今週からまた夫がテレビの朝の視聴番組を変えました。6時台はテレ東系のBSジャパンの経済情報番組を見ています。6時から録画して、6時半から1.5倍速の速聴で。ニュースソースは日本経済新聞社なので、本当に経済情報に特化した感じ。起き抜けから仕事への集中力を高めたいんでしょうかね?
次々と流れる情報の中で、最近、特に印象に残ったのは、家電メーカーのシャープが、使用者には負担だった機器の重量感を、従来品より軽減させた新型の掃除機を開発し、近日発売するとのニュースです。
詳細は忘れてしまいましたが、体感的に実際の機器の重さの半分程度まで軽減されるとのこと。どうやってそれを実現したかと言うと、機器の重心を移動させたらしい。物理学の応用ですね。そのヒントとなったのが、女性が赤ちゃんを抱っこする時の重量感だと言うのですから、その着眼点に驚きます。あれだけ重い赤ちゃんを、どうして女性が長時間抱っこできるのか、と言う疑問から、思いついたらしい。
これは正に、かつてのシャープCMのキャッチ・コピー
『眼のつけどころがシャープでしょ』
最近は業績不振に伴う大掛かりなリストラ実施や本社社屋の売却など、あまり良いニュースが聞こえて来ないシャープですが、開発現場では地道に新商品開発に取り組み続けているようです。それだけに、大幅な人員削減に乗じて、優秀な技術者が他社に引き抜かれていると聞くと、胸が痛くなります。
会社を生かすも殺すも、やはり人材。人材は人財なり。
かつて日本メーカーの独壇場であった薄型テレビの市場が、瞬く間に韓国メーカーに取って替わられたのも、SONYのテレビ事業部門からの優秀な技術者の引き抜きがひとつの原因であったのは有名な話。日本のメーカーは技術者をもっと大事にしないと、どんどん技術が盗まれてしまいますね。単に市場を失うだけでなく、基礎研究を含めた、それまでの技術開発に投じた費用、その技術者を一流に育て上げるまでの費用と時間まで考えたら、企業の損失は計り知れません(しかも、技術移転が済めば、技術者はお払い箱だったとか。それだけ韓国メーカーの狡さが際立つわけですが…)。
近年は製品のコモディティ化も叫ばれて、よほど画期的な発明で独自性を持たなければ、コスト競争では、人件費の高い日本はどうしても新興国に負けてしまいます。
しかし、あのシャープペンシルを開発したシャープですよ。社名がそのまま製品名になっている会社なんて、歴史上どれだけありますか?
新型掃除機の開発を見ても、現場の技術者の中では今もシャープイズムは生き続けていると思います。結局、駄目なのはトップにいる経営陣なのでしょう。目まぐるしく変化する国際情勢に先んじて、的確に会社の方向性の舵取りをする経営者の不在。そういう優れた船頭のいない会社が、今の日本には沢山あるような気がしてなりません。
こういうところにも、戦後の日本のリーダー養成のあり方に、つまり国の教育体制に問題があったのではないかと思います。米国と言う巨人に果敢に挑んだ(←もちろん、皮肉です。ハッキリ言って、身の程を知らない無謀な挑戦でした…おかげで米国は従順な僕<しもべ>を手にいれたわけです)極東アジアの島国日本に対する、米国の"(日本が二度と米国に歯向かわない為の)日本人愚民化政策"が、戦後70年を経てジワジワと効果を発揮しているんでしょうか?
また、海外投資家が日本の企業業績の回復傾向を高く評価しながらも、利益率の低さに懸念を示していると言うニュースの中で、「利益率の低さは、日本の企業が不採算部門を抱え続けているから」と言う論調にも異を唱えたくなります。企業業績のみを追求して、株主への利益還元を最優先に経営すれば、企業で働く人々は当然、蔑ろにされます。日本が先進国の中でも失業率が低く、社会の不安定要素が少ないのは、企業が不採算部門を抱えながらも雇用を守っているからではないでしょうか?それが証拠に、事件報道を見ると、容疑者は殆ど無職ではないですか?人間、心身共に働ける状態にありながら仕事にあぶれた場合、ロクなことを考えません。
日本企業(日本人)が資本主義の権化たる欧米企業(欧米人)に歩調を合わせなければならないと言うならば、グローバリズムは本当に人々を不幸にするだけ。特に米国の後追いは、日本人を不幸にするだけだと思います。日本がその独自性(特に文化的特性)を大切にしつつ、欧米に勝つ方法はないものか?知恵を絞りたいですね。
その為にも、日本と言う国、日本の国民の為に、先頭に立って、国の進むべき道について正しい選択をしてくれる偉大なリーダーの登場を待望するばかりですが、来るべき未来のリーダーが、今、どこかで登場の時を待っていると信じたいです。
【追記】
今夜の『ガイアの夜明け』(テレビ東京)で、再建中のシャープが取り上げられたようです。知らなくて見逃してしまいました。残念番組を見た方は、どんな感想を持たれたんでしょうね?
