味覚の発達にも悪影響を及ぼす可能性がある。せめて我が子が小学校中学年になるまで待てないものだろうか?子供を守る為に、大人と子供の境界線はきちんと守るべきなのではないか?大人である親には何でもないことでも、幼い子供には害毒になることは沢山あるのだ。

今の親達にもし「自分の時間・大人の時間」がどうしても必要なら、欧米のようなベビーシッターが気軽に利用できる世の中になれば良いのかもしれない。実際、日中の一時保育制度やベビーシッター派遣ビジネスも普及しつつあるようだが、まだまだコスト的には高いようで、誰もが気軽に利用できるまでには至っていない(最近は親しいママ友同士で、子どもを預け合うことも多いらしい。ただ習い事や息抜きで出かけたい時には、やはり一時保育等を利用する方が気楽だろうか)

何れにしても目の前の我が子は、親である自分をこの世の中で最も頼りにしている、いたいけな存在だ。その我が子を守り育てる義務と責任が、親にはあると思う。

幼い時には目を離さず手も離さず、思春期には目を離さず心を離さず~最低限、これだけは心がけてと、私自身の反省もこめて、若い親御さん達にはお願いしたい。
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