はなこのアンテナ@無知の知

たびたび映画、ときどき美術館、たまに旅行の私的記録

今年は桜が早過ぎて…2泊3日の島巡り旅(2)

2023年04月22日 | 国内旅行(旅の記録と話題)
タイトル写真は「大塚国際美術館」に入って最初に目にする、ヴァチカン市国の「システィーナ礼拝堂」を再現したもの。そのスケール感に圧倒されますね。日に何度かスタッフによる懇切丁寧な解説があるようなので、現地を訪れたことがある人にも参考になるかと。

と言うのも、現地は混雑を避けて朝一に訪れたとしても、シーズンによってはかなりの混雑に遭遇する確率が高いので、ここの作品が所謂レプリカだとしても、じっくり壁画の意味を理解しながら見るには良いのかもしれません。

土庄(とのしょう)港にて。私がこれから乗るフェリー。ポケモンキャラクターとコラボしたフェリーで、船体だけでなく船内の至るところでそのキャラクターが見られ、子ども達に大人気だそうです。


港のすぐ近くに美味しい胡麻油で知られる「カドヤ」の工場が😲。

前日は工場が操業していたので、港に着岸した途端、辺り一帯、香ばしい胡麻油の匂いが漂っていましたよ😍。

あのカドヤが小豆島産だなんて知りませんでした😲。 


小豆島はそれ以外にも醤油作りが盛んで、「鶴醤(つるびしお)」と呼ばれる商品は昔ながらの製法で作られ、“ザ・醤油”とも言うべき深い味わいで人気だそうです。

港近くの広場に『二十四(ニジュウシ)の瞳』の像がありました。


フェリーで高松港へ向かいます。そして、この日は今回のツアーの目玉である徳島市内にある大塚国際美術館へ。

この美術館は六本木に新国立美術館が出来るまで、日本一の床面積を誇っていたそうで、じっくり見ようと思ったら1日がかりになりそうな広さ。今年で開館25周年を迎えるそうです☺️。

下の写真はイタリアのパドバにある「スクロヴェーニ礼拝堂」内部をそっくりそのまま再現したもの。それが美術館内部にあるんです😲。

私は20年以上前に現地に行ったことがあるのですが、詳細をすっかり忘れてしまっているので、初めて訪れたかのように楽しめました。

《キリストの生涯》等が描かれたこのフレスコ壁画を描いたのは、フィレンツェでルネッサンス文化の先駆けとなったジョット・デ・ボンドーネ(1266頃−1337)です。

彼の描画方法はそれまでの平板で遠近感を無視したビザンチン美術のイコン画等とは異なり、3次元的な空間や人物の表現がより自然に近く、人物の感情表現も豊か。

その革新的な描画方法は、後に花開くルネッサンス文化を予告するものであったと高く評価され、彼は「西洋絵画の父」とも呼ばれています。


また、レオナルド・ダ・ヴィンチ作《最後の晩餐》の修復前と修復後のレプリカが、ひとつの部屋に向かい合わせで展示されています。
【修復前】

【修復後】


私はこの壁画を見るのが目的で、新型コロナ流行直前の2019年秋にミラノに行ったのですが、予約した訪問日前日の夕食で酷い食当たりを起こし、結局、見ることは叶いませんでした😭。

ひとりで見に行った夫によると、現地では壁画が身長190cm近い夫でも見上げるような高い位置にあり、さらに作品保護の為に照度が抑えられた薄暗い中で見たので、細かな部分は大塚国際美術館の方が見易いとのこと。

しかも修復前と修復後を一度に比較しながら見られると言う、現実にはあり得ない鑑賞の仕方が可能なのです。

今回、大塚国際美術館に行って感じたメリット、この美術館の存在意義は…
(1)コレクションは、世界各地に点在する、各時代の優れた美術作品が網羅されており、日本に居ながらにして、その全てを見ることが出来る→世界各地に素晴らしい作品が、いかに数多く存在しているかが分かる!


(2)実際は世界中に散逸している1人の作家の作品がここでは一堂に会しており、それらをまとめて見ることが出来る→レンブラントの肖像画であったり、ゴッホのひまわりであったり、中には既に失われてしまった(焼失等で現存しない)作品も残された文献や写真資料等を元に復元されている!



特に壁画は、建物をそのまま現地から運びこんだかのような、現物に近い形での展示方法で、その臨場感たるや驚くほどです。


また、宗教画を筆頭に、同一テーマについて、異なる時代の、さまざまな作家によって描かれた作品も比較鑑賞出来るのが興味深いです。

約1,000点に上る当美術館のコレクションの選定に当たっては、歴史・考古学者で元国立西洋美術館館長でもある青柳正規博士が深く関わっており、当時の大塚製薬会長から東大教授時代に直接依頼され、世界各地を巡り、作品の選定を進めたと、青柳氏ご本人から伺ったことがあります。


ただし、あくまでも陶板製のレプリカなので、本物を知る人から見たら、作品によっては色の再現性に難があるのは確かで、実際、館内で見かけた白人女性は小首を傾げながら不満げな表情を見せていました。

それでも上述のメリットから、一見の価値はある美術館だと思います。この美術館訪問をきっかけに、本物を求めて世界へ旅立つ人もいるかもしれません。特に子ども達🧒。

逆に年齢や体力・体調を理由に海外渡航が難しくなった人にとっても、当美術館は世界の美術(=人類の創造物)の素晴らしさを、日本国内で体感出来る貴重な場所と言えるでしょう。


美術館の入口外観。国連かと見紛うほどの数の国旗が旗めいています☺️。

熱海のMOA美術館と同じく山頂に作られた美術館なので、長いエスカレーターで展示室へと至ります。

結局、私の場合、ツアーで割り当てられた3時間(昼食時間込)では到底足りず、最上階の現代美術のフロアにまで到達出来ませんでした😢。残念!またの機会に!


