こころの文庫(つねじいさんのエッ!日記)

家族を愛してやまぬ平凡な「おじいちゃん」が味わう日々の幸せライフを綴ってみました。

炎とともに

2016年02月08日 01時11分12秒 | 文芸
7日、

ムラの恒例行事、

畔やきを実施した。

天気は上々。

昼の1時に一斉スタートdさ。

村のあちこちに白煙が上がる。

それぞれの住まいの近くから、

畔やきに入り、

奥まったところにある、

ため池の土手へ向かう。

てんでにバーナーやを持つ。

用心のために

じょうろの水を片手にぶら下げて

万全だ。

昔なら、みんな揃って、

灯油を詰めた竹を、

たいまつにしていた。

今は、

べっりな草や木バーナーが

席巻している。

ホームセンターで

かなり格安で売られている。

となれば、

誰もかれもが手に入れる。

便利で手間いらずなのには、

昔なじみの竹製たいまつに

出番はなくなるのが当然だ。

ああ~

昔のよき風情は、

もう望みようがない。

行事に顔を見せるのも、

大幅に世代交代を告げている。



ついに、畔焼き行事の

大見せ場、

池の土手へ一斉に火をつける草焼きである。

なめるように、

炎が底部から上昇する様は、

いつ目にしても

大迫力である。

ただ、

家事が怖い。

炎は風を呼ぶ。

そして、たちなびく白煙!

無理にむせながら、

土手をかけめぐる村の仲間たち。

その信頼関係が、

この

春先に欠かせない、

伝統の迎春行事を守り続けている。

下池と奥池、

村の水源として、

威容を誇る二大ため池の土手の

枯草を焼き払い、

害虫を退治し、

若草をはぐくむのだ。

しだいに

消えゆく

白煙とともに、

今年も

無事に

行事をやり遂げたのだ。

お疲れさん

ご苦労さん

また来年、

炎をともに

野に放とうぜ。

誓いあうように、

老いも若きもともに

顔を輝かせている。

コメント
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