はなこのアンテナ@無知の知

たびたび映画、ときどき美術館、たまに旅行の私的記録

今日の雑感

2009年08月04日 | 日々のよしなしごと
■またもやストーカー事件で被害者

 後を絶たないストーカー事件。今回も被害者は事前に警察に相談していたと言う。なぜ、防げなかったのか?桶川事件の教訓から、警察の姿勢は少しは相談者(被害者予備軍)保護へと傾いたかと思ったが、一向に事件はなくならないし、死傷者も出ている。

 今回の報道で「耳かきエステ」なる新手のサービス業の存在を知った。2006年頃、秋葉原で発祥とのことだが、キャバクラが苦手な比較的奥手の男性の利用が多いと言う。しかし、3畳ばかりの個室で従業員と客ふたりだけで過ごすせいか、セクハラも絶えないらしい。

 サービスの内容は、膝枕で耳かきやマッサージと言う男女の疑似恋愛を匂わすもので、従業員と客との密着度も高いので、「勘違い」をする客が続出し、ストーカー被害に怯える従業員も少なくないらしい。ただし、アルバイト感覚で、そのような職種に就く女性の無防備さも問題ではあると思う。見も知らぬ男性に膝枕を提供するのは、どう考えても相手にあらぬ誤解を招く危険な行為だ。需要があるから供給もあるとも言え、このようなサービスが次から次へと生まれる背景とは何なのか、社会全体で今一度考えるべきではないのか?

 いい大人になっても女性と心理的に適正な距離感を持てない男性。そういう男性に限って、相手の心が読めず、一方的に自分の思いを相手に押しつけ、そのくせ拒絶されると相手を憎悪する。その恋愛行動においては、「自分の思いが遂げられないのは全て相手のせいである」と言う論理が貫かれる、自己中心的な恋愛観の持ち主である。

 本当の愛情とは「自分が愛されたい」と言う思いより、「相手を愛したい」と言う思いが先立つものだろう。相手を心から思うなら、相手の嫌がることは絶対にしないのが、最低条件だろう。それができない時点で、ストーカーは恋愛者として失格である。結局、「自分を愛して」と闇雲に相手に要求するのは、自己愛が肥大化した結果なのかもしれない。それは相手を愛しているのではなく、愛する自分の「愛されたい」欲求を満たすよう、相手に自分への服従を求めているに過ぎないのではないか?実のところ、ストーカーが本当に愛しているのは、ストーキングしている相手ではなく、自分自身なのかもしれない。

 何事も過度の「執着」は良い結果をもたらさない。要は「バランス」。エエ加減は良い加減。そして、君子危うきに近寄らず。不可抗力で危うきに近寄られたら逃げるに限る。そんな、こんなが頭にふと浮かんだ。

■芸能界の薬物汚染

 押尾学が麻薬取締法違反で逮捕された。その薬物の俗称からして、何となく使用目的は想像できる。妻子があり、久々に芸能活動を再開した矢先の薬物使用による逮捕も情けないが、それ以上に異変を来した全裸女性の介抱もせず、マネージャーを呼びつけて自分はさっさとその場を立ち去った彼の非情さに、私は虫酸が走った。所謂ラリッて、正常な判断能力を失ってしまっていたのかもしれないが、それにしても情けない話である。これまで何人もの芸能人が薬物使用で自らを破滅に追い込んだことは周知の事実なのに、どうしてこうも麻薬に手を染める芸能人が後を絶たないのだろう?

 報道では、私達の想像する以上に、一般社会でも麻薬が蔓延していると警告する。現代人は自らを律する力が弱まっているのだろうか?自分自身を、自分以外のものにコントロールさせることに、抵抗はないのだろうか?どうして、そうなってしまったのだろう?少なくとも、私は私自身で在り続けたい。誘惑に負けない強い人間で在りたい。

 ほぼ同時期にアイドル(今やママドル?)酒井法子の夫が同様の罪で逮捕されたと大々的に報道された。夫の逮捕に強い衝撃を受けた彼女は10歳になる一人息子と消息を絶ち、昨日には家族(義母)から捜索願が出されたと言う。幼い頃に両親が離婚し、彼女がデビュー後に父親が事故死と言う、辛い過去を持つ彼女は「人一倍家族思いなのだ」と、14歳で芸能界デビューした当時から彼女を知る所属事務所の社長は会見で訴えた。最悪の事態を避けるために捜索願を警察に提出し、会見に踏み切ったと言う。最悪の事態とは自ら命を絶つということなのだろうか?

 この所属事務所は、過去に所属タレントが事務所ビルから投身自殺をしたことがあった。社長にはその時の悔恨があって、特に心配しているのだろう。しかし、本当に家族のこと(息子)を思うなら、自ら産み育んだ命を全力で守ろうとするのが親としての務めではないだろうか?今回の失踪?が、我が子を容赦ないマスコミの取材攻勢から守る為の緊急避難的行為であるよう願いたい。親がどうであれ、子どもには罪はないはずだ。酒井親子が戻った時に、その心痛を察し、温かく迎える社会であって欲しいと思う。
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