1660 鉄道員
9月3日BS3で放送されたイタリア映画『鉄道員』は、1956年、モノクロ作品。
あるひとりの初老の鉄道機関士とその幼い息子の目を通して描いた家族の物語
《あらすじ》
鉄道機関士アンドレアは30余年を鉄道一筋に生きてきた男、幼い末っ子サンドロの誇りだった。
だが、長男マルチェロや長女ジュリアからは、その厳格な性格が嫌われていた。
ある日、アンドレアの運転する特急列車に若者が投身自殺をする。
アンドレアは、そのショックにより赤信号を見すごし、列車の衝突事故を起こしかけ、左遷されてしまう。
アンドレアは酒に溺れ始める。
職場ではストライキが決行されたが、アンドレアは機関車を運転し、スト破りをする。
アンドレアは友人達からも孤立し、家にも帰らぬようになる。
家族もばらばらの状態。
末っ子サンドロは酒場をめぐって父を探し出し
以前に父が友人たちとギターを弾いて歌った酒場に連れ出す。
旧友たちは再びアンドレアを温かく迎え入れる。
そして、家族との和解の兆しも見えてくる。
しかし、すでに彼の体は弱り切っており
家族や友人たちとの幸せなクリスマスパーティを終えた夜に
ベッドでギター弾きながら息をひきとる。
《感想》
アンドレアの幼い末息子役のエドアルド・ネヴォラは、可愛らしく、憎めない表情、仕草が何とも言えない。
鉄道員家族の日常生活を通し、家族にとって何が大切なのか、幸せとはなにか、を考えさられた。
そしてスト破りをしたアンドレアもまた苦しんだ、かつての旧友(同僚)とは温かく迎い入れ
アンドレアは好きなギターを弾き歌うことができた。
どこの国も母(妻)は立派で、母の涙でお父さんを呼びにいく幼いサンドリーノ。
蟹股で急ぐサンドリーノの姿が目に浮かびます。
最後のクリスマスパーティーとなったマルコッチ家族に
多くの仲間が集まり楽しく過ごすことができ、家族の絆を取り戻した。
アンドレアは、ベッドの上でギターを弾きながら眠るように息を引き取る。
妻も子どもたちもお父さんが死んだとは思わず眠っている、と思うほどであった。
ジュリア・マルコッチ役のシルヴァ・コシナ は美人で素敵な女優。
テーマ音楽も哀愁があり良かった。