次々と流れる情報の中で、最近、特に印象に残ったのは、家電メーカーのシャープが、使用者には負担だった機器の重量感を、従来品より軽減させた新型の掃除機を開発し、近日発売するとのニュースです。
詳細は忘れてしまいましたが、体感的に実際の機器の重さの半分程度まで軽減されるとのこと。どうやってそれを実現したかと言うと、機器の重心を移動させたらしい。物理学の応用ですね。そのヒントとなったのが、女性が赤ちゃんを抱っこする時の重量感だと言うのですから、その着眼点に驚きます。あれだけ重い赤ちゃんを、どうして女性が長時間抱っこできるのか、と言う疑問から、思いついたらしい。
これは正に、かつてのシャープCMのキャッチ・コピー
『眼のつけどころがシャープでしょ』
最近は業績不振に伴う大掛かりなリストラ実施や本社社屋の売却など、あまり良いニュースが聞こえて来ないシャープですが、開発現場では地道に新商品開発に取り組み続けているようです。それだけに、大幅な人員削減に乗じて、優秀な技術者が他社に引き抜かれていると聞くと、胸が痛くなります。
会社を生かすも殺すも、やはり人材。人材は人財なり。
かつて日本メーカーの独壇場であった薄型テレビの市場が、瞬く間に韓国メーカーに取って替わられたのも、SONYのテレビ事業部門からの優秀な技術者の引き抜きがひとつの原因であったのは有名な話。日本のメーカーは技術者をもっと大事にしないと、どんどん技術が盗まれてしまいますね。単に市場を失うだけでなく、基礎研究を含めた、それまでの技術開発に投じた費用、その技術者を一流に育て上げるまでの費用と時間まで考えたら、企業の損失は計り知れません(しかも、技術移転が済めば、技術者はお払い箱だったとか。それだけ韓国メーカーの狡さが際立つわけですが…)。
近年は製品のコモディティ化も叫ばれて、よほど画期的な発明で独自性を持たなければ、コスト競争では、人件費の高い日本はどうしても新興国に負けてしまいます。
しかし、あのシャープペンシルを開発したシャープですよ。社名がそのまま製品名になっている会社なんて、歴史上どれだけありますか?
新型掃除機の開発を見ても、現場の技術者の中では今もシャープイズムは生き続けていると思います。結局、駄目なのはトップにいる経営陣なのでしょう。目まぐるしく変化する国際情勢に先んじて、的確に会社の方向性の舵取りをする経営者の不在。そういう優れた船頭のいない会社が、今の日本には沢山あるような気がしてなりません。
こういうところにも、戦後の日本のリーダー養成のあり方に、つまり国の教育体制に問題があったのではないかと思います。米国と言う巨人に果敢に挑んだ(←もちろん、皮肉です。ハッキリ言って、身の程を知らない無謀な挑戦でした…おかげで米国は従順な僕<しもべ>を手にいれたわけです)極東アジアの島国日本に対する、米国の"(日本が二度と米国に歯向かわない為の)日本人愚民化政策"が、戦後70年を経てジワジワと効果を発揮しているんでしょうか?
また、海外投資家が日本の企業業績の回復傾向を高く評価しながらも、利益率の低さに懸念を示していると言うニュースの中で、「利益率の低さは、日本の企業が不採算部門を抱え続けているから」と言う論調にも異を唱えたくなります。企業業績のみを追求して、株主への利益還元を最優先に経営すれば、企業で働く人々は当然、蔑ろにされます。日本が先進国の中でも失業率が低く、社会の不安定要素が少ないのは、企業が不採算部門を抱えながらも雇用を守っているからではないでしょうか?それが証拠に、事件報道を見ると、容疑者は殆ど無職ではないですか?人間、心身共に働ける状態にありながら仕事にあぶれた場合、ロクなことを考えません。
日本企業(日本人)が資本主義の権化たる欧米企業(欧米人)に歩調を合わせなければならないと言うならば、グローバリズムは本当に人々を不幸にするだけ。特に米国の後追いは、日本人を不幸にするだけだと思います。日本がその独自性(特に文化的特性)を大切にしつつ、欧米に勝つ方法はないものか?知恵を絞りたいですね。
その為にも、日本と言う国、日本の国民の為に、先頭に立って、国の進むべき道について正しい選択をしてくれる偉大なリーダーの登場を待望するばかりですが、来るべき未来のリーダーが、今、どこかで登場の時を待っていると信じたいです。
【追記】
今夜の『ガイアの夜明け』(テレビ東京)で、再建中のシャープが取り上げられたようです。知らなくて見逃してしまいました。残念番組を見た方は、どんな感想を持たれたんでしょうね?