はなこのアンテナ@無知の知

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負うた子に教えられる~ONE OK ROCK

2011年10月14日 | はなこのMEMO
 子どもを持つと言うことは、子どもを通じて、新たな世界や価値観を知ることでもあると思う。子育ては楽しいことばかりではないし、今の日本では金銭的負担も大きいが、子どもを通じて、自分の世界も広がって行くことに、子育ての醍醐味を感じる。

 例えば、大学生の息子を通じて、この日本に新たに芽吹いている才能を知ることもある。以下に紹介するロックグループ、ONE OK ROCK(ワンオクロック)などもそうだろう。youtubeでPVを広く公開しているので、徐々に海外の音楽ファンにも知られて来ているようだ。youtubeのコメント欄には、日本語と共に世界各国からのコメントが並ぶ(一応、日英伊仏西葡中語で書かれている内容は、ある程度理解できる。「昔のロックの焼き直しに過ぎない」等の批判的なコメントも一部なくはないが、概ね好意的なコメントが多い印象。まだ発展途上なバンドと考えれば、先達の音楽の影響が大きいのは当然だろうし、自分達の音楽を創り上げて行くのもこれからだろう。まだ彼らの夢は道半ばだ)

 ボーカルのTaka(写真左から2人目)は、デビュー以来自らの実力で勝負しているので敢えて言及されたくないだろうが、日本を代表する歌い手、森進一森昌子のDNAを引き継いだ(2人の長男)、まさに音楽の申し子とも言うべき人物。

 残念ながら両親は離婚してしまったが、我が息子が武道館ライブで、父親の森進一を見かけたそうだ。子息達バンドのパフォーマンスをとても楽しんでいた模様。

 当初、ジャニーズ事務所に所属していて、その時に父親の持ち歌をステージで歌うシーンをたまたまテレビで見たことがあるが、まだ声や歌唱のスタイルが完成していなかったのか、お世辞にも上手いとは言えなかった。しかし、このONE OK ROCKでボーカルを担当して以来、歌い込んだ成果なのか、新曲を出すごとに歌が上手くなっているように思う。小柄だが、声量も十分だ。英語圏への語学留学(遊学?)経験もあるようなので、英語の発音も違和感がない(←英語が国際語として世界で幅を利かせている以上、英語を世界進出の足がかりにするのも戦略として理解できる。ある程度知名度を上げてから、出自が日本であることも含め、自分達のカラーを前面に出して行けば良いのだと思う。海外公演では、現地のファンが日本語の歌詞もそらんじていて、歌詞の意味を理解したくて日本語の勉強を始める人も出て来ているようだ。その流れは自然で、彼らの日本語と英語を取り混ぜたスタイルが認知されるのも、そう遠くない話なのかもしれない)

 ライブで彼の生歌を聴いた息子曰く、「ライブの間あれだけシャウトしているのに、後半に入っても声に全然疲れが見えない。すごい声量で圧倒される」らしいから、その歌唱の迫力は聞きしに優るものなのだろう。まさに魂を込めた歌唱は両親譲りか(笑)。そして、彼のボーカルを支えるバンドメンバーの演奏テクも年々腕を上げて来ている。そして、勢いのあるノリノリの曲ではサウンドにだけ注目が行きがちだが、特にバラード曲では、彼らが自ら言葉を紡いだと言う歌詞もなかなか深く、心揺さぶられるものがあるらしい(←私はまだそこまで聴き込んでいないase)

 最近の地上派の音楽番組は「大人の思惑」とやらで、私なんぞには見分けのつかないK-POPと呼ばれる一群ばかりが取り沙汰され、ONE OK ROCKのような実力派バンドは登場しない。今や、本物の日本の旬の音楽シーンを見たければ、YouTubeかBS/CSを見るしかないようだgood

 日本の若者は頑張っているkirakira2どこぞの国と違って、国のサポートなんかなくたって(←まあ、事務所の力はある程度必要だろうけれど。大手のアミューズ所属と言うのは彼らにとってかなりのアドバンテージになっているのは間違いない)、自らの実力で道を切り開いて行くだろうpeace

