俺流俳句 「いちらくいちらく」

俳句で遊ぼ。

あなたも、優しくなれます。
          
          千秀

冬籠り

2008年12月16日 | 俳句

『陽を受けて 寒さを感じ 冬本番』
(ひをうけて さむさをかんじ ふゆほんばん)

『学び舎や 銀杏落葉の 寄せ所』
(まなびやや いちょうおちばの よせどころ)

『着ぶくれや 空いたる席の 寸足らず』
(きぶくれや あいたるせきの すんたらず)

『冬籠り 籠るねぐらの あればこそ』
(ふゆごもり こもるねぐらの あればこそ)

『寒禽の 一団七羽 南へと』
(かんきんの いちだんしちわ みなみへと)

『天命は 我にもありや 紅葉散る』
(てんめいは われにもありや もみじちる)

『チョコ酒に 赤面漏らす 冬座敷』
(ちょこざけに せきめんもらす ふゆざしき)

『初霜を 踏めばサクサク 音のして』
(はつしもを ふめばさくさく おとのして)

『プレゼント せがまれそうな クリスマス』
(ぷれぜんと せがまれそうな くりすます)

『なつかしや 御用納めの 昼の酒』
(なつかしや ごようおさめの ひるのさけ)

『気に入らぬ 冬至南瓜の 昔ごと』
(きにいらぬ とうじかぼちゃの むかしごと)

『冬に欲し 屋台の酒の 酔い心地』
(ふゆにほし やたいのさけの よいごこち)

『もう出るな もう止めとけよ 師走人』
(もうでるな もうやめとけよ しわすびと)

『年の瀬や すべてが暗し あの笑い』
(としのせや すべてがくらし あのわらい)

『場違いに 手袋外し 手揉みする』
(ばちがいに てぶくろはずし てもみする)

『悴みて 燗のコップを 手放さず』
(かじかみて かんのこっぷを てばなさず)

『先達に 豆腐屋が居て 十二月』
(せんだつに とうふやがいて じゅうにがつ)

『冬籠り 韓流ドラマ 目白押し』
(ふゆごもり かんりゅうどらま めじろおし)

『鮭高菜 ちらし褒めらる 冬の宵』
(さけたかな ちらしほめらる ふゆのよい)

『風邪の神 明日は休めよ 忘年会』
(かぜのかみ あすはやすめよ ぼうねんかい)

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熱燗

2008年12月15日 | 俳句

『思いっきり 冬だ冬だと 風が鳴る』
(おもいっきり ふゆだふゆだと かぜがなる)

『風が啼く 心を抉って 冬が啼く』
(かぜがなく こころをえぐって ふゆがなく)

『暮早く 目覚めの刻も 早くなり』
(くれはやく めざめのときも はやくなり)

『枯野行く 夢の先へと 明日もまた』
(かれのゆく ゆめのさきへと あすもまた)

『懐手 お腹の上に 落ち着いて』
(ふところで おなかのうえに おちついて)

『熱燗や 節酒禁酒の 訳もなく』
(あつかんや せっしゅきんしゅの わけもなく)

『葉牡丹は 玄関隅の 陰所』
(はぼたんは げんかんすみの かげどころ)

『遠火事や 毎日出張る 消防車』
(とおかじや まいにちでばる しょうぼうしゃ)

『毎日が 世相反映 冬夕餉』
(まいにちが せそうはんえい ふゆゆうげ)

『孫電話 何は無くとも 冬温し』
(まごでんわ なにはなくとも ふゆぬくし)

『進退を 漫画で習わぬ 冬の人』
(しんたいを まんがでならわぬ ふゆのひと)

『師走でも 政治動かぬ 十二月』
(しわすでも せいじうごかぬ じゅうにがつ)

『団塊の 言葉少なし 冬に入る』
(だんかいの ことばすくなし ふゆにいる)

『我の見る 我の姿や 年惜しむ』
(われのみる われのすがたや としおしむ)

