はなこのアンテナ@無知の知

たびたび映画、ときどき美術館、たまに旅行の私的記録

「ひるおび」を見ての感想~チョット辛辣

2011年11月16日 | はなこのMEMO
 療養中、久しぶりに昼間のワイドショーを見たりした。

 某日、政治・経済等など硬派なテーマを取り上げて視聴率が好調と言う「ひるおび」(TBS)を見てみると、その日は「年金問題」がテーマだった。それを見て気になったのが、司会を務める恵俊彰氏の不勉強ぶりと言うか基礎学力不足だ。

 番組では祖父・父・孫の3世代を比較して、年金の世代間格差を解説していた。大雑把に言うと、こんな具合だ。

 祖父が現役時代、年金保険料の負担率は、収入の3%だった。ところが、現在の現役世代はその6倍の18%にのぼる。そして祖父の時代、年金支給は55才開始だったが、その後徐々に支給開始年齢は引き上げられ、今では68才開始が取り沙汰されている。これによって、年金保険料の負担総額に対する年金支給総額において、世代間で大きな不公平が生じている。

 で、これで恵氏の学力不足がなぜ露呈したかと言うと、当然の話として、ここでは世代間の負担"率"の違いを問題視しているのに、彼は「時代が時代だから、物価も違いますよね」と、ワケのわからないことを言っていた。そこでコメンテーターのひとりである弁護士が「だから、ここでは"率"のことを言っているので、物価云々は関係ないですよ」とやんわり否定していたのだが、どうも彼は、弁護士の指摘の主旨を理解していないようだった。

 「割合」は確か小学校の「算数」で教わる項目だ。時代が昔だろうが今だろうが、物価がどうであろうが、収入の3%の負担と、20%近い負担とでは、後者の方が重い負担であることは中学生でもわかることだろう。後日、TPPをテーマに取り上げた際にも、彼の認識不足は明らかだった。

 昼間に在宅している視聴者を年金世代や専業主婦で、全般的に経済に疎いと想定し、仮に恵氏の立ち位置をその代弁者としているとしても、彼がその日に取り上げるテーマについて、無知・無理解であるのはおかしいと思う。門外漢としての視点は大事にしつつも、番組の看板である司会者として、取り上げるテーマについてある程度把握した上で、番組に臨むべきではないか。

 滞りなく番組を進行させるだけの司会なら、わざわざ高いギャラを払ってタレントを起用する意味はないと思う(ギャラに見合うだけの仕事をしないなら、批判されて当然である。MCとして精進する姿勢もなく、技量に何の進歩も見えない彼を、長年起用し続けるテレビ局の判断も、それを是とするスポンサーの寛容さも不可解)。局アナで十分である。

 その点、不祥事で既に引退した島田紳助氏は、報道番組「サンデープロジェクト」の司会に起用された際に、政治経済について猛勉強したと言われている。島田紳助氏は不遜なところが鼻につく人物だったが、一方で的確で鋭いコメントも少なくなかった。少なくとも一家言を持っていた。恵氏には果たして、それがあるのか?
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