続いて道幅が狭く大型バスが通行出来ない?ので、鳴門大橋近くの土産物店の用意したマイクロバスで「鳴門公園」へ。

当初は鉄道として使用予定だった通路が、採算が取れないとして鉄道事業の見送りが決まり、代わりに「渦の道」と言う遊歩道になったそうです。遊歩道は海面から45mの高さにあり、床は所々がガラス張りになっていて、眼下に波立つ海面が見えます。高所恐怖症の人にはちょっとキツイかも😅。だから入場するか否かは個人の自由で、当然、入場料もツアー代金には含まれていません。私と夫はせっかく来たのだからと躊躇なく入場。


近々サイクリングロードも設置されるそうで、鳴門大橋の楽しみ方が増えますね。

この日もお天気に恵まれて、青く澄んだ空と海に、白い橋がよく映えます☺️。

この日は大潮と言うことで写真(三好和義氏撮影)のような大渦を期待したのですが、残念ながら小さな渦が幾つか海面上に出来ては消えの繰り返しで、ちょっと期待外れ😥。こればかりは仕方ない。自然が相手ですから…


この後、2つ目の宿泊地、淡路島へ大型バスで移動。この日の宿泊先はダイワロイネットホテル系列の「ホテル&リゾーツ南淡路」。部屋は低層階で部屋の窓からは鬱蒼とした森しか見えず😢。部屋の広さはまあまあのツインベッドルームですが、なぜかトイレは都市部によくあるビジネスホテルのユニットバス仕様で気持ちは一気にトーンダウン⤵️。リゾートホテルにしては何とも中途半端な作りです😥。


夕食は宴会場で写真のようなお膳立て。料理長名入りの「御献立」の紙も添えられて、作り手の熱意が伝わります。

前菜は季節の酒肴三種盛り、淡路牛のすき焼きとろろ鍋(昨今の卵価格の高騰で、卵をとろろに代えたのか?)にお造り三種盛り、茶碗蒸し、淡路産玉葱と白身魚、アトランティックサーモンの味噌陶板焼き、大根と鱈の照り焼き、フライ三種、淡路島手述べ素麺と冷やしオニオンスープ、淡路米の白飯、赤出汁、漬物の二種盛りに季節のデザートと、ボリューム満点😧!

夫は別途瓶ビールも注文したものだから、お腹はパンパンに膨れて食べるのも一苦労。日本の食糧自給率の低さの一方でフードロスが問題になっているさなか、贅沢な悩みですよね😅。

味噌陶板焼きに赤出汁は塩分が気になりつつも、地元の食材をふんだんに使った料理の数々、美味しくいただきました☺️。ご馳走様でした!


こちらも「南淡温泉♨️」と呼ばれる温泉地で、内湯と露天風呂の両方を楽しめました☺️。

中価格帯のツアーで利用するホテルと言うことで、ホテル側の団体宿泊客に対する扱い(人によっては団体客だからこの程度で良かろうと言う、客を見くびる姿勢が透けて見えた)や部屋及び食事の質等、宿泊した2つのホテルにはいずれも一長一短ありましたが、温泉♨️はどちらも良かったですね☺️。

この日の桜🌸は…ほぼ葉桜になっていて、1輪たりとも見ることは叶いませんでした😅。


長いおしゃべりにお付き合いくださり、ありがとうございました☺️。
(了)

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2 コメント

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大塚国際美術館 (ma16rira(まーこ♪))
2023-04-25 11:38:31
はなこさん おはようございます。
「大塚国際美術館」興味があったので 記事になって嬉しかったです。
と言っても 複製の絵画くらいの情報がしかなかったのですが 大きな美術館のようですね?
全部見たい~! 時間が足りない・・・ですね。

「最後の晩餐」修復前の方が 私は好きです。

ご主人 身長が高いのですね。
返信する
Unknown (hanakonoantena20220612)
2023-04-25 23:59:48
まーこさん、こんばんは。火曜日は予定が詰まっていていつも忙しく、返信が今になってしまいました😅。

大塚国際美術館は日本でも有数の面積(約30,000㎡)を誇る美術館ですね。コレクションも1,000点余りでBF3から2Fの5層(BF3からBF1は山の中!)になっています。全てをきちんと見ようと思ったら1日は必要かも。

世界初の陶板名画美術館で、古代壁画から世界26ケ国190余りの美術館が所蔵する現代絵画までの西洋絵画を原寸大で陶板に。

所詮複製ではあるのだけれど、実際は世界中に散らばっている作品が一堂に会して、ここでまとめて見られるスケール感が凄いです。

最初の展示室であるシスティーナ礼拝堂で、日に何度か解説してくれるのは良いですね。

一見の価値はありますよ。

レストランではボンカレーと海鮮丼とスイーツ?が食べられます☺️。私が行った時は日曜日でそこそこ混んでいたけれど、客の回転率は良くて、それほど待つこともなかったです。

機会があれば是非!
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