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義士討ち入りの日

2008年12月14日 | 俳句

『冬ざれて お茶の美味きや 昨日今日』
(ふゆざれて おちゃのうまきや きのうきょう)

『久方の 鯨のベーコン 生誕日』
(ひさかたの くじらのべーこん せいたんび)

『今冬を 変と思わぬ ひとの居て』
(こんふゆを へんとおもわぬ ひとのいて)

『変よりも 革が欲しきや 年の暮』
(へんよりも かくがほしきや としのくれ)

『作らねば 義士も志士をも 居なくなる』
(つくらねば ぎしもししをも いなくなる)

『日本人 ポインセチアに 馴染み薄』
(にほんじん ぽいんせちあに なじみうす)

『またひとつ 忘年会の 予定増ゆ』
(またひとつ ぼうねんかいの よていふゆ)

『堰の上 落葉の枯れて 朽ち果てて』
(せきのうえ おちばのかれて くちはてて)

『冬ざれて 宝くじでも 買おうかな』
(ふゆざれて たからくじでも かおうかな)

『浮寝鳥 浮世の辛さ 知らぬ気に』
(うきねどり うきよのつらさ しらぬげに)

『風ととも 枯野流離う 夢の我』
(かぜととも かれのさすらう ゆめのわれ)

『満月に 狼の声 血の騒ぎ』
(まんげつに おおかみのこえ ちのさわぎ)

『分身の チョコンと座り 山眠る』
(ぶんしんの ちょこんとすわり やまねむる)


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冴ゆ

2008年12月13日 | 俳句

『贈られし 茶器で飲む茶 心冴ゆ』
(おくられし ちゃきでのむちゃ こころさゆ)

『満月の 光冷たく 冬の月』
(まんげつの ひかりつめたく ふゆのつき)

『煤払い 虚空清浄 祈るのみ』
(すすはらい こくうせいじょう いのるのみ)

『事始め 準備万端 嫁忙し』
(ことはじめ じゅんびばんたん よめせわし)

『キャビネット 正も影も無き 冬の世よ』
(きゃびねっと せいもかげもなき ふゆのよよ)

『しみじみと 天に感謝 冬温し』
(しみじみと てんにかんしゃ ふゆぬくし)

『暮早し 一日遅れの バースデー』
(くれはやし いちにちおくれの ばーすでー)

『底見えぬ 不景気の風 凍てつく世』
(そこみえぬ ふけいきのかぜ いてつくよ)

『今年暮る あいかわりませず 明日も来る』
(ことしくる あいかわりませず あすもくる)

『見るからに 気楽気のまま 浮寝鳥』
(みるからに きらくきのまま うきねどり)

『世の中を 斜に構えて 年の暮』
(よのなかを しゃにかまえて としのくれ)

『福耳の 韓の俳優 懐手』
(ふくみみの かんのはいゆう ふところで)

『冬の雲 ポツンと丸く 正座して』
(ふゆのくも ぽつんとまるく せいざして)

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水鳥

2008年12月12日 | 俳句

『堰留め 過ぎし想い出 冬の川』
(せきとどめ すぎしおもいで ふゆのかわ)

『寝ているや 流され行くや 冬の鯉』
(ねているや ながされいくや ふゆのこい)

『川にある ゴミ山に立ちし 冬の鳥』
(かわにある ごみやまにたちし ふゆのとり)

『水鳥が 抜き足差し足 忍び足』
(みずとりが ぬきあしさしあし しのびあし)

『見んとせば いつも曇りの 冬の月』
(みんとせば いつもくもりの ふゆのつき)

『凍てつきぬ 馬鹿宰相の うす笑い』
(いてつきぬ ばかさいそうの うすわらい)

『師走とて 代議士走らず 口曲げる』
(しわすとて だいぎしはしらず くちまげる)

『学び舎に 隠れて成りし 実南天』
(まなびやに かくれてなりし みなんてん)

『ボーナスを もらえず判る ありがたさ』
(ぼーなすを もらえずわかる ありがたさ)

『数え日や 忘れ去られし 生誕日』
(かぞえびや わすれさられし せいたんび)

