こころの文庫(つねじいさんのエッ!日記)

家族を愛してやまぬ平凡な「おじいちゃん」が味わう日々の幸せライフを綴ってみました。

舞う雪に

2016年02月14日 02時44分19秒 | 文芸
結婚記念日に

湯村温泉へ向かった。

実は

娘のプレゼント。

仕事も三年目で、

少し余裕ができたのだろう。

キャンペーンで

安くなってるのを見つけたからと、

予約してくれた。

 十二月初め。

妻と一緒に旅立った。

結婚二十三年目。

慌ただしかった新婚旅行以来、

やっと迎えた

夫婦水入らずの温泉旅行だった。

 ところで、

二十数年ぶりに

得られた二人きりの時間。

これにどうも

うまく対応できない。

いつも

四人の子供に囲まれての生活。

それが二人きりでは、

何をしても話しても

ちぐはぐになる。

しらけて

焦りを感じ始めたとき、

冬の温泉が

しっかりと

サポートしてくれた。

 二人で

離れにある家族風呂に向かった時、

庭を突っ切る

石の道に雪が舞い始めた。

風呂に浸かって眺める、

しんしんと降り続く白いもの。

幻想的だった。

現実を忘れさせた。

 湯上りに

顔を合わせた私と妻の間に、

もう敷居はなかった。

冬の温泉にぬくもった旅情は、

夫婦に

若い熱情を

取り戻させてくれた

コメント
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