俺流俳句 「いちらくいちらく」

俳句で遊ぼ。

あなたも、優しくなれます。
          
          千秀

熱燗

2008年12月15日 | 俳句

『思いっきり 冬だ冬だと 風が鳴る』
(おもいっきり ふゆだふゆだと かぜがなる)

『風が啼く 心を抉って 冬が啼く』
(かぜがなく こころをえぐって ふゆがなく)

『暮早く 目覚めの刻も 早くなり』
(くれはやく めざめのときも はやくなり)

『枯野行く 夢の先へと 明日もまた』
(かれのゆく ゆめのさきへと あすもまた)

『懐手 お腹の上に 落ち着いて』
(ふところで おなかのうえに おちついて)

『熱燗や 節酒禁酒の 訳もなく』
(あつかんや せっしゅきんしゅの わけもなく)

『葉牡丹は 玄関隅の 陰所』
(はぼたんは げんかんすみの かげどころ)

『遠火事や 毎日出張る 消防車』
(とおかじや まいにちでばる しょうぼうしゃ)

『毎日が 世相反映 冬夕餉』
(まいにちが せそうはんえい ふゆゆうげ)

『孫電話 何は無くとも 冬温し』
(まごでんわ なにはなくとも ふゆぬくし)

『進退を 漫画で習わぬ 冬の人』
(しんたいを まんがでならわぬ ふゆのひと)

『師走でも 政治動かぬ 十二月』
(しわすでも せいじうごかぬ じゅうにがつ)

『団塊の 言葉少なし 冬に入る』
(だんかいの ことばすくなし ふゆにいる)

『我の見る 我の姿や 年惜しむ』
(われのみる われのすがたや としおしむ)

コメント
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