『吾子の顔 写真なれど 冬ぬくし』
(あこのかお しゃしんなれど ふゆぬくし)

『隙間風 我が家に沁むや 隙間風』
(すきまかぜ わがやにしむや すきまかぜ)

『たそがれの ビギンザビギン 冬の戀』
(たそがれの びぎんざびぎん ふゆのこい)


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冬の霧

2008年12月11日 | 俳句

『まぶしさに 顔を歪めて 冬の午後』
(まぶしさに かおをゆがめて ふゆのごご)

『冬ざれて 五里霧中 また遅延』
(ふゆざれて ごりむちゅう またちえん)

『またもかよ 冬の名物 霧遅延』
(またもかよ ふゆのめいぶつ きりちえん)

『冬の霧 下り来たれば 雨の中』
(ふゆのきり くだりきたれば あめのなか)

『道の端の 石を濡らして 時雨来る』
(みちのはの いしをぬらして しぐれくる)

『根性の ある大根が どないした』
(こんじょうの あるだいこんが どないした)

『草草の 冬枯れて行く 先は何』
(くさぐさの ふゆがれていく さきはなに)

『石畳 間に覗く 冬の草』
(いしだたみ あいだにのぞく ふゆのくさ)

『冬の草 上を見やれば 青き空』
(ふゆのくさ うえをみやれば あおきそら)

『大根に チーズ海苔巻き 何ともなや』
(だいこんに ちーずのりまき なんともなや)

『冬ざれて 飛鳥の川の 堰の音』
(ふゆざれて あすかのかわの せきのおと)

『垣の下 山茶花咲くや 二度ほどに』
(かきのした さざんかさくや にどほどに)

『夜話や 妹もそろそろ 眠る頃』
(よばなしや いももそろそろ ねむるころ)

『雪の中 リヤカー引き行く 祖母の夢』
(ゆきのなか りやかーひきゆく そぼのゆめ)

『枯菊の 露霜まとい あああわれ』
(かれぎくの つゆしもまとい あああわれ)

『敷松葉 茶の色濃ゆく 清々し』
(しきまつば ちゃのいろこゆく すがすがし)

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時雨

2008年12月10日 | 俳句

『雨雲の 薄く流れて 冬時雨』
(あまぐもの うすくながれて ふゆしぐれ)

『白雲の 生駒を走りて 時雨時』
(しらくもの いこまをはしりて しぐれどき)

『冬草に 亀の足跡 残りけり』
(ふゆくさに かめのあしあと のこりけり)

『木枯しと 古木の勝負 生き別れ』
(こがらしと こぼくのしょうぶ いきわかれ)

『世に沿いて 今年の木枯し 元気なく』
(よにそいて ことしのこがらし げんきなく)

『木枯しや 背を伸ばして 腹も出て』
(こがらしや せなをのばして はらもでて)

『冬木立 イルミ点けても 冷え冷えと』
(ふゆこだち いるみつけても ひえびえと)

『冬ざれて 明日香の道の 石地蔵』
(ふゆざれて あすかのみちの いしじぞう)

『枇杷の花 欲しきものあり 青き空』
(びわのはな ほしきものあり あおきそら)

『集い来る 小鳥も飛ばず 小夜時雨』
(つどいくる ことりもとばず さよしぐれ)

『中学生 落葉を掃いて 生垣に』
(ちゅうがくせい おちばをはいて いけがきに)

『水仙は そっぽを向いて 一人前』
(すいせんは そっぽをむいて ひとりまえ)

『みずき実に 紅燃ゆる 光あり』
(みずきみに くれないもゆる ひかりあり)
               みずき実=花水木の実

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冬晴れ

2008年12月09日 | 俳句

『玄海の 白浪鎮めて 冬の湾』
(げんかいの しらなみしずめて ふゆのわん)

『枝拡げ 通せんぼするや 冬木立』
(えだひろげ とおせんぼするや ふゆこだち)

『冬木立 孤独なる故 尊けれ』
(ふゆこだち こどくなるゆえ とうとけれ)