 以下、曲名をクリックすると、YouTubeにリンクします。


じぶんROCK

No Scared

Liar

完全感覚DREAMER

RE:MAKE

アンサイズニア

YouTube Mix for ONE OK ROCK

Deeper Deeper

The Beginning

Clock Strikes

Mighty Long Fall(The theme song of the movie "Rurouni Kenshin: Kyoto Inferno",New Release★)


 写真はデビュー間もない頃のONE OK ROCK。中央のALEX(アレク)は残念ながら不祥事を起こして脱退し、今は4人で頑張っている。

ONE OK ROCK Official Site


【2013.11.7追記】

 今日、息子が田園都市線の車内で、元メンバーのアレクを見かけたそうだ。息子がつり革につかまって立っていたところ、その背後を足早にアレクが通り過ぎて行ったらしい。ONE OK ROCK時代と全然変わらない風貌だったと言うから、脱退後も気持ちが腐ることなく元気に過ごしているのかもしれない。日本では、アレクに限らず、近年ではNHKの有名アナウンサー等、過度の飲酒が原因の電車内でのトラブルは少なくない。それで少なからず人生に狂いが生じてしまうことは、本当に残念なことだ。youtubeのコメント欄を見ると、未だアレクの脱退を悲しんでいるファンもいるのだから。



【2014.6.24追記】

 公開2日目に、ONE OK ROCK初のドキュメンタリー映画「FOOL COOL ROCK! ONE OK ROCK DOCUMENTARY FILM」を、息子と見て来た。

 昨年敢行されたヨーロッパ、アジアツアーを記録したもので、ステージはもちろん、楽屋での4人のやりとりも活写されている。ステージに関しては確かに公式の映像なので、youtubeで見たファンが撮った映像とは比較にならないほどの完成度だったが、だからこそ途中で曲をぶった切るのではなく、せめて数曲はフルコーラスで流して欲しかった気がする。曲名の字幕も欲しかったな。まあ、これはあくまでもドキュメンタリーで、プロモーションビデオではない、と言うことなんだろうが…数こそまだまだメジャーのグループには及ばないものの、既に「るろうに剣心」やyoutube効果で世界中にファンがいて、ONE OK ROCKのステージを生で見られないファンも多いのは確かだからね。
 

 インタビューで、メンバーのグループひいては音楽への熱い思いは伝わって来た。若くして自分の目指す道が見つかり、それに向かって直向きに走り続ける彼らは幸せだと思う。大半の若者はおそらく、自分が何をしたいのか、何ができるのかが分からず、将来、何者になれるのかにも確信が持てず、迷い、悩んでいるはず。夢や目標は必ずしも叶うとは限らないが、有名無名に関係なく、自分のやりたい事が見つけられたら、ひとりの人間として、それが一番幸せなこと。そして、それは簡単なことではなく、もしかしたら、一生かけて探しつづけるものなのかもしれない。それを体現しているONE OK ROCKの姿は、若者には羨望の的だろうし、励まされる存在でもあるのだろう。

 大人の私から見たら、彼らの楽屋裏でのふざけ合いには、かなり幼さを感じたが、プロとしてのステージを離れたら、年齢的にはあれがフツーなのだろうか?ステージで見る彼らと楽屋での彼らのギャップが面白いと言えば面白いし、これから個々が精神的に成長すれば、主張がぶつかることも出て来るだろうし、音楽の方向性に違いも出て来るのだろうな。その時にONE OK ROCKはどのような変貌を遂げて行くのか、或いは、もうONE OK ROCKではなくなるのか、興味がある。過去の有名バンドが辿った道筋を見てみると、未だに結束の固いThe Rolling Stonesなんて希有な例だものね。

chain"FOOL COOL ROCK! ONE OK ROCK DOCUMENTARY FILM" trailer


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