俺流俳句 「いちらくいちらく」

俳句で遊ぼ。

あなたも、優しくなれます。
          
          千秀

煤逃げ

2008年12月28日 | 俳句

『冬の夜 夢は続くや また見たし』
(ふゆのよる ゆめはつづくや またみたし)

『陽のあたる 真鴨に何ら 変化なし』
(ひのあたる まがもになんら へんかなし)

『数え日や 総集編に 涙して』
(かぞえびや そうしゅうへんに なみだして)

『味気なく 掃除されたる 冬の部屋』
(あじきなく そうじされたる ふゆのへや)

『煤逃げや 狭い我が家に 逃げ場無し』
(すすにげや せまいわがやに にげばなし)

『袋小路 北風吹いて つむじ風』
(ふくろこうじ きたかぜふいて つむじかぜ)

『湯豆腐や 単純素朴 そこが好き』
(ゆどうふや たんじゅんそぼく そこがすき)

『大根は 鰤味噌風呂に おでん有り』
(だいこんは ぶりみそふろに おでんあり)

『初雪や 地震のニュースも 飛びこんで』
(はつゆきや じしんのにゅーすも とびこんで)

『飲んで食べ 胃薬頼り 年の暮』
(のんでたべ いぐすりだより としのくれ)

『用納め 夢の中では 仕事して』
(ようおさめ ゆめのなかでは しごとして)

『年用意 何の足しにも ならぬ我』
(としようい なんのたしにも ならぬわれ)

『年用意 嫁の労癒す 握り寿司』
(としようい よめのろういやす にぎりずし)

『粗大ゴミ ならずに済んで 年忘れ』
(そだいごみ ならずにすんで としわすれ)

『北風や 忘れた筈の 顔浮かぶ』
(きたかぜや わすれたはずの かおうかぶ)