『木枯らしや 倒産情報 吹きまくる』
(こがらしや とうさんじょうほう ふきまくる)

『木枯らしの 息の継ぎ間の ひと安堵』
(こがらしの いきのつぎまの ひとあんど)

『冬の波 色白くして 原風景』
(ふゆのなみ いろしろくして げんふうけい)

『冬浪の 向こうに見えし 夢の冨士』
(ふゆなみの むこうにみえし ゆめのふじ)

『枯葉踏む 音を確かめ 枯葉踏む』
(かれはふむ おとをたしかめ かれはふむ)

『くれないの 深みの増して 紅葉散る』
(くれないの ふかみのまして もみじちる)

『冬晴れの 空の青さの ひんやりと』
(ふゆばれの そらのあおさの ひんやりと)


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桜枯る

2008年12月08日 | 俳句

『ルルル、ルル 耳に残りし 冬の戀』
(るるる、るる みみにのこりし ふゆのこい)
 
『桜葉の 枯れてひといろ 紅く燃ゆ』
(さくらばの かれてひといろ あかくもゆ)

『十二月 譲って口惜し 落語寄席』
(じゅうにがつ ゆずってくやし らくごよせ)

『百均の メモ帖五冊 冬の宵』
(ひゃくきんの めもちょうごさつ ふゆのよい)


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水仙花

2008年12月07日 | 俳句

『メタボ症 ピチピチパンパン 冬の戯』
(めたぼしょう ぴちぴちぱんぱん ふゆのざれ)

『冬の街 ボタン掛け違い 心寒』
(ふゆのまち ぼたんかけちがい こころさぶ)

『冬の雨 雨音のみが 朋となり』
(ふゆのあめ あまおとのみが ともとなり)

『俗に言う 温室育ち 冬苺』
(ぞくにいう おんしつそだち ふゆいちご)

『離れずに 寒さ分け合い 影法師』
(はなれずに さむさわけあい かげぼうし)

『洗面の 足元寒く コルク敷く』
(せんめんの あしもとさむく こるくしく)

『晩酌の 頻度少なく 冬の宵』
(ばんしゃくの ひんどすくなく ふゆのよい)

『鬼はどこ 嫁入る方に 嚔する』
(おにはどこ よめいるほうに くさめする)
               嚔(くさめ)=くしゃみ

『寒暁の 火災訓練 冷え冷えと』
(かんぎょうの かさいくんれん ひえびえと)

『古暦 次に刻めよ 己が世を』
(ふるごよみ つぎにきざめよ おのがよを)

『気品ある 香りに満ちて 水仙花』
(きひんある かおりにみちて すいせんか)

『頭垂れ 失くすもの無き 水仙花』
(こうべたれ なくすものなき すいせんか)

『我が影を 抱く子に掛けず 冬日向』
(わがかげを だくこにかけず ふゆひなた)

『まず祝え 桃に桜に 冬の味』
(まずいわえ ももにさくらに ふゆのあじ』


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冬の雷

2008年12月06日 | 俳句

『冬の雷 地響きたてて 落ちにけり』
(ふゆのらい じひびきたてて おちにけり)

『閃光も 地鳴りも怖し 冬の雷』
(せんこうも じなりもこわし ふゆのらい)

『寒雷や 紫の空 陽も見えず』
(かんらいや むらさきのそら ひもみえず)

『柿紅葉 一際大きく 散りにけり』
(かきもみじ ひときわおおきく ちりにけり)

『冬の水 さざ波小さく 心寒』
(ふゆのみず さざなみちいさく こころさむ)

『時雨るるや 腰の調子も 本調子』
(しぐるるや こしのちょうしも ほんちょうし)

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ポインセチア

2008年12月05日 | 俳句

『冬天気 不機嫌さ増す 傘マーク』
(ふゆてんき ふきげんさます かさまーく)

『山の端は 紅葉重なり 色濃ゆし』
(やまのはは もみじかさなり いろこゆし)

