はなこのアンテナ@無知の知

たびたび映画、ときどき美術館、たまに旅行の私的記録

人間が余計なことをするとロクなことがない

2006年12月23日 | はなこ的考察―良いこと探し
以前、沖縄で「ハブマングース」の決闘ショーを
見たことがあります(映画『007 カジノ・ロワイヤル』でも
「コブラとマングース」の決闘シーンがありましたね)

マングースは外来種で元々沖縄には生息していなかったのだとか。
ハブ駆除に役立てようと外から持ってきて、
ハブの生息する山野にも放ったのでしょうか?

今しがたNHKのラジオニュースで、
沖縄本島北部にのみ生息する特別天然記念物ヤンバルクイナ
絶滅の危機
にあると伝えていました。
なんと!その原因はマングースだというのです。
自然界は弱肉強食。マングースも毒を持ったハブを襲わずに、
動きがトロいヤンバルクイナを狙っているのですね。
人間が余計なことをすると、ほぼ間違いなく生態系を壊す、
悪しき事例のひとつと言って良いでしょう。

今日の日経夕刊の《シネマ万華鏡》でも
『ダーウィンの悪夢』というドキュメンタリー映画のレビューで
同様のことが書かれていました。
かつて「ダーウィンの箱庭」と呼ばれた
自然豊かなアフリカ・ヴィクトリア湖に、
半世紀前に人間が安易に外来種の肉食魚を放ったが為に、
湖の生態系を破壊してしまったというのです。
さらに皮肉なことに
この魚の白身をヨーロッパや日本が大量に購入する為、
湖畔には一大加工産業が生み出されたと。
映画は現地でさまざまな人々を対象にインタビューを重ね、
「豊かな資源に恵まれながら貧困にあえぐ現地の人々の姿」
を描き出しているらしい。
記事の見出しには「グローバル化の痛み」とあり、
「市場経済の拡大によるグローバリゼーションが、
貧富の差を世界に拡大した」

「その象徴がアフリカである」と述べています。

今年見た映画『ナイロビの蜂』
『ホテル・ルワンダ』のことがにわかに思い出されました。
「湖に外来種を放ち生態系を破壊」と言ったら、
琵琶湖のブラックバス問題も思い出されますね。

『ダーウィンの悪夢』公式サイト


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