老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

何を思うか?

2020-09-03 18:04:09 | 阿呆者


1658 何を思うか?

秋桜は何を思い 咲いているのか



beagle genkiは 起きているより眠っている時間の方が長い
genkiは何を思っているのか



自分は川の流れを見つめ 何を思うのか

縁石の淵で無言に咲く秋桜だから美しく見えるのであろうか
素直に主人に甘えるからgenkiに癒されるのであろうか

好きな人を産んでくれた人だから、大切にしてあげたい

2020-09-03 05:17:49 | 文学からみた介護
 1657 好きな人を産んでくれた人だから、大切にしてあげたい

丸福デパートに勤務している芝田由美は
上司との不倫を続けるかどうか
悩みながら妙高山の頂上をめざしていた

由美は「年配の男性社員からのウケがよい。
時間にルーズだし、仕事のペースも遅いので、
先輩女子社員からはきつくしかられることが多い」
(湊かなえ『山女日記』幻冬舎文庫 29頁)



休日のとき由美は、元原部長のお母さんに、週に1回、一人で会いに行っている。
認知症の症状もあり、完全介護の老人ホームに入っていている。
部長から「様子を見に行って欲しい」、と頼まれていた。

部長は母親の老いていき、物忘れをしていく姿を見るのが辛く耐えられないから・・・・。
(老母は、息子のことも、子どもがいることも忘れている)
部長の妻は、チャリティー活動が忙しいから、面会に行く時間がないから・・・・。
ホームの職員には「お母さんの妹の子って自己紹介しているんだ」と話す由美。

同僚の江藤は、そんなことって、納得できているの?、と由美に尋ねる。
「わたしね、お母さんのこと好きなのよ。だって、好きな人を産んでくれた人でしょう。
それだけで大切にしてあげなきゃって思うじゃない」
(前掲書45頁)

愛人の老母の見舞いをする女
見返りもなく・・・・・。

どう思いますか?
愛人とは言え「好きな人を産んでくれた人だから、大切にしてあげたい」
なかなか言えない「言葉」であり、胸に詰まるものがあった。
それにしても好きな人かもしれないが、(私が)女だったら脛(あし)を蹴飛ばし別れるかな。
注;脛 「すね」と読むがここでは「あし」と読む