1階ロビーに飾られたクリスマスツリー
ロビーのショウインドー
クリスマス・デコレーションやクリスマスに纏わる書籍が賑やかに陳列されています。
教文館が入っているビルは9階建ての「日本聖書協会ビル」で、帝国ホテルの設計を手がけたフランク・ロイド・ライトに伴い来日した米国人建築家アントニン・レイモンドによる設計。
1933年建設当時は銀座のランドマークタワー的存在で、屋上からは国会議事堂や富士山も見えたそうです。
来年の2025年は、ビルの所有者である日本聖書協会(米国メソジスト派が設立)が聖書普及事業を始めて150年の節目を迎えるようです。
今から150年前と言うのは、日本が明治維新以降、凄まじい勢いで国家としての体裁を整え、並行して着々と海外との関係を深めて行った時期なんですね。ここ数年、「造幣局開業」「明治大学開学」(2021)、「東京国立博物館開館」「鉄道開業」(2022年)、「千葉県誕生」(2024)、「◯国との国交樹立」等々、150年の節目を迎えるものが引も切りません。
所狭しと商品が陳列された店内は、平日の午後にも関わらず、そこそこ混雑していました(店内は気安く写真を撮れるような雰囲気ではないので、写真は無し😅)。
無料配布のリーフレットがあったので、それから商品のラインナップをご紹介します。極々一部です。教文館の公式サイトでは、店内の様子が豊富な写真で紹介されていますよ☺️。
これは今回購入した商品の一部です。
ダブルのフレームと聖画カードが3枚。右の絵は、今から20年以上前に40代の若さで亡くなった母方の末叔母が、10代の頃に彼女の部屋に飾ってあった絵と同じ物で、店内で見かけて思わず懐かしくなって購入しました。
この絵は英国18世紀の画家ジョシュア・レイノルズ作《幼子サミュエルの祈り》ですが、私はこれを叔母の部屋で初めて見た時からかれこれ50年以上、17世紀スペインの画家フランシスコ・スルバランの作品だと勘違いしていました😅。
母の実家は伯父の1人が僧侶になる等、敬虔な仏教徒だったのに、10人兄弟の末娘で、姪の私とは5つしか違わず、周囲から「恥かきっ子」と呼ばれた叔母は、幼い頃から1人で実家近くのキリスト教会の日曜学校に通い、兄弟でただひとりクリスチャンになった人です。今にして思えば、祖母が50才の頃に生まれ、他の兄弟とはだいぶ年の離れた叔母は生まれた時からずっと孤独の中にあり、キリストの愛に救いを求めたのかもしれません。
年の近い姪の私を妹のように可愛がってくれた叔母でした。私を松本清張作品に引き会わせてくれたのも、読者好きの、この叔母でした。
この叔母の影響で、私も10代の数年間、キリスト教会に通ったことがあります。その時に学んだ聖書の内容は後年思いがけず、西洋美術史を学ぶ上で大いに役立つこととなりました。
部屋にこの絵を飾って、亡き叔母を偲びたいと思います。
教文館のクリスマス・マーケットは12月25日(水)まで。営業時間は10:00-19:00。
12月7日(土)、14日(土)の13:00-16:00は、教文館松屋通り入口前で、1時間ごとに20分間、ハンドベルのミニコンサートが行われるようです。ご参考まで。
(了)