『枯れ芒 南向け南 そして礼』
(かれすすき みなみむけみなみ そしてれい)

『北風よ 妹の便りを 乗せて吹け』
(きたかぜよ いものたよりを のせてふけ)

『枯れ芝に 杖を隠して もう三年』
(かれしばに つえをかくして もうみとせ)

『石蕗の黄の その渋さゆえ 気にかかる』
(つわのきの そのしぶさゆえ きにかかる)

『くれないの 南天の実の 風に揺る』
(くれないの なんてんのみの かぜにゆる)

『風あらば 風に負けるな 枯れ紅葉』
(かぜあらば かぜにまけるな かれもみじ)

『ポインセチア 冷たき赤に 思われて』
(ぽいんせちあ つめたきあかに おもわれて)


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冬の月

2008年12月04日 | 俳句

『網の中 南天の実と 雀遊ぶ』
(あみのなか なんてんのみと すずめあそぶ)

『三日月の 微笑み受けて 冬の宵』
(みかづきの ほほえみうけて ふゆのよい)

『しみじみと 見上ぐる空に 冬の月』
(しみじみと みあぐるそらに ふゆのつき)

『座る向き 心地も悪き 冬電車』
(すわるむき ここちもわるき ふゆでんしゃ)

『破戒僧 北の新地の 冬空へ』
(はかいそう きたのしんちの ふゆぞらへ)

『黄葉や あれはポプラや 銀杏かや』
(こうようや あれはぽぷらや いちょうかや)

『途切れ無き 銀杏落葉の 舞姿』
(とぎれなき いちょうおちばの まいすがた)

『散らざるも 散りても尚よし 銀杏かな』
(ちらざるも ちりてもなおよし いちょうかな)

『さざれ石 千代に八千代に 冬ざるる』
(さざれいし ちよにやちよに ふゆざるる)

『山茶花の 散り続けつつ 咲き続け』
(さざんかの ちりつづけつつ さきつづけ)

『椿好き 山茶花なお好き 散るなかれ』
(つばきすき さざんかなおすき ちるなかれ)


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冬の陽

2008年12月03日 | 俳句

『冬の陽に まぶた赤熱 顔日焼け』
(ふゆのひに まぶたせきねつ かおひやけ)

『冬の陽を まぶたに感じ 背寒し』
(ふゆのひを まぶたにかんじ せなさむし)

『冬鴉 信号無視は 危険です』
(ふゆからす しんごうむしは きけんです)

『もみじ葉は 陽に近き程 日焼けして』
(もみじはは ひにちかきほど ひやけして)

『よく見れば 艾の如き 冬の山』
(よくみれば もぐさのごとき ふゆのやま)

『冬の朝 三か国語の 喧し』
(ふゆのあさ さんかこくごの かまびすし)


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寒暁

2008年12月02日 | 俳句

『寒暁の 何にも無くて 寒い朝』
(かんぎょうの なんにもなくて さむいあさ)

『寒暁の 目覚まし時計 嫁の息』
(かんぎょうの めざましとけい よめのいき)

『冬の朝 影も凍えて クシャミする』
(ふゆのあさ かげもこごえて くしゃみする)

『冬の虹 その向こうには 何がある』
(ふゆのにじ そのむこうには なにがある)

『社道 銀杏落葉に 染められて』
(やしろみち いちょうおちばに そめられて)

『北風に 逆らい啼くは 紅葉なり』
(きたかぜに さからいなくは もみじなり)

『水の底 彩やかなりし 冬紅葉』
(みずのそこ あざやかなりし ふゆもみじ)

『年ととも 忘年の数 減り行きし』
(としととも ぼうねんのかず へりゆきし)

『泣く子等と パソコンに勝てぬ 冬の暮』
(なくこらと ぱそこんにかてぬ ふゆのくれ』

『お歳暮の 話をすれば 届く怪』
(おせいぼの はなしをすれば とどくかい)

『クリスマス 正月と続き 財布火事』
(くりすます しょうがつとつづき さいふかじ)

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